「アメリカ人の同学~マイケル~」
私はアメリカ人にあまり良い印象が無く、
いや良い人ももちろんいるんだけれど、
それ以上になんだか不愉快だった印象が強くて
どうしても苦手。
日本にいても最低限しか関わることってないし、
ずっとスルーして生きてきたんだけど、
今、せっかく留学生してるわけじゃん?
この苦手、解消しちゃわない?
英語の勉強にもなるし……
そんなときに、
Iちゃんと仲の良い
アメリカ人のマイケル(本名)と席を同じくする機会が多数ありました。
マイケルは私にも分かりやすい英語をしゃべり、
大きな体を揺らしながら皆(同学とか)でタイ料理屋に入って
『オレ、スパイシーなの食べられない』
と言うナイスガイでした。
けっこう何日も近くで勉強してたんだけど、
人の失敗を笑う際のオーバーアクションとモノマネ、
そういう人をけなして笑いをとるといったユーモアのセンスにお腹いっぱい。
ビックマックゲフー!みたいな。
ごちそうさまでした。
でも、これは私のすっとんとした典型的な日本人体系と、
江戸時代の巻物に描かれた亡者のような面からくる
アメリカンコンプレックスからくるものに違いありません。
私のコンプレックスのせいなのに、
勝手に嫌って悪かった……
ごめんなさいアメリカ!
アメリカ大好き!
アメリカ万歳!
なので最近は
このアメリカンコンプレックスを解消するために、
マイケルに日本語を教えてあげています。
『こんどパーティで(アメリカ人パーテー好きよね)
ポライトな挨拶がしたいんだけど、
日本語で「ウェルカム」ってポライトに言うと何?』
「ちょっと難しいよ、
(右手を流動的に頬の横まで動かしてピタッと止めて)
高めの声で『いらっしゃ~い』って言うんだよ」
『難しいね、この手はなんなんだ』
「良く見て?尖っているでしょう?
これはね、ジャパニーズカ・タ・ナを意味していて……」
『オウ!サムライ!!』
「イエースイエースイエース」
『サムライ……かっこいいね(アメリカ人サムライ好きよね)』
「そうそう、イントネーションが難しいんだよ、
平坦じゃだめだよ『いらっしゃぁ~~い』だよ」
『ミラッシャァァ~~~』
「違う違う『いらっしゃぁぁ~~~い』」
『イラシャ~~~イ』
「だいぶ良いよ!手を忘れずにね!」
『イラッシャァ~~~イ』
(流動的に手を添えて)
「そうそうそうそう!いいよいいよ!」
他にも、知らないうちにIちゃんが
『切腹!』
を教えており、
主婦ちゃんが
『どんだけ~~~』
を教え、
他の誰かが
『チンチン!』
を「もしもし」だと教えていた。
ええ、だんだん素敵なアメリカ人になってまいりました。
こないだもどっかで会ったときに、
『トンデケ~(どんだけ~がいえないでいる)
ミラシャーイ!(曖昧な三枝)』
と、金髪とブラウンアイズを輝かせながら満面の笑みで叫んでおり、
周りにいた日本人を振り向かせた。
マイケル、その調子!
(私もこんな風に中国語教えられてたら凄く嫌だ。
でも面白いことは良いことです。)