『脱★ぐうたら生活』

大好きな朝焼けから毎日元気をもらっています。我が家の日常の一コマと、患者さんから見せていただく人生模様。毎日が勉強です。

理解力

2006-07-01 | 人間模様
透析に導入になったら、命ある限り週3回の透析を続けていかなければならない。
それを止めたらどうなるのか・・・・。
水を排泄できない体に水が溜まり続ける。
そのため肺水腫⇒心不全となっていく。
また、カリウムが溜まり高カリウム血症となって
最悪、心臓を止めてしまう。

70代の男性患者O氏。
以前も1回透析をドタキャンした。
そのO氏が1週間透析を休んでいる。

1週間も休むなんて、よっぽどの覚悟ができているのか(死ぬつもり)と思った。
事情を調べていくと、隣のベットの患者さんに
「今、透析を止めないと死ぬまで透析から抜けられなくなる」
「どのくらい、休んでもいいものかやってみたい」と言っていたらしい。

ドクターや担当ナースが電話で説得していたのだが
「もう、透析はしたくない」と興奮気味に話していたそうだ。

透析に導入する前と、ドタキャンしたときによーく説明し
「わかりました」という言葉と誓約書(透析を休みませんというもの)を交わした。

それが全くできていない。
そもそも、透析は何ぞやということ、止めるとどうなるかということが
全く理解されていない。

昨日、薬がなくなったのでほしいというO氏に最後通告を行った。
「大変危険な状況なので体に異常を感じたらすぐ救急車でいくように」と。

薬をほしいと言うところを見ると、『生きたい』という意志はわかる。
それなら、いやな透析を続けるほか方法がないのだが・・・。
コメント (10)
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