「いし君」の晴遊雨読

雑食性・多趣味・お出かけ大好き症候群
(写真と文面は関係ありません)

真珠の首飾りの少女-②

2011-08-01 | 私事で~~

①7・23投稿から続く





とても良い文章に出会ったので紹介する
日経と内田恭子さん・・・借用ゴメン!!!




日経11・7・27夕刊・・   読書日記から

「真珠の首飾りの少女」

一枚の絵に無限の想像・・・
キャスター 内田恭子




そのままお借りします

フェルメールの代表作の一つである「青いターバンの女」。
けれど「真珠の耳飾りの少女」という別名のほうがピンとくる。
それくらいまだあどけない瞳が印象的だ。

1枚の絵画から、色々なストーリーが紡ぎ出される。
動かない、しゃべらない。
たった1枚の絵だからこそ、鑑賞者の想像力がかき立てられる。

絵画と同じタイトル、
トレシー・シュヴァリエ「真珠の耳飾の少女」(木下哲夫訳・白水社)も
どこまでが作者の想像で、どこまでが事実かが分からない。
ただそれは問題になら無い。
黙ったままのはずの少女が突然息を始める。
気が付けば、すっかりその世界に入り込んでしまっているのだから。

少女のフェルメールに対する淡い恋心。
真珠をつけるために穴を開け、痛む耳たぶ。部屋の外で聞こえる子供たちの声。
まるで自分もその絵が描かれた空間に一緒にいるかのよう、
息を潜めて様子を窺ってしまう。

この作品を読んでから、改めて絵画の作品を観ると、
全く違う見え方になってくるから不思議。
今にも少女が何かを語りかけてきそうな気になる。

ちなみに映画ではスカーレット・ヨハンソンが又違った魅力の少女演じている。
真実は分からない。 だからこそ面白い。