悲劇ってほどでもないんだけど書くね。
この色味の悪い飲み物は左がギャル風の買った、
抹茶とかミルクとかジャスミンとかそんなのが混ざった美味しいもので、
左の紫が私の買ったお芋のタピオカミルクテー。
美味しいんだよ。
多分美味しいんだ。
でもな、上に戻ってストローをちょっと見てくれ。
細いんだ。
タピオカ吸えないんだこれじゃ。
でももうお店からも離れちゃったし、
とりあえずなんでもやってみなくちゃダメだよね!
と吸い込んでみたけど
タピオカが詰まって芋ミルクテーすら出てこず、
チューチューとこけた頬をさらにひっこめて吸い込んでみたんだけど、
なんか舌がうっ血してぴりぴりしただけでした。
のめない……。
ストローささなければ持って帰って家で飲めたのに、
もうさしちまったじゃないか畜生め、、
必死に吸い込む私を
「アヒャヒャ!」
と笑うギャル風に複雑な思いを抱きます。
そこに台湾の子がやってきまして、
「何してるの~?」
みたいな感じでお話してたのね。
「見てくれよこれ、吸えないんだよ~」
とか言って笑ってたら、
台湾の子、笑わずに
「わぁそれは大変だ!
えっと、ちょっと待ってて!」
といっててってけ去っていったのね、
用事でも思い出したのかしら?
と思ってたまだチューチューすいこんでたら
しばらくして、向こうからストローを手に走ってくるあの子の姿が!
「あったよ!飲め!」
と笑顔でストロー渡してくれました。
何!?その優しさ成分!!
ざわざわ遠い店までストローもらいにいってくれたんだ!!
危うい!危ういほどに優しい!!
わ!でもなんだろう、
えっと、今もってるストローの、
一回り太いの持ってきてくれたのね。
で、私のタピオカもこれけっこう大玉なの。
えーと、これ確実に吸えないな……
でもそれがバレてはいけない、
もうタピオカなんていい!
あの子の優しさをいただこう!
「わーありがとう!これで飲めるよー!ありがとー!」
と、ミルクテーのタピオカ部分を手で隠しながらお礼を言いました。
ミルクテーは甘かったです。
半分はあの子のやさしさ成分。
バファリン以上に優しいぜ!
台湾人は優しい人が多いけれど、
あの子は特に優しすぎて
いつか変な宗教に勧誘されて身包みをはがされやしないか心配です。
良い人に囲まれで過ごしてほしいです。
日本になんて来ちゃだめだ。
日本は大好きだけど、絶対に危ないわ。
まず新聞の勧誘をことわらなそうだし、
謎のエキストラ事務所に有料で登録させられちゃったり
夜の仕事の勧誘に断れずについていったり、
変な仏壇を買わされたり、、、
考えただけでも危ないので、
あの子には日本の良いところは言わないようにしています。
興味を持ってはダメです。
「日本は道端に痴漢や暴漢がいっぱいいるしよくないよ!」
『こわいネー』
「食べ物も買い物するにもとにかく高いしね……」
『台湾は安いでショ!』
「ほんとだよ、台湾はいいよ、
日本は季節だって四季があって綺麗……
じゃなくて、冬は凄く寒いし雪まで降るよ~」
『え!雪?台湾雪ないよ!見たことない!』
「(しまった!)あ、うそうそ、雪降らない!全然!」
『ほんとー?』
「えーと、うそ、いやほんと!あ、ちょっとうそ!」
『どっちー?』
「えへへへへ」
そんなあの子は日本語を勉強しています。
『○○の○○活用おしえてー?』
とか言ってきてくれるんだけど、
ほんとに教えてあげたいのは山々すぎるんだけど、
ノート見せてもらっても
「え?何これわかんない、
いやほんとにわかんない!」
すげー!私全然ダメ!
あの子の半分以上が優しさ成分だけど
私多分7割くらいは煩悩とくだらない妄想とタピオカ成分だわ。
こんなんが来ちゃって、台湾にほんと申し訳ねぇです。