遊牧民さんのブログより転載。
http://blog.goo.ne.jp/nakanisi-sakai/e/5ed9de9a616fa5c0e06f5e1f29c28d08
不法な戦争に抵抗するエレン・ワタダ中尉の母からの公開書簡
キャロライン・ホー
2006年6月22日(木)
私は、フォート・ルイスに駐留する一将校、エレン・ワタダ中尉の母です。
息子はイラクに今日派遣されたストライカー旅団に属しています。部下との強い絆をもちながらも、また民主主義の理念を深く信奉しながらも、息子は部下と行動を共にすることを選択しませんでした。息子の決意は、熟慮を重ね、軍部・政府部内や在野のいろいろな分野のエキスパートの方がたと検討し協議した末のものでした。
息子は、確かな事実を検討吟味した結果、民主主義の名の下に残虐行為の数かずが行われている今、もう黙っていることはできない、という結論に至ったのでした。だましと嘘を使って一方的に仕掛けた戦争を肯定するような政権の手先に留まっていることは、もはやできなかったのです。
軍を構成するものの一人として、アメリカ合州国憲法を守ることを誓った息子は、侵略戦争に、国民としての私たちの立場を掘り崩すような国際法に違反する不法な戦争に、盲目的に加わることを拒否しています。将校としての宣誓に暗に込められているのは、不法な命令にはいかなる命令にも服しない、ということです。なぜなら、そのような命令を実行すれば、犯罪行為の加担者となってしまうからです。さらに、侵略戦争に参加するよう部下に命じれば、罪は千倍にも重くなります。
息子の良心がそんなことを自分にさせるわけがありません。息子は、この戦争に反対の立場を取り続けることによってこそ、部下に最も良くつくすことができるのだ、と信じているのです。そのように行動することによって、軍隊においてさえ、正しいことを選び取る自由を放棄しない者が居ることを、正しいことを選び取る自由は、部下と軍組織に対する忠誠に由来しているということを、息子は行動で示しているのです。
一人の母親としては、息子の安全と将来が心配でしたが、起こったこと全てにより高い目的があるのだ、ということが分かるまでに今はなりました。私の息子はもはや十字路に立ち止まってはいません。息子は「人のあまり行かない道」を選んだのです。何が起ころうと、敢然とその道を歩み続けます。
エレン・ワタダ中尉への支持をご自身で確認するために、6月27日の全国行動日にお出かけください。この日、全国で多くのグループが平和なデモ、祈祷会、ろうそくを灯して行うビジル、パレード、ビラまき、新兵志願者に助言するための新兵募集事務所訪問、などなどを行います。詳細については各地の主催団体にお問い合わせください。
ワタダ中尉関連の最新のニュースや行動は、以下のウェブサイトをよくご覧下さい。
www.thankyoult.org あるいは www.couragetoresist.org
心からの感謝をこめて
キャロライン・ホー、エレンの母、
以上、翻訳:寺尾光身