その2の7足元をすくうもの
「ソヌ、私は一緒に行かない方がいいか?」
「へへへ、おら一人でもいいさ、でも・・・」
ソヌは、老師の顔を覗き込んだ・・・
「老師様は、本当のことを知りたいはずだ・・・なぜ、貧民窟の奴等は、電気を盗んだ挙句、メンフィ村を襲いいろいろ奪いたい、と思うまでになったか?」
ソヌはそう言いながら、ひきつったような笑みを浮かべた。老師は、くるりと振り向くと言った。
「カズ!お前はやはり来い!現実を知る必要がある。お前は、本当の犯人を見誤り、自分の部下を見誤った。本当のことを知る義務がある。」
カズは、信じられないという顔をした。
「えっ?私が行くのですか?」
「怖いのか?」
老師は、半分馬鹿にしたような目で見る。カズは、取り繕わねばならなかった。
「い・・いえ。そんなことはありません。」
カズは、老師とは目を合わさずに、首を少し傾(かし)げながら、頭を振った。
「来ないのか?」
老師は、もう一度訊く。今度は、少し下から睨みあげるように見る。カズは、その視線に、身をよじらすように顎を引くと、意を決したように小さく吐息をついた。そして、背筋を伸ばし、きちんと老師と向き合うと
「参ります!」
ときっぱり答えた。
老師は、ニッコリ笑ったが、相変わらず不気味な笑いだった。
カズは、祭りで見たあの美しい女神は別人だったのではないかと、思い始めていた。
今日もここまで。
明日の暦は、G暦2009年3月1日(日)、旧暦如月5日、太陽黄径40度(雨水11日後)、
青い電気の嵐の年、青い銀河の猿の23日、赤い宇宙の地球 KIN117 Gate#3希望を身近に感じる日
「ソヌ、私は一緒に行かない方がいいか?」
「へへへ、おら一人でもいいさ、でも・・・」
ソヌは、老師の顔を覗き込んだ・・・
「老師様は、本当のことを知りたいはずだ・・・なぜ、貧民窟の奴等は、電気を盗んだ挙句、メンフィ村を襲いいろいろ奪いたい、と思うまでになったか?」
ソヌはそう言いながら、ひきつったような笑みを浮かべた。老師は、くるりと振り向くと言った。
「カズ!お前はやはり来い!現実を知る必要がある。お前は、本当の犯人を見誤り、自分の部下を見誤った。本当のことを知る義務がある。」
カズは、信じられないという顔をした。
「えっ?私が行くのですか?」
「怖いのか?」
老師は、半分馬鹿にしたような目で見る。カズは、取り繕わねばならなかった。
「い・・いえ。そんなことはありません。」
カズは、老師とは目を合わさずに、首を少し傾(かし)げながら、頭を振った。
「来ないのか?」
老師は、もう一度訊く。今度は、少し下から睨みあげるように見る。カズは、その視線に、身をよじらすように顎を引くと、意を決したように小さく吐息をついた。そして、背筋を伸ばし、きちんと老師と向き合うと
「参ります!」
ときっぱり答えた。
老師は、ニッコリ笑ったが、相変わらず不気味な笑いだった。
カズは、祭りで見たあの美しい女神は別人だったのではないかと、思い始めていた。
今日もここまで。
明日の暦は、G暦2009年3月1日(日)、旧暦如月5日、太陽黄径40度(雨水11日後)、
青い電気の嵐の年、青い銀河の猿の23日、赤い宇宙の地球 KIN117 Gate#3希望を身近に感じる日