HP作成日記

更新情報のせてたのですがHP作成関連ばかりなので。
本編はリンクの本館へ。

カントリー界の論争と期待の星と

2005-07-09 | テーマサロン
ロンドンのテロとその反応を見ていて「そうか・・・」と。
とりあえずテーマ作りました。後でメイン日記まとめられたら書きます。

32条は情報なく、依然先行き不透明。すでに起きた悲惨な死と、これから起こるであろう・・・とを見比べてますます鬱に。
でもブックマークさせて頂いていた方が日記を久しぶりに書いていらっしゃったので少しほんわかした気持ちに。ゆっくり、急ぐ。


さて、ちょっと戦争がらみ?になるかもしれませんが、フィラデルフィアのライブ8に出演したカントリーシンガーのことを。

みなさん、イラク戦争前のディキシー・チックス事件を覚えていらっしゃるでしょうか。
そう、ラジオで「ブッシュと同じテキサス出身なのが恥ずかしい―」と批判したら「愛国者」の方々からうんとこさ批判が来て、ついでにいやがらせもうんとこさ来たという、あの女性カントリーグループですね。

あの話には続報がございまして。

カントリーといえば、「アメリカの演歌」と言われていて、南部のおっさんたちの愛唱歌になっていますが、だから、俺たちが国を支えるんだ!という意識がとても強いのでしょうか。カントリーの代表的な歌手と言われるトビー・キースが「赤と白と青は自由と博愛とナントカを象徴していて―」と、星条旗大絶賛ソングを出して国威高揚に勤めたわけです。

それに対してやっぱり批判も起きて、こちらのページはディキシー・チックスのファンの方がおつくりになったページらしいですが(要反転)、
http://www.geocities.jp/dixiechicksjapan/songwriters/song.htm
こちらの最後の方にちょっと載っていますですね。
スーザン・ギブソン
トビー・キースが旗を振り回して、ジャケットに旗の写真が付いたCDを売ってお金をかき集めることよりもっとアメリカ的です。私にとってはキースは冒涜であり、愛国心の切り売り行為です。私は国を愛していますし、他の国に住むことなど考えられません。自由がなければ今の私もないでしょう。アメリカに神のご加護を、と思っています。サダムのおしりをブーツで蹴飛ばす歌を売ることが愛国心だとは思いません。そんなものは資本主義であり、商売行為であり、みんなの愛国心をもてあそんでいるのです。彼はみんなの愛国心をお金に換えているのです。だから、チックスの反国的考えより、トビーの愛国観のほうがよっぽど異常だと思います。

リパブリカンが多いといわれているカントリー界ですが、いろんな人がいる、ということです。

そういう意味では少しほっとするのですが、それまで素朴だったカントリー界が政治論争に巻き込まれてしまって、一時はかっとなったものの、ファンは少々お疲れ気味のようです。

で、その合間を縫って出てきたのがキース・アーバン。

カントリーと言えばアメリカ南部ですが、同じアングロサクソンのオーストラリアやイギリスもファンが多いようで。彼もそのオーストラリアのカントリー少年の一人だったようです。

彼のカントリーは、ロックと融合した、いわゆるオルタナティブカントリー(こんなジャンルがあることをはじめて知りました・・・)で、正統的カントリーではないのですが、雰囲気がとにかく素直。ミュージッククリップも素朴そのもので、日本では売れにくいでしょうが、もともと素朴さを好むアメリカのカントリーファンの心をとらえたようで、昨年のカントリーミュージックアウォードの最優秀男性シンガーに選ばれています。

保守的なアメリカカントリー界にあって、外国人が賞を取るというのは極めて画期的なことのようで、アメリカ人もやっぱり癒しを求めているのかな、疲れているのかな・・・という気がします。


で、その彼ですが、この間のフィラデルフィアのライブ8に出演しました。

私はこの人全然知らなかったので、先入観なしに聞いたのですが、冒頭はコテコテのカントリーで、カントリーがニガテな私はスルーしようと心に決めていたら、後半が、ちょっとU2みたいな、アイリッシュとかイギリスっぽい音になっていて、そのミスマッチが面白くてずっと聞いてしまった、という感じです。

もともとこの人はギタリストだったようで、ギターがとっても上手い(速弾きで、どちらかというとアメリカンへヴィメタルの方が合ってるんじゃないかと思うのですが、カントリーこれもいいのだそうで)。で、歌もなかなか上手いですね。ライブのセンスはかなりいいです。

U2みたいな硬質な音とソフトな音のミスマッチで売れば、世界でかなりいいところまで行くような気がするのですが、本人はあくまでカントリーが大好きのようですし、ミュージッククリップもアメリカのおじさんたちを対象に作った、どちらかといえばダサ目の素朴なものですし、ロックを中心に見ると、ああもったいない、という感じですが、カントリーのマーケットもかなり大きいし固定ファンがいるし、それでいいのかなあ。でもセンスいいのにもったいないなあ、と、カントリーに偏見がある人間は勝手なことを思ってしまったり。

詞の世界はかなり情緒的で、自由を求めて奥さんが出て行ってしまった男の子が、レコードもネコも持っていっていいよ、思い出だっていらない、ぼくはちっとも気にしていない、でも、君はぼくの事を必ず考えることになるんだ、絶対だよ、と、がらんどうの家の中で寂しく歌う、というような、ちょっと往年のブルース・スプリングスティーンみたいな感じ。永遠のアメリカンリリシズム、という感じでしょうか。


今のアメリカ人が彼の音楽に何を求めているのか正確にはわかりませんが、論争の末に彼らが求めたのが、「アメリカ」から距離を置いたオージーの、とても素朴なラブソングというのは、なんとなくわかるような気もするのです。

ライブ8での演奏はこちら。
http://music.aol.com/artist/main.adp?tab=songvid&artistid=271584
大ヒットしたという「Sombody Like You」はなかなかです。ロック好きの私としては後半だけなら100点満点をあげるのですが。







Live8

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LIVE8

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