出先で長めのエスカレーターに乗った時、手持ち無沙汰で10代の時に聴いていた歌を久しぶりに脳に流し込んだら当時の思い出がフラッシュバックした。
あの頃の私はいつも被害者だった(多大なる被害妄想も含めて)。どう転んだって人生がうまい方向に進む道は見えなくて、自分はダメでクソで信じられないほどのバカだと信じているけど、周りから見ると特段そうでもないもので、私はひたすらにめんどくさい女子として距離を置かれ、また私も人との距離の取り方が分からず、メールも来ず、永遠なる待ち人来らずでどうにもこうにも孤独は埋まらず、なんかもう常に瞳孔が開いた感じのアレだった。
事務所のせいで、あいつのせいで、ネットのせいで、結局は絶対的に自分のせいで、なんだか常に精神的に被害者として、首に真綿を巻きつけた状態で部屋の中を走り回って勝手に苦しんでるような日が多かった。
今、被害者意識はだいぶ昇華できてる気がするんだけども(なんなら過剰に自分を褒めながら生きている)、いつのまにか、自分が加害者側にいることに気付いた。動悸がした。でもあの頃に比べればそれはそれは楽だ。でもそれでいい?10代の私を置いてけぼりにしたまま行く?そうする?
エスカレーターはすぐに上に着いた。私は歩く。足元がグラグラする。