乳がん体験ルポ

乳がんの発見から治療内容を自分の記録として保存し、それが誰かの役にたてたら嬉しい

乳房再建手術へむけて

2007-10-31 01:45:08 | Weblog
再建の方法は、次回回答という事にしましたが、再建手術自体は行なうので、採寸をしました。オーダーメードのブラジャーを作るような(作った事無いですけど)感じで、メジャーで細かく採寸をしました。診察室の細いベッドに座って、上半身をさらけだし、白衣の医師がメジャーでサイズを測ってはカルテに書き込むわけですとても奇妙な感覚でした。
来月が乳がん手術なので、あまり悩んでいる時間はありません
自分の組織の場合、私はお腹にはあまり脂肪が無いという事で(じゃぁこのプヨプヨの正体は何?)背中からとるそうです(背中には脂肪あるわけだ)。そうなると、乳がん手術で前を切り、脂肪をとるのに後ろも切る、と。
手術時間も長くなるし、入院も10日から2週間になります。でも1度の手術だし背中の脂肪がスッキリする訳です
人工物だと当日の手術はラクですが、もう1度入院手術が必要です。
・・・やっぱり背中も切るのはイヤかなぁ。人工物だな。
《出船によい風は入船に悪い》

乳がん手術+乳房再建の話

2007-10-30 02:00:36 | Weblog
形成の診察が始まりました。
まずは概略の説明です。
再建には、自分の身体の組織(脂肪と筋肉)を使う方法と、人工物を入れる方法があります。前者の場合は、乳がんの摘出後に、お腹または背中等から組織をとって、それをいれます。後者の場合は、一旦風船のような物を入れて空間を作り、約半年後に人工物を入れます。どちらも一長一短ありです
じっくり考える事にしましょう。
説明を受けながら、いろいろな乳がん患者の手術例を聞き、写真を見ました。
私も女性ですが、あまり他人の乳房をじっくり見た事は有りません。たまに目にするグラビアは、とってもキレイなバストですよね。でも私を含め一般人の、何のポーズもつけないバストは、無機質な感じというか、ちょっと殺伐とした感じでした。私が掛かっているのは大学病院なので、私もこれからの医学の発展のために、1例として写真を残す事に承諾しました
《十人十色》

全摘出で乳房は?

2007-10-29 01:45:17 | Weblog
手術の概略が分かり、全摘出となった訳ですが、乳がんで全摘って言ったら、なんだか左の乳房が何も無い平らな状態になるように思いますよね。それってもう出産もすんだ身といってもいやですよね
でも大丈夫今はそんな事はあまりしない方向になっているそうです。
乳腺を全部摘出するので、乳房の中はからっぽになりますが、私の場合は乳首もそのままだし、皮膚もそのままで、再建で中に詰めれば見た目には今と変わらないそうです。切るのもおそらく前からは見えない所を1箇所だけですむとのことです。
ただ、再建手術は、【乳腺外科】ではなく【形成美容外科】になるのです。
これからは、そちらの医師の診察も受けて、話し合いをしなければなりません。
私が来月受けるのが、その【再建手術】なわけで、早速予約を入れてもらい、診断を受けることとなりました。
《花一時、人一盛り》

乳がん手術の種類

2007-10-28 01:57:50 | Weblog
いよいよ乳がんの摘出手術の計画をたてる事になりました。
私の場合はリンパを切る必要が無いので、切る範囲が乳房に絞られますが、【全摘出】か、【温存】かという選択をしなければなりません
今は温存が主流のようですね。その方が切る部分が少ないので、入院日数も少ないし身体への負担も軽くなるようです。
私も初めは温存かなあと思っていたので、その方向で説明をお願いしました。
でも結局、全摘出にしたのです。
温存でも、安全の為にシコリとその周りも多少は採るので、私の場合は直径6㎝が望ましいと言われました。(エッ、それって殆んどってことじゃない)私はマンモトーム検査の時に、『乳房薄いですが…』と言われたように、はっきり言って貧乳ですそこから直径6㎝っていったら…全摘とわずかの違いしかないんじゃないかしらしかも、温存は癌細胞が残る可能性があるので、放射線の照射が必要になるというのです。それをすると皮膚は軽いやけどのような状態になって、人によっては皮膚がカサカサになるそうです。
(そんなのヤダヨー)【全摘出】決定です。
《十のことは十に言え》

乳がん体験ルポ・こぼれ話4

2007-10-27 15:56:45 | Weblog
私は自分の病気が【乳がん】だという事を、ある程度周りの人に話しています。その時は簡単に癌の種類も話し、決して深刻ではないし、落ち込んでもいないという事を付け加えます。反応は様々ですが、私の話を聞いて、検診を受ける人が増えたら、特に不安要素があるがために行くのが怖くなっている人が受けてくれたら嬉しいと思います
話した人の中に、自分の親戚や友人にも乳がんになった人がいる、という人が結構います(やっぱり多いんだね)。
ただ、『肺に転移して』とか『亡くなったのよ』なんて言われると、ちょっと嫌な気持ちになります。そういう事も有り得る病気だという事を受け止める事も大切なんでしょうが、今、闘っている人間には、克服して元気になった話をしてくれる方が、気持ちがいいです。(私は治る!再発も転移もしない!ゲンキ元気げんき!)
《信じる者は救われる》

私の癌を学ぶ

2007-10-27 01:53:05 | Weblog
乳がんという事が分かり、リンパの手術を受けて自分の癌が分かり始めました。
出産以来の入院で、手術となると中学生の時の盲腸以来です。今はインフォームド・コンセントがすすみ、検査中もそうですが、手術前と後には、本当に詳しく説明を受けました。図を描き、分かりやすく話してくれているのでしょうが、やはりよくわからない部分が結構あります
【温存】【再建】【放射線】【抗がん】そして【浸潤癌】【非浸潤癌】
輪郭は見えるものの、自分の身体・命・出費に関わるのでもっとよくしりたいですよね
女性の病気の本を買い、勉強してみました。そして、〔非浸潤癌だと、ほぼ100%完治できます〕という記述にとても救われました
絶対に治るんだという自信は、生きる力を何倍にもしてくれるようです。
医師とよく話をし、どういう手術をして、乳房をどういう形で残していくか。
自分の事なんですから、よーくかんがえましょう。
《塔は下から組め》

乳がん手術に向けて5(術後・結果)

2007-10-26 01:48:30 | Weblog
リンパ節の手術も無事に終わり、翌日は消毒をして防水テープを貼って、1週間分の痛み止めと胃薬を頂いて帰宅しました。
週末は自宅療養して、すぐに社会復帰です。痛み止めは、やはり3,4日は必要でしたね
翌週には抜糸もすませました。困ったのは、今年は暑さが厳しかったので、ノースリーブを着たいところですが、腋の下に4㎝程の傷があって、袖ぐりが丁度あたるので、やわらかい素材の袖ありの服しか暫らくは着れなかったことです
そしていよいよ検査結果を聞く日となりました。
リンパへの移転はありませんでした
乳がんには【浸潤癌】と【非浸潤癌】という種類が有り、私の場合は乳腺の中だけにできている【非浸潤癌】ということで、それが今回の手術で分かったわけです。
初めて聞く言葉でしたが、これはとてもラッキーなことなのです。
《地獄で仏にあったよう》

乳がん手術に向けて4(イクラが)

2007-10-25 01:43:06 | Weblog
痛い注射から立ち直る間もなく、麻酔注射がうたれ、いよいよ身体にメスが入ります途中で「痛いッ!」と声をあげるとまたそこに新たに麻酔注射がうたれました(大丈夫なんですか?)ちょっと不安を感じつつも、まな板の鯉状態なので、信じて任せるしかありませんよね。
そんなに手術自体は時間がかかりませんでした。『3つ取れたので、これで終わりです。縫合しますよ。』(あーそうですか、3つて何?)
無事傷跡が縫い合わされ、処置が終わりました。『これがリンパ節です、キレイにとれましたよ。組織検査にだしますね』医師に、小さい容器に入ったイクラを茹でたような、肌色の球体を見せられました。人体って不思議・・・
帰りは車椅子に乗せられ、最初に入った部屋で、また病室担当の看護師さんに迎えられ、無事ベッドへ戻りました。ゲッソリして、なんだか5歳くらい老けた気がします。
異常がなければ、明日はもう退院です。
リンパ節の検査で、私の乳がんがどんなものなのかが分かり、どういう手術・治療をしていくのかが決まるようです。
《やけのやん八》

乳がん手術に向けて3(痛い注射)

2007-10-24 01:55:22 | Weblog
乳がんの転移や種類を調べるための、リンパ節採取の手術が始まりました。
手術台は結構細く、腕を乗せる台が取り付けられています。そこに左腕がしっかりと固定され、点滴やいろいろな装置がセッティングされます。そして最後に顔と腕の間に紙芝居のセットのような小さいカーテンが置かれ、手術の様子が見えないようになりました。(でも音は聞こえる
局部麻酔の手術なので、痛いのは麻酔の注射だけだと思っていましたが、とんでもない!色素で色をつける為のもののようですが、乳首の横に打たれた注射は私の人生でこれ程痛い経験はない!という程強烈な注射でした。『少し痛いですよー』と言われてからでしたが、これを少しとは絶対言わない、心臓が一瞬ズキッとしました。その後の麻酔なんて、ホントにチクッとしただけです。(あー全身麻酔にして欲しかったヨ
《危急存亡の秋》

乳がん手術に向けて2(手術室)

2007-10-23 11:21:36 | Weblog
手術の時間となり、点滴をガラガラ押しながら看護師さんと一緒に手術室へと向かいます。ごく普通に一般の方たちと同じエレベーターに乗って移動するので、本人はこれから一大決心して病室を出て手術室へ行こうとしているのに、なんだか変なかんじです
TVで見るような両開きのドアが開き、入院病棟の若い医師が手術用の例の服で、アノ帽子を被って、迎えてくれました。
ここで病室の看護士と手術室の看護士が連絡事項の確認をし、私は帽子を被せられ、点滴の台車を手術室用に代えられ、スリッパにカバーをし、また歩いて中へと入っていきます。
奥の手術室に入ると、乳腺外科の医師と、病室に回診に来る若い女医さんと、初めて見る医師・看護師が総勢7~8名いて、忙しそうに動いています。
挨拶を交わし(なんかマが抜ける)結構高い手術台に3段程の階段を使って上がります。(サアもう逃げられないゾ)いよいよ手術の始まりです。
でもこれはまだ、乳がん手術じゃないんですよね。
《乗りかかった船》