abiさんの延髄外側症候群(ワレンベルグ症候群)

平衡機能障害、めまい、眼振、複視、温痛覚失調症、しびれ、自律神経失調症など後遺症は残存しますが、何でも挑戦しています

なぜ、延髄外側症候群に・・・2(決断)

2010-12-29 23:48:08 | 日記

2009年1/23(金)
 東海大学医学部付属病院でMRI、MRA検査を行うが、もっと詳しく未破裂脳動脈瘤の形状を確認するため、2度目の脳血管造影検査を行うことになる。

2009年2/12(木)~13日(金) 2日間
 東海大学医学部付属病院 9B病棟へ入院し、脳血管造影検査を行った。
前回は、右側ソケイ部の大腿動脈からカテーテルを挿入しましたが、その後数日間は足が痛く内出血もひどかったので今回は先生にお願いし、負担が小さい手首の上腕動脈からの検査をして頂きました。検査後の翌日には退院もでき順調でした。
2日間位は手首にちょっと痛みがありましたが、内出血も特になかったです。

検査の結果から、治療または経過観察のどちらかを選択することになります。発見された未破裂脳動脈瘤は、将来必ず破裂するとは限らないため、様子を見るという選択肢もあります。
日本人の未破裂脳動脈瘤の破裂率は、日本脳神経外科学会で調査中のこと。参考までに外国の報告では、1.1%の破裂率らしいです。

破裂しやすいと言われている動脈瘤とは・・・
1、大きい動脈瘤
2、動脈瘤の壁が「いびつ」なもの
3、頭の中心にできた動脈瘤(前交通動脈、脳底動脈先端部)
4、動脈瘤が複数ある場合

破裂しやすい患者さん側の因子としては・・・
1、家族に脳動脈瘤の患者さんがいる場合
2、高血圧の人
3、喫煙者
4、女性
5、腎臓に袋状の病気を有する人

脳神経外科医が一般的に治療(手術)を勧める基準は・・・
1、脳神経症状の患者さんがいる場合
2、年齢が70歳以下
3、動脈瘤の大きさが5mm以上
4、外来で経過観察中に動脈瘤の大きさが大きくなった
5、二親等以内にくも膜下出血の患者さんがいる
以上に加え全身麻酔による開頭術のリスクが少ない患者さん

私が上記内容で該当する項目
・動脈瘤の壁が「いびつ」
 (突起している部分があり、破裂しそうな形状でした)
・動脈瘤の大きさが5mm以上
 (私の動脈瘤は約7mm)
・二親等以内にくも膜下出血の患者さんがいる
 (一つ上の実兄が2006年に35歳の若さでくも膜下出血をおこしました)
医師、家族と相談し悩んだ末、私自身の判断で未破裂脳動脈瘤の治療(手術)をする決断をしました。

【治療法について】
 未破裂脳動脈瘤の治療には開頭術血管内手術があります。
どちらも脳動脈瘤の血流をなくす事が目的です。

開頭術とは・・・
 一般に行えるクリッピング術を指し、頭を開けて直接動脈瘤の根元に金属製のクリップを挟む手術です。



血管内手術とは・・・
 血管内へカテーテルを挿入し、更に細いカテーテルを脳動脈瘤へ進め、プラチナコイルや塞栓物質を中へ詰めて塞栓します。 解離性動脈瘤の場合には、これらの処置を動脈瘤のある親血管ごと行います。

 


MRA画像

      コイル塞栓             塞栓後


※開頭術の後遺症発生率は4%で、死亡率が1%です。
 血管内治療の後遺症発生率は4.7%で、死亡率は0.8%です。
 後遺症と死亡率は、動脈瘤の大きさが大きくなるに従って増大する。

 開頭術は、読んで字のごとく頭を開き、直接目で確認できるため確実性をとればこちらを選択しますが、頭に傷ができるし入院期間も2~3週間と長い
 血管内手術(コイリング)は入院期間は3日間と短く、身体への負担も少ない
ただし、血管の中や脳動脈瘤内を操作するため、術中や術後に脳梗塞や脳出血を起こす危険性もあり、合併症率は4~5%。また、コイルによる塞栓術に関してはまだ歴史が浅いため、脳動脈瘤の塞栓効果が永久に続くかはまだ確認できていない。また、コイル自体の生体への及ぼす影響は長期的に不明と・・・

 ここでもどちらの手術方法を選択するか悩みましたが、私の動脈瘤の場所は椎骨動脈であり、動脈瘤の形状も血管内手術(コイリング)でも塞栓できやすく、術後も数日で退院できることから、こちらを選択し、2009年3/10(火)に手術することがきまりました。

続きは、また次回・・・


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