女流立葵杯の街から

囲碁の女流棋戦の中継予定を中心に投稿しています。

【寄稿】 棋譜並べをして強くなれるのか?

2023年06月22日 | 打碁集・棋譜並べでの囲碁の学び方

【テーマ】
「棋譜並べをして強くなれるのか?」について


  ***** *****
  ***** *****


 以下、依田紀基プロより。


 棋譜並べで どれほど上達するかどうかは個人差があるでしょうね。その人のメンタルも影響するし。

 棋譜を並べる。
 その意味合いはなんでしょうか?
 そこから何を得るためにやるのでしょうか?

 僕が安藤武夫七段の内弟子になったのは12歳でした。たくさんの名人達の全集がありました。宝の山に見えましたね。
 僕はそれらの棋譜を片っ端から並べました。かつての名人達が対局してる場面を想像しながら。それがとても楽しかった。

 最初は模倣から始まります。そのうちに繰り返していると疑問が生じるのです。

「どうしてここに打ったのか?
 どうして打ち方を変えたのか?」

 そして無条件に、たましいに響くような感動に出会う。

「こんな手を自分も打てるようになりたい」

 と。それを念じながら繰り返し並べました。
 結局〝棋譜を並べる意味〟とは、

「疑問を持つ事で理解を深め、
 感動を取り込む事」

 だと思ってます。
 だから上達を自覚するには、ある程度の時間が必要かも知れないし、個人差があるのかもしれませんね。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする