桜エレガンス着物美人

写真による活動報告

リメイクシリーズ『黒留袖』

2017-11-27 15:30:35 | 活動報告
以前の記事にて「留袖」のリメイクについて

書くといってから1年が経過してしまいました

先日リメイク後の訪問着を着装しましたので

改めて紹介したいとおもいます



元は母親の黒留袖でした

裾まわりの地色でわかるかとおもいます



リメイクの工程は

黒地のキワを「絞り」残したい部分を防染する

黒色を抜きます→白くする

白い部分に濃い紫色を染めます

この時 布に石を抱かせ まだらに染まります

濃い紫色を夜明けの遠くの山並みに見立てて

再び 濃い紫色のキワを「絞り」防染する

濃い紫色を抜きます→白くする

白い部分に薄い紫色を染めます

布に石を抱かせ まだらに染まります

薄い紫色を夜明けの空に見立てて

胸元に月を!月の輪郭を「絞り」防染

色を抜きます

手書き友禅にて月を描いてもらいました




思考錯誤 の構想から三年以上かかり完成です

1番の難関は黒色を抜いてもらえる職人さんを

探すところでした

2年かかってようやく「絞り」の職人さんに

受けてもらえました

愛知県の徳川美術館所蔵の品の修復も手掛ける

一流の手絞り職人さん!

圧巻の仕事で黒地との境目は何度見ても

ゾクゾクします

当初は濃い紫色までの仕上がりでした

京都まで足を運び 直接相談&お願いしながら

夜明けの山並みに見立てる案がうまれました

最後に友禅で月を描く構想になった時には

出来上がりが楽しみ過ぎて興奮状態の私と

電話の向こうでは職人さんの『ムリムリムリ

ムリ』の絶叫が響いていました


おまけ ↓画質が悪くてスミマセン

元の「黒留袖」母の若い頃と共に……

ちなみに

後ろの振袖姿は゛わたくし゛です




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