
東芝が半導体部門を安価に売却、引き続き白物家電を中国企業に売却(売却額は約514億円で中国家電大手のマイディアグループに譲渡。)し、 『中国の企業が東芝の名前のまま』 で日本製品と誤認させたまま粗悪な中国製品を世界で販売しています。
シャープが中国べったりの台湾企業・鴻海フォンファイに買収され、半島系の日本企業アイリスオーヤマは隆盛し、頼みのソニーやパナソニックが世界で 『メイドインジャパン製品』 として粗悪な中国生産製品を販売するようになって、テレビ・携帯・家電等々競争力を世界市場で維持している日本企業は皆無の今、日本エレクトロニクス産業全体の生産額が今や、韓国サムスン電子の1社分のようやく半分にまで衰退している状況を述べた記事を見かけました。
山下俊彦「パナソニックの危機」を予見した男 日本電機産業が圧倒的NO.1から凋落した真因
東洋経済オンライン 梅沢 正邦 2020/05/02 08:20
【概略】
日本がバブルの頂点を極めていたころ、日本のエレクトロニクス産業は 「ジャパン・アズ・ナンバーワン」 と絶賛され、まさに絶頂期にあった。しかし、絶頂期が「危機の時」だった。2000年代に入ると、日本のエレクトロニクス産業は凋落と敗北が決定的となった。


ジャパン・アズ・ナンバーワンの時代
こんなはずではなかった。
日本経済の、いや、日本のエレクトロニクス産業のこの20年、30年の来し方を思ってみる。
1980年代は家電が先導した。カラーテレビはもちろん、最大のヒット商品となったビデオ(VTR)やさまざまな音響機器に至るまで、日本製品が世界を席巻していた。


東芝半導体メモリーも世界トップだった。誰もが「電子立国ニッポン」を疑わなかった。


日本エレクトロニクス産業の生産額がピークをつけたのは2000年、26兆円だった。それが2018年、11.6兆円に転げ落ちている。
品目別に見てみると、凋落はさらに悲惨なものとなる。ピーク時には1兆円を突破した薄型テレビは2018年、たった494億円になってしまった。
2002年に1.4兆円の生産額だった携帯電話は17分の1、822億円に縮んでいる。
ちなみに、お隣、韓国のサムスン電子は23兆円の売り上げを上げている。


日本エレクトロニクス産業全体の生産額は今や、サムスン1社のようやく半分でしかない。


どこでどうなってしまったのか。


1990年とはどういう年だったか。日本はバブルの極みの頂点にいた。日本の製造業は「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と絶賛されていた。株価も地価も暴騰した。日本中が舞い上がり、おごりが全土を覆い尽くした。


はっきり言ってしまえば、日本の経営者たちがアングロサクソン流の思考様式にからめ取られ、衰弱しきっているからだ。


1990年代以降、日本の企業社会では非正規雇用が急速に拡大し、現在、その割合は4割近くに達した。日本国中で人はただのコストになった。
結果、格差と不平等、労働環境の悪化がもたらされ、近年は政府が正規雇用の拡大や賃上げ、「働き方改革」を企業に要請する事態となっている。


終身雇用制度が愛社精神を育み、社員が皆で短期での結果を求めずに、長期的展望に立った仕事を進められる。 従業員が単なるコストではなく、仲間・家族という世界が注目した雇用制度を変更してしまった失敗は大きかったようです。
過日、ドイツ政府高官が来日した際に語ったように
『日本は小国ではないが大国でもない国』 であるという自覚が必要で、 『資源がない国土の中で独立国として生き残るためには国民が過去に行ってきたような努力をしなければならない』 という言葉が信ぴょう性を持ってきたような気がします。