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おおむねごはんばかり。

百十夜

2009年04月14日 | おもいつき
 百ケンのケンの字は、VISTAならば読めるけれども、それ以前のOSでは読めないので、ご苦労様です。
 門構えに月と説明するのにも、飽きてきたので、の字を使う。
 内田百の文体を真似ようとしてみたが、語彙はもちろんのこと、句点の打ち位置に無理が出てしまう。どのように読ませるかなんてことに、きっと執着せず、現実を夢と結合してみせた彼の一文一文はとても伸びやかで、止まるべき場所で止まり、こちらの頭に浮かぶ視界の行き先を、明確に指示している。
 夏目漱石が「夢十夜」でやろうとして、結局、できなかったことを引き継いだのだと言えなくもないが、常識から逃れられなかった漱石の文学を、現実の曖昧さと厳格さの対比を描くことで、より高みから見下ろす形となってしまうのを、嫌ったのか怖れを抱いたのか、とにかく、このような小説を広く芽吹かせる前に、彼は随筆に移ってしまった。
 まあ、年表なんかを見てみると、違うかもしれないけれど。

 饒舌やジョークは韻を踏んで、両方とも実は、現実の輪郭を確認する作業なのかもしれないと、常々思っていることなのだが、これ以上書くと、こっちが困るので、このくらいで止めておく。

 赤子は泣いて、親との距離を測る。

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