練習に行ったときスライスばかりだと思ったら、次の練習ではフックばかり、その次には球が上がらない、チーピンばかり、、、そんなこと、よくありますよね!?
私はゴルフを始めた頃からドライバーのスライスに悩まされていました。まぁ、1年に1回か2回しか練習に行ってなかったので、悩むもなにも無かったのですが。。。で、昨年の10月から本格的に練習を始めて、やっとスライスのメカニズムを知りました。スライスを直そう、と思ってもダメ。スライスは結果でしかなく、そもそもの根本原因を直さないといけない、と色々な教科書に書いてあります。
スライスの原因は大きく2つあります。
1.スイング軌道がアウトサイドインになっている(何処にでも書いてある)
2.インパクトの時にフェースが開いている(これまた何処にでも書いてある)
⇒どちらも球が時計回りの横回転にスピンするように振っている、ということ。
うぅ~ん。ほんと、これは何処の教科書にも書いてある原因なんだよな。。。というか、上記の原因も結局は結果でしかないよな、、、と思い始めました。じゃ、なんでアウトサイドインになったり、フェースが開くのでしょう?色んなサイトや教科書で矯正方法を勉強しましたが、やっぱり自分がどんなスイングになっていて、どこを直せば上記の2点が直るのか?ってことを知らないとダメなのかな。。。でも、練習場でコーチをつけるのはお金もかかるし、第一めんどくさい。。。そんなこんなで、いつまでたってもスライスが直りませんでした。色々試しました。テークバックの初動で真っ直ぐ引くとか、左腕の時計が常に地面を向くように振るとか、振り遅れてるんじゃないかとか、右ひじを締めるとか、、、多少は直ってきたものの、やはり、なかばまぐれ的なもので、コンスタントに真っ直ぐな球がでませんでした。
最近は真っ直ぐ飛ぶ確立もかなり高くなり、先日のラウンドではナント一つもボールをなくさない、という快挙を達成したのです。では、どうやったら直ったのでしょ。。。
まず、驚いたのは道具の進化かな。。。いままで、ずっと父親のお下がり(15年落ち)のドライバーだったのですが、昨年ドライバーを新調して、いきなり球筋が変わってきました。もちろんスライスは出るのですが、どちらかというとフックが連発するようになってきたのです。藍ちゃんの影響でブリヂストンのViQを使い始めたのですが、そもそも構えたときから多少フック気味の設計になっていて、気分的に「なんか、真っ直ぐ飛びそう!」という感じです。実際、構造上多少スライスのスイングでもフェースがかぶさっているので、スピンが相殺されるのでしょう。ってことで、新しいモデルのクラブはいいですっ!!
そして、次に感じたのが、テークバックして、振り下ろし、インパクトの時点で、極限までアドレスしたときの状態になって戻ってきている、ということです。アドレスしたときのフェースは真っ直ぐ飛ぶ方向を向いているはずだからです。また、インパクト時点でアドレスの状態に体勢を持っていこうと意識すると、自然と真っ直ぐクラブが降りてくるものです。(そうしないと物理的にフェースが真っ直ぐ向かないので、アウトサイドインでボールをカットしなくなる)この時に特に意識したのが次の5つのポイントです。
1.左手首の確度をアドレスしたときの状態で固めて振る
(これ、球が上がらないときにも有効!)
2.左肘を真っ直ぐにしすぎない
(意識しすぎて肘をピンと硬直させない)
3.テークバックした時の右肘の締め具合
4.トップの位置を高く上げすぎないで、フォローを大きくとる
5.自分で意識している以上に「ゆっくり振る」こと!
最初はそんなにメチャメチャな球筋ではなかったのですが、練習すればするほど、そして、知識が入ってくればくるほど、球筋が乱れてきました。ほんと不思議なものです。たぶん、色々考えすぎて、フォームも乱れてくるのでしょう。そして、最も大切なインパクトでの体勢なんてすっかり忘れていたのでしょう。教科書ではインパクトの瞬間なんて意識できるような時間もないし、テークバックで球筋は決る!みたいな事を書いてあるものもあります。確かにそうかもしれませんが、やはり私はどんな形でインパクトしているか、ということが大切だと思っています。
「左手首を固める」
固める、というと少々誤解を招くかもしれないのですが、アドレスしたときに後ろから見ると腕とクラブが手の位置を中心に「く」の字になっていると思います。その「く」の字をインパクトまでキープすることが重要なのです。まず、左手首がテークバックからインパクトにかけて緩んでしまうと、当然アドレスしたときの色々な位置関係がブレてしまいます。これで思いっきり振ったら腕とクラブが一直線になってしまいます。腕とクラブが一直線になるとヘッドが球より遠い場所を通り、しかも腕が伸びきっているのでフォローで手前に引いてしまい、スライス(時計回りの横回転スピン)になってしまうのです。ですから、極力左手首を固めてしまうことで「く」の字が保たれ、フェースの開きやロフト角のあるべき確度が担保できます。
ちなみに、スライスが直ったと思ったら今度は球が上がらない(チーピン)という症状もこれでかなり改善できます(詳細は次回)。左手首を固めるとリリースで手が返らない、と思われるかもしれませんが大丈夫です。手首は結局自然に返ります。そのためには次の肘のアソビが大切になります。アソビがないとまともに振れないので。。。(^^);
「左肘を伸ばし過ぎず、固めすぎず」
色々な教科書で左肘はしっかり伸ばして振るように、と書いてありますが、あまり極端に伸ばすのはお薦めできません。特にテークバックからトップにかけて意識しすぎるのが最悪です。左肘を伸ばすのはどうしてもテークバックからトップにかけて意識して伸ばし始めてしまうものです。でもアドレスの時はそんなに極端にピンと肘を伸ばしていないものです。ですので、トップからインパクトに戻ってきたときに、アドレスしていたときより左腕が伸びすぎてしまい、ヒールに球があたりそこから擦ってしまったり、ダフってしまったりとミスを連発するようになるのです。ですからあくまでもアドレスしたときの腕の状態を「維持」することに意識して、決して後ろに引きすぎない、そして肘を伸ばしすぎないことに気をつけてみてください。左肘そして、できれば右肘も、ある程度リラックスさせてアソビを持たせることが大切だと思います。
「右肘の締め」
これは結構重要!テークバックからトップにかけて右肘の締めが甘いとと確実にスライスします。そして、締めすぎるとフックします。更に締めすぎると今度はトップでクラブが後ろに倒れすぎてインパクトでフェースが開きドスライスしてしまいます。所謂、右ひじの締め具合がちょうど車のハンドルのようなものなのです。練習を重ねてだいぶ球筋が安定してきたら、あとは右肘の締め具合を緩めたり締めたりして丁度良い球筋が出る場所を見つけていくとよいと思います。右肘がゆるいとどうしてもアウトサイドにクラブを振り上げて、手前に大根切りするようなアウトサイドインの軌道になってしまいます。右肘の締め具合は車のハンドルと同じ!
「トップは低く、フォローは大きく」
最初に書きましたが、真っ直ぐな球を打つためにはインパクトの時点でアドレスのときと同じ状態にクラブが戻ってきていることが大切です。飛ばしたいばかりに、思いっきりテークバックしてトップの位置を高く持ってくると、アドレスからトップまでの距離が長くなるわけです。ということはその間クラブや体勢の位置関係が変わってしまう確立が高くなるのです。例えが悪いですが、伝言ゲームと同じです。隣の人は同じ内容が伝わっても、その隣、そのまた隣、と離れていけば行くほど、最初の内容が変化してきてしまいますよね。それと同じで、アドレスから振り下ろし始めの地点までの距離が長くなればなるほど、軌道がブレる確立高くなります。従って、トップの位置は極力低くする、イコール、アドレスからトップまでの「距離を短くしてブレる確立を下げてやる」ことです。トップは左手が丁度右腰のあたりに来たところで丁度いいくらいです。右腰を意識して止めても実際はもう少し上まで上がっていますから心配しないです下さい。それくらいで丁度いいんです!逆に、フォローは大きくとってしっかりと振り切って下さい。良く見るのがテークバックは思いっきり振りかぶっているのに全然振り切れて無い人。これ、逆にしてください。フォローはどうせ球が当たった後の話。どれだけ大きくても方向性に影響は無いです。それよりも大きく振り切るためには余分な力を抜いてあげないといけないので、自然と力みがとれてきてシャフトもしっかりしなって綺麗なフォームになってくるのです。
トップを低く?じゃ、飛距離が落ちるじゃん、って!?大丈夫。意外としっかり飛んでくれます。振りかぶる大きさよりシャフトのしなり(ヘッドの走りかた)のほうがよっぽど飛距離を左右します。大きく振りかぶってミスショットするより小さく振りかぶって確実に当てたほうが、よっぽど飛距離が出ます。200ヤード以上は絶対に飛びます。そして、万が一20ヤード損したとしてもスライスしてOBよりよっぽどマシですよね。まぐれで270ヤード飛んでも、2打目に「乗せられるかも?」って欲が出て、力んでダフってチョロしゃちゃ~もともこも無いですし。。。ゴルフは「飛距離より残す距離」そして「飛距離より落とす位置」です!!!飛距離は球筋が安定してからで十分です!!!
「ゆっくり振る」
そして、最も大切なのがゆっくり振ることです。とくにテークバックは「スローモーションかっ?」ってくらいゆっくり振りかぶって下さい。振りかぶるというより、ゆっくり後ろに引いてクラブヘッドを持ち上げる感じです。(真っ直ぐ直線的に後ろに引く、というのはナンセンスです。体を軸にした回転運動なのですから。)早く腕を動かすと腰でトップが止められなくて、大きく振りかぶりすぎてしまいます。また、ゆっくり大きく振ったほうがヘッドの重みで遠心力が働き、シャフトがしっかりしなって、振り遅れも減ってきます。思いっきり振ると手が先に行ってしまい肝心なヘッドは遅れてしまう、「く」の字も崩れる、そしてフェースが開いてスライス、、、という結果です。手だけを意識するのではなく、左肩から左肘を通してクラブの先端まで「一つの鞭」のようになるように意識して振って下さい。鞭もピシピシ早く振り回すより、大きくゆっくり振ったほうがビシッ!と決るはずです。
これに気づいたのは女子プロのスイングを見たときのことです。それまで、タイガーなど男子プロの豪快な速いスイングを見て憧れていたのですが、所詮マネは出来ません。そして女子プロの番組にチャンネルを切り替えたときです。「おい、おい、スローモーションか?」と思ったくらいゆっくり振ってました。ゆっくりだけど大きく振ってクラブが体に巻きつくほど大きなフォローをとってました。飛距離も十分出ています。うん、これだっ!と思い早速練習場でいつもの倍くらいゆっくり振りかぶって、ゆ~っくり、大きく振ってみたところ、球は上がるは、球筋は真っ直ぐだは、距離は出るは、いい事だらけでした。初心者の皆さん、是非、ゆっくり振ることに人一倍気を遣ってみてください。何度も何度もゆっくり振って、体にスイングが染み付いてきたら、ちょっとずつ、ちょっとずつ、振るスピードを上げていけばよいと思います。これも、一気にスピードをあげるのではなく、カメのようにちょっとずつ、ちょっとずつですよ。
あとは、、、一回のスイングで考えられるポイントの数はせいぜい一箇所か二箇所です。あまり欲張って一度に多くのことを考えすぎないようにしましょう!一回のスイングは2秒か3秒くらいしかないので・・・
さぁ、なんとなくスイング矯正のポイントをご理解いただけましたでしょうか?色々書きましたが、あくまでも自己流のポイントです。ポイントだけ抑えて、あとはご自身のスイングを作っていかれると良いと思います。アーノルド・パーマーが言ってました。「正しいスイングなんて無い。思った通りに球を飛ばせるほうがよっぽど大切だ。」と。。。だから、メカニズムだけしっかり理解して後は自分の打ちやすいフォームを固めていけばよいと思います。教科書通りの綺麗なスイングのほうが、正確に球が飛ぶ確立が高い、というだけのことです。
スライスが直って、ちょっと上手くなってくると、今度はチーピン、ダフリが多発する時期がやってきますので、そのお話しはまた次回ということで。では、では。