女流立葵杯の街から

囲碁の女流棋戦の中継予定を中心に投稿しています。

坂田栄男先生の事(昔のインタビューより)

2019年09月23日 | 囲碁のあれこれ

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 西暦2000年代の初めの頃。ある雑誌インタビューで、坂田栄男先生がこんな事を言われていました。インタビューの内容の一部は、

━━『平成の四天王』と呼ばれている若手棋士、期待されている様な成績を出していない。それについて、坂田先生はどう思われるか?
 と言うモノでした。

 このインタビューの内容は、特に最近になって頻繁に思い出す事が多くなりました。

 

【坂田栄男先生の写真】

 

 

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A》坂田栄男先生⇒⇒張栩先生
「タイトルを取れるかどうかは関係無い。言葉も文化も違う外国から日本に来て、私や趙治勲くんなんかよりも厳しい修業を自分に課している。その姿はね、
〈プロが最も見倣うべき青年〉
 それだけの価値がある男なんですよ、張栩くんとは」

B》坂田栄男先生⇒⇒羽根直樹先生
「直樹くんの事は、何も心配いらない。だって彼には、立派な父親(⇒羽根泰正・九段)が付いているじゃないか!!
 それに他の人や後輩にタイトルを獲られようとも、中部の人達は直樹くんを見捨てたりはしないよ」

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 張栩・名人と、羽根直樹・碁聖。
 一時はタイトルを無くし、肩書は〈普通の九段〉に戻ってしまった。
 一部の囲碁ファンは相当な酷評をしていたみたいですが、そこから7大棋戦に見事返り咲いた。それもタイトル戦を戦って勝ち上がって……と言うだけでは無く、〈昔からの生き様〉を貫き通しての復活劇。

 そんなお2人の復活劇を見ていたら、名誉本因坊である坂田先生の預言がどれだけ的確なものだったか。今更ながら思い知らされました。


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