韓国ドラマは哲学的感性を刺激する

韓国ドラマ、IT・デジタルなこと、AIなどと並んで哲学に関する事柄や、よろずこの世界の出来事について書き綴ります

結局はP2P

2006-07-19 00:00:00 | 情報セキュリティ
 先頃の読売新聞の報道です。「災害時は携帯電話ネットワーク、総務省が実証実験へ」という記事は興味深いものでした。

 総務省では携帯電話に無線LAN機能を持たせて、災害時に携帯電話の基地局が機能しなくなった場合に、携帯電話間をバケツリレー方式で中継し、携帯電話をインターネットへ接続して連絡を取る技術の実証実験を行うことを発表したそうです。

 何だ、これはスカイプじゃないか!と思った方も多いのではないでしょうか。今更総務省が乗り出すまでもなく、スカイプを載せたノートPCと無線LANのアクセスポイントがあれば同じことが出来るわけですから、当然でしょう。

 サーバによる一極集中のシステムはいろいろと利便性も高いですが、非常時などにはこのような草の根ネットワークが威力を発揮するわけです。

 というか、このような考え方はインターネットの原点に戻ったと考えてもいいでしょう。そもそも一極集中のネットワークでは、一カ所だけを寸断されるだけで通信が出来なくなるので、それを防ぐためにインターネットは網状のネットワークを構成して、どこか一カ所が切れても迂回して通信を実現するというのが基本的な考え方なのですから。

 この総務省の実験がどうなるか、また、そのような機能を実装した携帯電話がどのくらい普及するかわかりませんが、われわれのできることとしては、スカイプと小型のノートPCで同じ機能を実現できるということを忘れてはなりません。

 これだけ無線LANスポットが普及した現在、災害時にそれがどの程度稼働できるかわかりませんが、通常の携帯電話が輻輳してかからなくなった場合の通信手段としてスカイプを常備しておくのは悪い選択ではないと思います。

 大災害など起こって欲しくはありませんが、万が一そういう事態に陥った場合、スカイプをはじめネット上の種々のコミュニケーションサービスの実力と真価が問われることになりそうです。

 出来ればスカイプに災害モードというのを付けてもらって、災害時には狭帯域で不安定なネットワークでも通常の電話くらいの通話品質を保てるような仕組みが欲しいところです。

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