Akatsuki庵

後活(アトカツ)中!

国焼

2009年03月19日 00時01分00秒 | 美術館・博物館etc.
平成21年春季展 日本のやきもの ~桃山・江戸の茶陶~
 藤田美術館 ※6月14日(日)まで

今回は「仁清が多い」と聞いたけど、仁清だけでなく国焼全般が充実した内容。
珍しく「2階から御覧になって下さい」と掲示があった。
上は桃山時代から江戸時代にかけての作家の名前がわかっている茶陶。

珍しかったのは、尼焼赤楽茶碗。
長次郎の母か妻にあたる女性による作。
女性らしい柔かい茶碗。

光悦の白楽茶碗、銘「白狐」。
いい銘つけたなぁ。名付け親の如心斎に一票

仁清もまた素晴らしい作品の数々。
工房のレベルの高さがわかる。
月初めに茶壺(=大物)を観たけど、ここでは小物が多かった。
ただ、山椒は小粒でもキラリと光る逸品揃い。
菊耳の細水指は耳の付いている位置が斬新
鳥の香合がいい。
鶯に鴨に雁、鴛鴦
小さいのに描写が細かくて観察眼の鋭さと細工の細かさに感心。
他にも冊子形の香合も面白かった。

展示目録にはなかったけれど、掛け物も見逃せない。
本阿弥光甫と久我広道の合作?「月下桜花図」。
少庵の消息はサインが「不審」。だから千家再興後だと思われる。

1階は常滑や備前など六古窯や有名処の窯元。
江戸初期の古いものが多く、味がある。
それらに混じって、本阿弥光甫の茶碗や水指も。
光悦のお孫さん。
出光美術館で少し観ただけだったので、また違った作品観られてよかった。
全体的に侘びたコレクションが多いかなという印象が残った。

ここも規模としてはそんなに大きくはないのだけど、来るたびに勉強になる。

次回(秋季展)は9月12日(土)~12月13日(日)

★参考
 2008年秋季展→こちら
 2008年春季展→こちら
 2007年秋季展→こちら
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