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女流立葵杯の街から

囲碁の女流棋戦の中継予定を中心に投稿しています。

【化粧品と競泳と囲碁】 女子競技からのメッセージ

2021年04月09日 | その他・雑記

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【化粧品と競泳と囲碁】 女子競技からのメッセージ

 

【↑写真】女子囲碁のタイトル戦
 会津中央病院杯(2015年)の前夜祭より

 

【↓写真と動画】競技の池江璃花子選手

 池江梨花子選手の復帰の経緯を紹介した、SKーⅡの動画配信。

https://m.youtube.com/watch?v=Gihhz7AMghc

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 2021年04月。
 特に理由も無くテレビの番組表を見ていましたら、地上波ではスポーツの日本代表に関する試合が。

◎女子サッカー
 ⇒⇒国際親善試合
◎ゴルフ
 ⇒⇒マスターズカップ
◎競 泳
 ⇒⇒日本代表決定戦

 その1つ、競泳。テレビ東京のワールドビジネスサテライトでは、「池江璃花子選手とスポンサーの関係」について紹介。

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A≫池江璃花子選手からのメッセージ

 その池江選手とスポンサー契約を結んでいるブランドの1つが、SKーⅡ(化粧品)
 有名選手を起用したCMでは、一般的には、ブランドや商品の魅力を徹底的に宣伝する。しかし今回のSKーⅡの公式サイトの動画では、

☆ブランドや商品の宣伝は一切行わず、池江選手の事だけを紹介。

 こんな普通では無いCMを、化粧品ブランドが制作・配信したのか?
 SKーⅡの広報担当者は、次の様にコメント(大雑把に箇条書き)

[コメント]
 SKーⅡ広報のコメントより

①(2020年4月以降)
 新型コロナウイルスが世界的に流行。
 それにより、日本の女性も外出の機会が減り、化粧品の購入・使用が減少している。
 そんな中、「SKーⅡの宣伝」をしても、売上UPは期待出来ない。
……化粧品そのものが必要とされていない。

②さらにコロナ禍の影響により、化粧品のコアなユーザーである女性が働きにくく、生活しにくい世の中になってしまった。

③そんな折、
 「白血病の治療を続けてい池江選手が、競泳選手として現役復帰」
 と言う報せあり。その池江選手に対し、
「コロナ禍でツラい想いをされている女性に対して、励みになるメッセージを発信したい」
 と言う提案をした所、池江選手ご本人からも賛同を得られた。
 それで制作・配信したのが、「商品の宣伝を一切しない、池江選手の復活ストーリー動画」

④池江選手の姿に共感して下さる方がいれば、コロナ禍が収束した後にSKーⅡを選んで下さる方が増えるかも知れない(⇒未来への投資)
 そしてこの動画をきっかけに、現役選手として復活された池江選手を応援して下さるファンが増えるかも知れない。

 この動画の制作と配信。その意図は、ブランド『SKーⅡ』として、あるいは化粧品メーカー『P&G』として、日本社会やユーザーに対してメッセージを贈る事が目的だったらしい。

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 こうしたメッセージ活動は、化粧品メーカーだけがやっているレアケースでは無い。
 実は囲碁の世界でも……

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B≫震災発生⇒⇒女流棋戦の誕生へ
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 こちら囲碁界で言えば、2014年に誕生した会津中央病院杯(現・女流立葵杯)
 この女流棋士のタイトル戦のメインスポンサーは福島県会津若松市にある大手病院。
 地方に拠点を置く医療機関が囲碁のタイトル戦を立ち上げた背景には、次の様な経緯が。

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[参考]女流立葵杯の誕生

⑤2011(平成23)年03月11日、東日本大震災が発生。
 会津中央病院も、被災地である医療機関として、被災者支援の為の救命医療活動を行う。

⑥福島県の太平洋側の地域(通称・浜通り)では、津波被害や原発事故が発生。
→→津波や原発事故の被害を受けた人達の多くが、全国各地に避難。

⑦会津若松市や その周辺の街にも、地震・津波・原発事故の被害を受けた避難してくる。
 会津地方に避難された方の中には、(偶然らしいが)囲碁ファンや将棋ファンも多数。

⑧そこで会津中央病院の理事会では、
「被災された囲碁ファン・将棋ファンの避難生活を ねぎらう為に、囲碁のタイトル戦を新設しよう」
 と決断。

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 東日本大震災の主たる被災地であり、原発事故も発生した福島県。
 そんな福島県で突然誕生した、囲碁の女流棋戦。これには、

「何故?、どうして?」

 と、特に中部地方や関西地方に拠点を置いて活動されている女流棋士の人達が驚かれたらしい。
 その背景には、被災地である福島県を拠点にした女流棋戦を行う事で、

「東日本大震災で被害された多くの囲碁ファン・将棋ファンをねぎらう。
⇒⇒被災者の慰問活動」
「被災地の現状と今後の復興を、日本各地に伝える
⇒⇒被災・復興のメッセージを発信」
「このタイトル戦をきっかけに、他県の囲碁ファンに、福島県に来て貰える事を期待
⇒⇒交流人口の拡大」

 等の目的があったそうです。

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[おまけ1]
 2020年の女流立葵杯。タイトル争奪戦(3番勝負)のYouTube中継を観ていましたら、

「立葵杯って、福島県の病院がスポンサーなの?」
「タイトル戦を作って貰って嬉しい、ありがとうございます」

 と言ったコメント・感想が幾つか。

 囲碁の試合の勝ち負けだけでは無く、そうした点も観て下さっている囲碁ファンがいらっしゃった事に、福島県の人間としてはありがたく思いました(^.^)

 

[ツイッター]
https://twitter.com/adataradan/status/1380229551725244416?s=19

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