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2021年03月17日。個人的に大好きだった番組『歴史秘話ヒストリア』が最終回。
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A≫
司会はNHKアナウンサーの渡邉あゆみさん(初代)、井上あさひさん(2代目)、渡邉佐和子さん(3代目)
囲碁のスポンサーでもある阪急ホールディングスの創業者・小林一三先生を特集した回。小林一三先生は宝塚歌劇団の創始者でもあるのですが、
「私、宝塚音楽学校を受験した事があるんです」
3代目司会者の渡邉佐和子さんがそんな証言。宝塚歌劇のファンでもある私としては、本当に嬉しくなったものでした。
ちなみに、初代の渡邉あゆみさん。この番組を離れた後は、別番組『偉人たちの健康診断』を担当。歴史上の人物の健康状態を古文書等から探り、通説には無かった視点を発見する。これには歴史好きの私も、信じられないエピソードが満載でした。
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B≫
これまでの歴史番組は、武田信玄、上杉謙信、織田信長、西郷隆盛と言った英雄の活躍を取り上げる。しかしヒストリアの場合には、中学や高校の歴史の教科書では取り上げられないエピソードが多かった印象。特に渡邉佐和子さんの代になってからは、
「日本の国宝に指定された神社仏閣。
戦乱・災害・恐慌・感染症等の被害や苦しみから人々を救って欲しい。そんな事を願って建立された。
しかし明治時代以降には、廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)や、昭和の本土空襲などで大量消失や大規模破損。
そこから多くの人達の働きにより、多くの文化財が復活し現在に伝えられた」
と言うエピソードが増えた様な気がします。こうしたエピソードは意味の無い話では無く、
「現代人が災害・恐慌・感染症に襲われた時、かつての人々の行動や知恵から何を学び、どの様に活かすのか?」
と言った、歴史を学ぶ事の本質である__と、私は思っています。
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C≫そして歴女ブームに
ヒストリアの放送と平行していた、歴史関係の出来事。2000年代に入ってから、特に2005年以降は、歴史好きの女性ファン、いわゆる『歴女』と呼ばれる人が増えたらしい。この歴女の人達が歴史好きになったきっかけの多くは、『戦国バサラ』『刀剣乱舞』等のゲームや、戦国武将や幕末志士のコスプレで各地のイベントを盛り上げているローカルアイドルの影響らしい。
多くの歴女は最初はサブカルがきっかけだったみたいですが、次第に歴史の様々な面白さに気が付き、ある人は遺跡発掘調査に参加して、そこから学芸員を目指したり。ある人は刀剣の展示会廻りで日本刀に惹かれ、そこから居合道の教室に通う様になったり。
元々の歴史好き(特に男性や男の子)は戦国武将や幕末志士の強さに注目する人が多かったみたいですが、2000年以降に歴女の人達が増えて以降は、歴史の見方・楽しみ方に多様性が生まれた様な気がします。
私の趣味の1つ、囲碁の場合。
旧来の囲碁ファン、特に男性の囲碁有~高段者の場合には、
「強くなりたい、昇級昇段したい、大会で活躍したい」
と言う人が多かった気がします。しかし(私がお会いした)女性囲碁ファンの場合には、
「60才過ぎの女性同士の場合。囲碁仲間を誘って旅行に行ったり、民謡等の別の趣味の大会に参加したり」
「子育て中の女性同士の場合。PTAとして相談し合って放課後囲碁クラブを作ったり、子どものアレルギーの勉強会を立ち上げたり」
そうした〈横のひろがり〉に展開する例が多いみたいです。