マヤ神官の日記、マルデクの預言

『マヤ神官の日記』、2008年4月30日完結!
『太陽系第5惑星マルデクの預言』2009年2月15日連載開始!

マルデクの預言、その24の2 聖なるもの

2010-04-27 23:23:23 | 本編
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その24の2 聖なるもの
二人は、姿見に自分自身を映し出す。

その二人の脇に、ヘロン老師とアフィ神官が並んだ。カズは、たじろぐ。並ぶと、女性と間違えたヘロン老師の方が、ずっと筋肉質で男っぽいそぎ落とされた身体つきなのだ。腹筋もいくつにも割れている。
「老師の身体・・・無駄がないね・・・」

老師は静かに笑うと、言った。
「カズ・・・ここまで来てあえて訊くが、イレイヌの事をきちんと責任を持って愛せるんだろうな?」

老師はカズの眼を厳しく覗き込む。ウソが付けない状態に追い込んでいるようだ。カズは、ムッとする。
「当たり前だ。何を今さら?」

「私が誘惑したら?」
老師は意味深な笑みをカズに向ける。

「はっ?私は男には興味はない・・・ましてや、こんな、ごつい奴!」
カズは老師を手で押し返す。老師は鼻で笑う。

「そうか?それなら、イレイヌ!君には迷いはないのかね?」
老師は、カズとイレイヌの間に割り込んで言う。イレイヌは少し後ずさる。

「迷いですか?」
「そうだ・・・他に好きな人が本当はいたんじゃないのかい?女性は浮気をするとばれるよ?」

老師は探るように見る。イレイヌは大きな目でじっと老師を見上げた。
「いません。私が好きなのは、カズだけです。」

「ほぉ?本当かな???」

今日もここまで。
今日の暦は、G暦2010年4月28日(水)、弥生十五日 満月、(穀雨8日後)、太陽黄径37度、アーデイ千葉!

黄色い自己存在の種の年、白い惑星の世界の橋渡しの月25日、黄色い共振の太陽、KIN20
 



マルデクの預言、その24の1 聖なるもの

2010-04-24 23:52:23 | 本編
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その24の1 聖なるもの
ドキッとする。

彼女の体の感じはすでに知っているつもりだったが、陽の光が入るシャワールームで輝く彼女の白い肌は、全く違う印象を与えた。丸みを帯びた肩から背中のラインが神々しく光っている。思わず見とれていると、不意に彼女が振り返った。
「カズ・・・恥ずかしいから、そんなに見ないで!」

「えっ?でも、これから、見るんでしょう?」
「それとは、違うの・・・」
イレイヌは、首から耳まで紅潮させて、とても可愛いらしい。しみじみ見つめていると、老師が言った。

「イレイヌは美しいね・・・カズには、もったいないくらいだね?さ、見とれていないで、シャワールームに入って・・・」
ニッコリ笑った老師が二人を促す。老師の後ろにアフィ神官がやはり裸になってついて来ている。
 
 この二人は裸でいることが当たり前の獣のように、何も隠さず自然に立っている。カズもイレイヌも、その二人の美しさに言葉が出ない。
 シャワールームに入っても、カズは目のやり場に困る。老師が言う。
「カズ・・・大丈夫か?私たちは、君たちの事を誰にも話したりはしない。信用してもらえないかな?」

「あ・・・信用しているよ・・・でも、こういうの初めてで、どうしたらいいか、分からないんだ。」
カズはすがるような眼で、老師を見る。

「大丈夫だ。誰でも、素っ裸の自分をさらけ出すのは、怖い。ましてや、好きな人の前だ。緊張もする。そういう自分の気持ちを素直に受け入れればいい・・・ここまできて、虚勢を張ることはないんだよ。」

老師はカズに、そして、イレイヌの方を向いて言う。二人は、やっとお互いの顔を見つめあった。
「では、まず、シャワーのある方に女性が立ち、お互いに少し離れて、今の体の状態を見る。そして、奥の姿見に映して、お互いに話してみるといい。」

「気付いた点をいうのですか?」
カズが質問する。

「話す内容は、別に決めていない。気分を高めるためだ。カズは、イレイヌの顔から首にかけての紅潮しているかんじ・・・胸の張り具合、乳首の大きさとか覚えておくんだ。イレイヌは、カズのペニスの状態、大きさなんかを見ておく。最初の状態だ。」

二人は、姿見に自分自身を映し出す。

今日もここまで。
明日の暦は、G暦2010年4月25日(日)、弥生十二、(穀雨5日後)、太陽黄径34度、アーデイ千葉!

黄色い自己存在の種の年、白い惑星の世界の橋渡しの月22日、赤い自己存在の地球、KIN17
 
Gate#100 地球の経験を思い出す日。転生してきた長い時間、広がる自分を感じる。



マルデクの預言、その23の10 再会

2010-04-20 23:44:55 | 本編
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その23の10 再会
「女性は身体が変わるのですか?」

「子どもを産むと、母親という生物に生まれ変わると言われているわ!」
クククッとアフィ神官は笑う。今度は老師が継ぐ。

「精神的に強くなる、が、産道が開いて締まりが悪くなっていたりするし、赤ん坊との接触で感じる部分が多少鈍感になっていたりする。だから、愛し合うための到達時間がもっとかかるようになるんだ。男にとっては、強くなったと感じるだろうね。先に到達して待ちきれないと、女性は物足りなくなる。満足できなくなるんだ。」

「そうなんだ・・・」
「男は、むしろ、疲れて持続時間が短くなる傾向があるのに、女性の体は逆に要求するようになっているわけだ。そうなると、射精しないでその緊張感を持続させるトレーニングというのが、非常に有効になる。実際、男はそのトレーニングで強くなるしね。」

カズの顔がぱっと明るくなる。
「射精しないと、強くなれるんですか?」
「そうさ!精力を温存するわけだから、物理的にも大きくなる。」

アフィ神官が、皆を促す。
「そろそろ、シャワーをかかりましょう!カズ、老師のモノをみれば、その効果が分かると思うわ。」

老師は、ちらっとアフィ神官を牽制する。
「そういう風に確認する?」
「あら・・・老師の見た目では、奥にしまわれているとさえ、思っている男はいると思うわよ。」

老師たちは、更衣室に入る前には、もう、ほとんど裸になっている。カズ達に、衣服を入れるかごを支持しながら、シャワー室の準備をしている。カズが言う。
「あの、老師・・・」
「はい?」
カズは老師を呼び止め、まず、老師の体を確認した。視線を老師の股間に落とす。
「本当だ・・・思っていた以上です。」
「射精しないようになると、大きくなるんだ。それに、物事に対するやる気も持続する。倦怠期に入る時には、とても有効なんだ。」

老師は、淡々と当たり前のように話すが、どうやれば、射精せずに我慢ができるのか、想像がつかない。カズは、恥ずかしそうにタオルで体を隠しているイレイヌを見た。

 ドキッとする。


今日もここまで。
明日の暦は、G暦2010年4月21日(水)、弥生八日、(穀雨1日後)、太陽黄径30度、明後日は上弦。

黄色い自己存在の種の年、白い惑星の世界の橋渡しの月18日、赤い宇宙の空歩く者、KIN13
 
Gate#84 意識が内側に向かう日。今ここにとどまる安心感。外に答えを見つけに行く必要などない・・・

 

マルデクの預言、その23の9 再会

2010-04-18 01:02:15 | 本編
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その23の9 再会
すると、カズ、イレイヌ、アフィ神官の3人が声を合わせて、
「老師!」
と言った。

「あ~?カズにカマをかけたつもりだったが、イレイヌまでかかるとは・・・」

アフィ神官が
「まったく・・・」
と思わず口にした。

「私たちがあなたたちの体とエネルギーのバランスをとる、その前を見ておくのよ!前と後では、どこがどう変わったのか・・・分かっておいて欲しいの!」

アフィ神官が説明する。イレイヌが答えた。
「じゃあ、私達はお互いの体をしみじみ見ておくということですか?」
「そのとおりです!」

老師は嬉しそうに答えた。そして、
「カズは、多分、女性の髪や体の洗い方を知らないだろうから、教えてあげるよ!」

カズが驚いたように言う。
「女性の体を洗ってあげるのですか?」

老師が胡散臭そうに言う。
「君は、愛する人の体を洗ってあげたいと思わないのか?オク族では夫婦が一緒にお風呂に入るのは、朝、お互いに挨拶を交わすのと同じように欠かせない習慣のひとつだけれど・・・」

「チチャンでは、親が子どもと風呂に入るようになると、夫婦では入らなくなります。」

「あれ?そうなの?そういう子どもと一緒に入っている時間って、そう長くないはずなんだけど・・・オク族の場合、子どもが5,6歳になるまでは一緒に入っているけれど、まあ、子どもが続くと10年くらいは夫婦では入らないかもね・・・でも、子どもたちが成長すれば、また、一緒に入るようになるんだ。」

アフィ神官が言葉を足す。
「子どもが思春期になった頃、また、私たちに会いに来るカップルは多いですね。夫婦も倦怠期に入っているので、お互いに気持ちを活性化するためにも、愛し合う方法の再確認をするの。女性は身体が変わってしまっているのに、男性がそれに対応してないことも多いし・・・」

カズが訊く。
「女性は身体が変わるのですか?」

今日はここまで。

マルデクの預言、その23の8 再会

2010-04-15 23:54:54 | 本編
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その23の8 再会
「今日、君がキスする相手は、私じゃぁない。」

少し呆れたように、カズに言う。イレイヌは鼻で笑う。カズはちょっと赤くなった。それでも、じっとヘロン老師を見つめながら歩き出す。老師は小さな溜息をついた。

「カズ、今日は私に会いに来た訳ではないのだから・・・イレイヌの気持ちを考えろ!」
「大丈夫です、老師!私も老師の事はとても魅力的だと思いますから・・・」

イレイヌの言葉にカズと老師は驚いて、思わず立ち止った。アフィ神官が後ろから、面倒くさそうに老師を押す。

「ホラ、みんな!そこの席に座る!!」

カズ達が奥に、老師たちがこちらに座る。テーブルの上には、オラクルカードやカラフルな数珠のようなものがいくつか、クリスタルやナチュラルストーンが無造作に置かれている。

 ナチュラルストーンの一つを老師が左手に乗せると撫でながら話し始める。
「二人は、これから別れて、私たちと付き合うという事実に対して、きちんと話し合ってきたんだよね?」

質問をしながら、老師はジロリと二人を見る。二人は声を合わせて「はい」と答えた。

「そう・・・」
探るような仕草と同時に、目の前の数珠を一つ取るといきなりちぎって、パーンと玉を散らかす。

イレイヌが飛んでいく玉の一つに思わず手を出すと、すかさず老師がその手をつかみ、彼女の指先を自分の唇に当てる。そして、上目づかいにカズを見る。カズは、その挑発に思わず散らばった玉を握りしめるが何もしない。

 そこで老師は、彼女の指を軽く吸い始める。
「えっ?や、やめて!」
イレイヌが震える声で小さく言う。カズはそれを聞いて、思わず、イレイヌの腕を引っ張って、老師から奪い取った。

「ふ~~~ん・・・カズはイレイヌの事は大切なんだね・・・」
老師がニッコリ笑う。カズは、イレイヌのことを抱きしめていた。

「OK、OK、イレイヌの嫌がるような事はしないから・・・じゃあ、これから身体の点検を兼ねて、シャワーをかかろうと思うが、誰とペアを組む?」

すると、カズ、イレイヌ、アフィ神官の3人が声を合わせて、

「老師!」
と言った。


今日もここまで。今日、横浜の『わの舞』の練習に参加した。初めて、声を出す練習となった。みるくさんが、歌を歌おうとせずに、ただ声を力を抜いて出すんです!と教えてくれて、急に声がでるようになった。なんでも 変に力むとうまくいかないんだと、体感!感謝!!

明日の暦は、G暦2010年4月16日(金)、弥生三日、(清明10日後)、太陽黄径25度、今日は三日月!

黄色い自己存在の種の年、白い惑星の世界の橋渡しの月13日、黄色い銀河の星、KIN8
 
Gate#64 気づきがうながされる日 心の波紋が広がる・・・因果関係がクリアになる!ある意味での悟り・・・

 





マルデクの預言、その23の7 再会

2010-04-13 23:44:44 | 本編
その23の7 再会
「それは・・・彼がずるいからだ・・・その・・・」
思わず、首を振る。アフィ神官はしらけた眼差しをする。

「そういうの・・・他人のせいなんだ?」
言葉につまる。思わず額に手をやる。彼女には何も言いたくない。唇を噛みしめて、いきなり早足で歩き始めた。

「今度は、逃げるの?」
何と言われようと耐えるだけだ。全てを言ってしまった方が楽だとは分かっているが、自分が楽になった分、彼女にとっては重荷になるのが見えている。私の過去を引き受けることほどきついことはない・・・家の近くまで帰ってくると、もう、カズ達が玄関先で待っていた。

 振り返って、アフィ神官に言う。
「君は知らない方がいいことなんだ・・・知らない方が幸せなこともあるだろう?」

「でも、もう、ほんの少し知ってしまったのよ!」
「ああ、ごめん・・・」
ヘロン老師は、ちょっと虚ろな哀しい目でアフィ神官を見つめた。アフィ神官は、その目から心の中に忍び込もうとしたけれど、全くつかみどころがなくて、何も読めなかった。

「わかったわ。もう、訊かない。」
ヘロン老師のどんよりとした眼差しが怖かった。訊かない方がいいに違いない。

「ありがとう・・・」
老師はニコッと作り笑いをすると、カズ達の方に向き直って歩き始めた。

「入って、待っててくれてよかったのに!」
ドアを開けながら、カズ達に話しかける。

「いや、今来たところなんだよ!呼び鈴を押そうか、いきなりドアをあけようか、と考えていたところだったんだ。」

ヘロン老師は、くしゃっと顔を縮めるような笑い方をすると、言った。
「いいところに帰って来たわけだね?」

カズは、イレイヌを先にと誘い入れながら、後から入って来る。そうしながらも、キスしそうな勢いで老師の顔に接近する。思わず老師が手を出し、カズの胸に当てた。

「今日、君がキスする相手を間違えないように!」

今日もここまで。今日、桜吹雪がくるくると道路を横切って行った。つむじ風ね!空を見ると、渦を巻いた雲が天から降りて来ていた。あちこちでちょっとした竜巻があったわけだ。
明日の暦は、G暦2010年4月14日(水)、弥生朔日、(清明8日後)、太陽黄径23度

黄色い自己存在の種の年、白い惑星の世界の橋渡しの月11日、白い律動の世界の橋渡し、KIN6 間合いの亀の日(月の紋章と日の紋章が同じ日)
 
Gate#56 お互いに助け合う日。愛は奪うよりも与えることの方が数万倍幸せ!永遠の循環するエネルギーとなる!それでも、人は愛を求めようとする・・・


マルデクの預言、その23の6 再会

2010-04-11 23:59:59 | 本編
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その23の6 再会
「あの・・・」

「老師との関係は知っていたけれど、もう、なくなっていると思っていたわ・・・」
アフィ神官は、ヘロン老師に全く言い訳をさせない。しかも、涙が頬を伝っている。

しばらく、そのまま無言で歩いて行く。ヘロン老師が思い切って言う。
「あの・・・あの、ごめんなさい・・・その、最も確実に治る方法だから・・・でも、普通には、治せない太陽系外の呪いだったんだ・・・」

 突然、アフィ神官は立ち止まると、ヘロン老師の方に振り返り、、平手打ち(ビンタ)をくらわした。痛かったが、痛くなかった。彼女の深い愛情を感じて、むしろ、感激した。思わず、彼女を強く抱き寄せた。
「ああ、マリア、君はなんてかわいいんだ!」

彼女はまだ泣いていたが、暴れ出した。
「イヤ!大嫌い!離して!」
じっと我慢して抱きしめていたが、そのうち思いっきり頭を拳骨で殴られ、その痛みに、思わず離した。

「ヘロン老師、ドリン老師になんて呼ばれているの?」
アフィ神官は冷たい目をしながら訊く。

「えっ?なんで?君は、私の本当の名前を知っているから、そんなこと知る必要がないじゃない?」
「あら?教えてもらえないの?」

躊躇した。老師仲間だけで使う・・・その秘密の関係を意味する呼び名をパートナーに教えるなんて・・・聞いたことがない。

「やっぱり・・・そういう淫靡(いんび)な名前なのね?」
「いや、そんないやらしいものではないのだけれど・・・君には、そうよばれたくないから・・・あまり、いい思い出などないんだ・・・」

「そうかしら・・・とろけそうな目でドリン老師のこと見つめていたじゃない?」

「それは・・・彼がずるいからだ・・・その・・・」
思わず、首を振る。

マルデクの預言、その23の5 再会

2010-04-09 23:59:55 | 本編
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その23の5 再会
「そんな目をするなよ・・・心が揺れる・・・」
ドリン老師は小さく笑う。

「アンリ・・・指先へのエネルギーの廻し方も完璧だったね・・・見てご覧!」
ドリン老師は、ヘロン老師の右手首をつかむと顔の前に持ってきた。

「なくなってる!」
ヘロン老師が呟く。

「ああ、そうさ・・・性的な恍惚状態の最高点は、いかなる病、怪我、精神的支障、呪いをも、全てを癒す。お前は、私をもそこへ連れて行ってくれた。感謝するよ。」
そう言って、ドリン老師はヘロン老師を抱きしめると、また濃厚なキスをした。
 ヘロン老師は午後の仕事も忘れて、ドリン老師とずっとこうしていたかったが、アフィ神官の近づく気配を感じた。

「あの・・・」
声にならないような、信じられないといった感じの声がする。アフィ神官は、二人のただならないエネルギーの大きさとその同期した状態を・・・その関係を感じて、ショックを受けたのだ。

「あ・・・」
ドンと突くようにドリン老師を引きはがし、アフィ神官の方に向いて作り笑いをする。アフィ神官の眼差しが矢のように痛い。

「あ・・・ほら、見て!きれいに治ったんだ?」
右手を見せると、アフィ神官はちらっと一瞥をくれて冷たく言った。
「どうやったのか、なんて、訊かないけど、最低・・・」

キッと睨みつけると、踵(きびす)を返して早足で歩き始めた。ヘロン老師は、ドリン老師に軽く会釈すると、テレパシーで言う。
’お礼は、また、あらためて!’
’いや、十分頂いたよ!’

ドリン老師は、ぺろりと舌舐めずりをする。それを確認すると、アフィ神官を小走りに追った。

「あの・・・」


今日もここまで。一難去ってまた一難・・・
明日の暦は、G暦2010年4月10日(金)、旧暦如月廿六日、(清明5日後)、太陽黄径20度

黄色い自己存在の種の年、白い惑星の世界の橋渡しの月7日、白い月の風、KIN2
 
Gate#40 聖なる正9角形。感情の解放がうながされる日。ハートを意識して、感情を手放せば、グランディングする。


マルデクの預言、その23の4 再会

2010-04-08 23:59:52 | 本編
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その23の4  再会
呪いの部分に到達した途端、ヘロン老師の頭の中で、火花が炸裂した。
「ウワッ!」

左手はドリン老師の右手と組んでいるのでエネルギーが廻りハートへ戻って来て、今度は右手へと流れて行く。波状にエネルギーが右手指先に入ると、熱いような痛みが指先と、自分の象徴の先にも同様に感じられ、気が遠くなりそうになる。
 
 すると、間髪を入れず、ドリン老師が官能的な刺激を与えるために、体が、そして気持ちが痛みから逸(そ)れ、エネルギーの循環を思い出す。廻すたびに、究極の痛みと官能が交錯していくうちに、脳の報酬系のスイッチが入り、天上への世界、この上ない恍惚感の世界に浸る。

「ああ~~~ん・・・うわぁ~~~~!」
悦びの涙が止まらない・・・この幸福感、全てを感じ自分はいない・・・

「ウヮッ・・・私も持ってかれた・・・アンリ・・・ああ!」
ハートチャクラをもう一度ぐっと押し付けられ、両手とも組み直された。
十字に巡るエネルギーが、大きく飛んだ!

 収束するのに、お互いの耳を噛む。肉体のありかを確認する。
「ぐわあ~~~!」

 収束しながらもドリン老師は官能的な刺激を加えるため、思わず、声が出てしまう・・・
「ああん、スーラン様・・・ああ・・・」

「ああ・・・もう、降りてきてしまったね・・・」
耳朶を吸いながら、ドリン老師は喘ぐ。

洞窟の壁に張り付いていたが、やっと、ドリン老師に抱きつくことができた。その肩に顔を埋める。
「アンリ・・・男同士でも、あそこまで飛べたら、悪くないね・・・お前はエネルギーの同期が天才的だな・・・」

ドリン老師は、ヘロン老師を引きはがしにかかる。すがるような眼差しでヘロン老師が顔を上げる。

「そんな目をするなよ・・・心が揺れる・・・」


今日もここまで。なんだか、危ない二人ですが、種明かしは明日です!
明日の暦は、G暦2010年4月9日(金)、旧暦如月廿五日、(清明4日後)、太陽黄径19度

黄色い自己存在の種の年、白い惑星の世界の橋渡しの月6日、赤い磁気の竜、KIN1
新スピン、おめでとう!!
 
Gate#36 宇宙の仕組みを理解する日。孤立無援の感覚。人ではなく、自分が離れていることに気付こう!自分だけが違うわけではない。

マルデクの預言、その23の3 再会

2010-04-06 23:32:23 | 本編
この話の最初、途中を知りたい方は、4月1日の目次 からお探しください。そこから読みたい章に飛んだら、右下のカレンダーから日付を選んでください。

その23の3  再会
「相変わらず、美しいな・・・」

 目を細めながらドリン老師は、そのままヘロン老師を洞窟の壁に押し付け、キスし始めた。全く抵抗できない。

 孤独な洞窟時代の唯一の人との接触・・・老師は、愛撫によって起こる性エネルギーをきちんとチャクラに廻す方法を教える。そのためのキスであり愛撫であったが、美しいヘロン老師には、過剰にかまう老師も少なくなかった。
 
 さすがに、それ以上の性行為については制限がかかっていたようだが、足指の先から体の隅々まで愛撫されるという、性エネルギーをきちんと廻し、浪費しないよう訓練しない限り、起き上がれないほどの消耗をきたす。
 
 ヘロン老師は、誰よりも感じる体でありながら、どんなにいってしまっても、射精だけはしないでおけるようになった。

「ん~~~、キスをすると、やっぱり男なんだな・・・しかし、よく感じる体だね・・・『性の手ほどき』できちんとやっているのかい?」
右手はきちっと壁に押し付けられ、ピクリとも動かせない。が、体は反射的に性的な反応をする。
 
 ヘロン老師は喘ぐように言う。
「スーラン様、ああ・・・」
「アンリ・・・私の名前を覚えていてくれたんだね・・・」
ドリン老師は、今は耳から襟足を攻めている。

「そうそう、このエネルギー、きちんと右手の指先まで廻せるかね?」

ドリン老師は、膝で股間を刺激し始めた。ヘロン老師は、神経を集中する。そば立つようなベースチャクラからのエネルギーの振動を、意志の力で各チャクラに共振させたあと、体の末端へと廻していく。

 空いている左手でドリン老師を抱き寄せ、ハートのチャクラをきちんと合わせ直す。ここで、エネルギーレベルが跳ね上がり上位のチャクラに廻る時に、エネルギーが水平方向にも分かれ、腕から手の末端まで流れていく。

 この時には、お互いの腕は十字の形に伸びているのだ。右手首をつかまれているので、ドリン老師の左手に入ったエネルギーが指先から流れ出て、ヘロン老師の右手の平で合流し大きなエネルギーの玉となって、指先へと流れていく。

 呪いの部分に到達した途端、ヘロン老師の頭の中で、火花が炸裂した。
「ウワッ!」

今日もここまで。今日は暖かかったけど、明日はまた寒いそうです。
明日の暦は、G暦2010年4月7日(水)、旧暦如月廿三日、(清明2日後)、太陽黄径17度

黄色い自己存在の種の年、白い惑星の世界の橋渡しの月4日、青い水晶の嵐、KIN259
 
Gate#28 自分の方向性を確認する日。大風が吹いて、本来の自分が見えた!良いチャンスだ、見つめてみよう!