altermonde

オルタモンドは、「もうひとつの世界」、希望と公正のグローバリゼーションを求めて、さまざまな活動や研究に取り組んでいます。

《報告》国際連帯税議連勉強会、ソニー・カプール緊急講演会

2008-05-02 | 「国際連帯税創設」議員連盟関係
                 <「金融の世界とは何か」を語るソニー>

 国際連帯税創設を求める議員連盟の第一回勉強会と来日したソニー・カプール氏(以下、ソニーと略)との懇談会、そしてソニーの緊急講演会等について簡単に報告します。

●ソニー・カプールは、4月23-24日「シビルG8対話」(京都)に招請され来日しました


 この「シビルG8対話」とは、G8サミットのプロセスにおいて、各国のG8シェルパ(首脳の個人代表)や首脳たちと、市民社会とによる対話です。2006年ロシア以降、昨年のドイツと継続的に行われるようになっています。

 主催は「2008年G8サミットNGOフォーラム」で、海外から招待者、自主参加者など約70人が集まりました(全体で230人)。ソニーは招待者として来日したのです。

 この「シビルG8対話」についてはほとんどのマスメディアが報道しています。朝日新聞(4月24日)読売新聞京都版(4月24日)をご覧ください。

●国際連帯税創設を求める議員連盟第一回勉強会は4月24日に開催されました


 記念すべき第一回の講師を、上村雄彦(千葉大学地球福祉研究センター准教授)さんが務めました。津島会長のあいさつの後、早速講演が行われました。

 「国際連帯税と日本の役割 ~日本発国際連帯税の実現に向けて~」と題した講演は、国際連帯税が登場してくる背景、国際連帯税を巡る欧州最新情報(とくにフランス、ノルウェー政府の動向)、日本が通貨取引開発税(CTDL)タスクフォースのリード国となることの(歴史的)意義について等、を分かりやすくプレゼンテーションしたものでした。

 講演の後、犬塚事務局長の司会の下、活発に質疑・意見交換が行われ、結論として「連帯税に関するリーディング・グループ」に日本政府の参加を促す方向で動くこと、勉強会の定例化を図ること、の2つを確認しました。

 参加議員は次の方々です(敬称略)。津島雄二(自民・衆議院)、広中和歌子(民主・参議院)、加藤修一(公明・参議院)、川口順子(自民・参議院)、小池百合子(自民・衆議院)、犬塚直史(民主・参議院)、古川元久(民主・衆議院)。他に代理の方10人ほども参加していました。

●国際連帯税創設を求める議連とソニー・カプール懇談会は4月25日に開催されました


 24日の「シビルG8対話」終了後、休む間もなくソニーに東京に来てもらい、25日午前8時30分から標記懇談会が行われました。

 まず、ソニーから「連帯税に関するリーディング・グループ」の2つのタスクフォースについて、つまりIllicit Financial Flow(違法な金融フロー)タスクフォースとCTDL タスクフォースについて詳細な説明をしてもらいました。前者のリード国はノルウェーで25カ国も参加していること、(まだリード国が決まっていない)後者に日本が名乗りを上げれば多くの国、NGO・研究機関が支持するだろうと述べました。

 この後、質疑が行われ、とくにCTDL実施の技術的問題について突っ込んだ質問が出されました。が、ソニーは元トレーダーでデリバティブ取引に従事していたという経験もあり、ことごとく明快に答えていました。また、タックス・ヘイブンでの脱税や資本流出に関わるIllicit Financial Flowに対し、参加した議員さんたちは大いに関心を持ち、こちらのタスクフォースにも入ったらどうかという意見が出されました。

 参加議員は次の方々です(敬称略)。津島雄二(自民・衆議院)、福島みずほ(社民・参議院)、広中和歌子(民主・参議院)、加藤修一(公明・参議院)、峰崎直樹(民主・参議院)、犬塚直史(民主・参議院)、逢沢一郎(自民・衆議院)、尾立源幸(民主・参議院)、田村耕太郎(自民・参議院)。他に、代理の方5人ほど参加されました。

●ソニー・カプール緊急講演会が4月25日夜、40人の参加で行われました


 午後6時30分より青山の環境パートナーシップオフィス(EPO)において講演会が行われ、短期間の宣伝だったにも関わらず、著名研究所の方、政党関係者、NGO・市民・学生などちょうど40人が参加しました。

 千葉大学の上村さんから、議員連盟での勉強会のもよう等の報告後、ソニーの講演に入りました。まず今日の世界的な格差・不平等に言及し、それをもたらしている経済のグローバル化、金融化について話しました。詳しい内容は、別項でお知らせしますが、面白かったのは、金融(の世界)とはどんなものかを元トレーダーの経験から分かりやすく教えてくれたことです。

 質疑も活発に行われ、予定の2時間をオーバーし、9時ちょっと前に終了しました。

●ソニー・カプールとの交流会を4月26日に行いました


 前日参加者中心に10人が参加し、ざっくばらんな質問を含め午前中いっぱい交流を行いました。午後は各メディアのインタビューが入りました。ソニーは翌27日インド・デリーに向け旅立ちました。

※これまでSony Kapoor をソニー・カプーアと表記してきましたが、「カプール」が正確な発音のようですので、今回からソニー・カプールと表記します。


最新の画像もっと見る