環境から情報が入るという言い方は日常的に使われます。
しかし、これは事実に反するのです。
外界から感覚受容器に入るのは、物理的刺激に過ぎません。
その刺激が受容器のしきい値より大きいと、受容器はパルス列を出力します。
このパルス列は、刺激物質に関する情報を感覚野に伝えます。
つまり、外界からの刺激は受容器によって初めて情報化されるのです。
従って、外界から情報が入るというのは間違いです。
この言い方は便利ですが、情報概念の本質を見逃す大きな原因になっています。
情景などの情報が外界にあるとするのは錯覚です。
情景などはすべて脳内部で情報化されて意識化されるのです。