八戸市森林組合のブログ

森林・林業、森林組合の活動紹介、林業用の作業着の開発について等、課長の気まぐれブログです。

海岸林の実験

2014年08月20日 | インポート

 林野庁で試験植樹しているところを見てきました。http://bizex.goo.ne.jp/column/ip_19/127/1085/

 

 東日本大震災で被災の合った海岸林の復旧について、どのような木を選択するかという実験。海岸林は江戸時代からクロマツを海岸に植えてきました。白砂青松という言葉もあるくらい日本の風景としてはなじみのある木ですが、松くい虫による被害からそれを維持することが大変になりました。

 防除策として殺虫剤を噴霧するのが一番安く効果的ですが、大きな効果を得るほどではありませんでした。松くい虫に耐える松が今のところ良いとされておりますが、本当に将来も効果があるかはまだ良く分かっておりません。しかし、実績が200年はある事業なので確立された方法です。

 

 ここで照葉樹を植えた方が良いのではないかというあるおじさんがいて、林野庁ではどうするか考えております。しかし、海岸の最前線で広葉樹や照葉樹を植えることはあまりありません。青森県や北海道ではカシワの木が生えることは知られております。良く聞くところでは最前線はクロマツで、その背後は広葉樹も混ぜるとか・・・。基本あまり混ぜる考えは少ないです。どうせなら杉でも良いかもしれません。

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 見てきた感想としては、最前線からは遠い場所で、大きな堤防も2つあり、柵も大きなものから簡易なものまでしてあり条件が良いから参考にあまりならなさそう。

 様々な樹種が植えたあったが、条件がやや異なる試験をしたので、良く分からない。土手を多く作っていたので、施工にお金がかかってそう。また照葉樹の部分は他の実験区とことなり、土が良かった。これだけの良い土を客土するのは珍しい。またワラを敷くのも珍しい(きちんと敷かれていないので草がボウボウで効果が良く分からない)。ワラを敷くので草刈りいらないと思っているかもしれないが、ツルで覆われ始めている。これを放置すれば大変な事になる。試験用にテープを巻いているが、これは大丈夫か心配。松に関してはなぜここに目印?

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 常緑照葉樹は条件が良さそうなので、大きく成長しそうです。しかし、こんな条件のいい状態は他の現場ではほとんどないかも。造園は選択する木が生えるる為に環境を整える。林業はそこにもっとも生える木を選択する。林業の場合はいちいち土壌等に予算をかけないので、必然的にその木を選ぶ事になる。今回の植林は造園的かな?予算があれば出来る方法。最前線で生えるかどうかの実験ではないので、海岸林としてひっくるめるのは難しそう。

 土壌的に栄養が少なくても生える。塩分に耐える。ある程幹が度太くまた高く成長できる。そんな常緑広葉樹があれば良いかも。八戸周辺は松くい虫無いので、従来のクロマツが適当か。100m以上の場所であれば、落葉広葉樹も選択肢の一つかな?冬は葉っぱ落ちるので、防風効果は半減するので難しいかな。

 

 

 

 


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