本と映画の感想文

本と映画の感想文。ネタバレあり。

『愛犬ボーイの生活と意見』

2005年03月08日 | エッセイ
作者:ピーター・メイル
出版:河出書房新社(1997/2/25)
初出:1995
ジャンル:愛犬小説
評価:7/10

ときどき、政治家など直接の利害がなさそうな人物をコケにすることもあるが、メインはボーイの家にくるお客や隣近所の人間の「悪口」。
こんなにあからさまに書いてしまって、日常生活に支障がでないのだろうかと心配になるぐらいである。
が、この本の作者はあくまで犬のボーイなので、人間側は本気では怒れない、怒ろうものなら大人気ないと非難される、といったところだろうか。

ここに出てくる人間たち、けっこうエゴむき出し。
ボーイはそんな人間たちに慈悲と寛容の心で接し、「人間がよろこんでくれれば、まぁ、いいか」といった感じで我慢してくれている。
やはり犬はえらい。
犬好きにお奨めの本。