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歯科技工士・岩澤 毅

岩澤毅 共済は残すべきか?残すことが出来るのか?

2011年04月29日 | ごまめ・Dental Today
共済は残すべきか?残すことが出来るのか?

Q:共済制度を残すべきとの意見が多いようですが、残すことは出来ないのでしょうか?
A:共済制度(保険制度)は、会員に必ず訪れるにリスクを全員で分かち合い、共に支え合うとの優れた理念を持つ制度です。
この制度は、支える部分と支えられる部分のバランスが取れていれば存続が可能な制度です。しかし、そのバランスが取れなければ制度は存続できません。破綻します。

1950年の人口ピラミッド


2035年の人口ピラミッド



制度設計時の日本そして歯科技工士の人口構成と異なり、今後ますます高齢化が進み、受け取る側が増え、支える側の少なくなることが明らかですから、制度の存続には無理があります。
これかの新入会員に、入会して頂きたい若い歯科技工士の皆さんに、「この共済制度では多分あなたは共済金を受け取ることは出来ないと思うが、制度の維持のために、先輩たちのために制度が破綻するのでの間は掛け金を払い続け、あなたたちに受益はありませんが一方的に制度を支え続けて下さい」とは言えません。
既に会員の高齢化が進んだ県技では、共済掛け金の大幅な値上げをしなければ、共済会計の赤字を社団の会計等が支えなければならない恐れが出てきているところもあります。
大事なことは個人の目先の利害ではなく、本来の本会の歯科技工士の集団としての果たすべき役割を考え、本会に付随する(付加している)「共益事業的な会員相互の助け合い」や慶弔制度に関しては、冷静に将来に渡り成り立つ制度を作ることです。
付随(付加)する事業が、本来の事業の足を引っ張っては、本末転倒です。
2011/04/29記

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