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WBC 【連載】腹ふくるるわざ㊾

2023-03-08 10:49:24 | 【連載】腹ふくるるわざ
らすごい^_^

【連載】腹ふくるるわざ㊾

WBC

桑原玉樹(まちづくり家) 

 

 

 

日本は9日開幕

 いよいよWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)が始まる。1次ラウンドはABCD4つのプール、各5チームずつに分かれ、それぞれ台中(台湾)、東京ドーム、アリゾナ、マイアミで、8日から16日まで総当たりリーグ戦を戦う。
 リーグ戦の上位2国が準々決勝ラウンドに進むことができる。侍ジャパン(日本)はプールB。9日中国、10日韓国、11日チェコ、12日オーストラリアが対戦相手だ。読売新聞によると、先発投手は大谷、ダルビッシュ、佐々木朗希、山本の順と予想している。
 準々決勝ラウンドからはトーナメント方式だ。1次ラウンドのAプール1位とBプール2位が対戦するというような仕組みで8か国のうち4か国が生き残る。会場は東京ドームとマイアミだ。1発勝負なので取りこぼせない。
 勝ち残った4か国がマイアミで行われる決勝ラウンドに進む。決勝戦は3月21日。日本では3月18日から選抜高校野球が始まっているからTV観戦が忙しくなる。

 

▲1次ラウンドから決勝戦までの組み合わせと日程


▲WBCプールB


 3月6日(月)に阪神相手に強化試合が行われた。大谷の2本の3ランで侍ジャパンが快勝したが、その打順表を見ていたら、出身チーム名にカタカナが多い。「大リーグからこんなにきているのか」と思ってよーく見ると、大リーグは3チームだけ。ソフトバンクとヤクルトとかは日本のチームだった。漢字のチーム名は巨人、西武、阪神だけ。
 このほかにも日本のプロ野球にはオリックスやらDeNAやらロッテやらアルファベットやカタカナ球団が結構多い。もっとも球団だけでなく会社名にも多くなった。○○島○○重工業株式会社という重厚な名称も従来略称として用いてきたアルファベット名が正式社名に変更された。少し寂しい気がする。

 


▲強化試合での侍ジャパン打順表(読売新聞より)


ヌートバー? 誰?

 ところで、侍ジャパンの打順表では1番に「ヌートバー(カージナルス)」とある。「さて、何者?」と思われる方も多いことだろう。
 オランダ系アメリカ人の父親と東松山市出身の母親の間のハーフである。兄(大リーガー)と姉は日本生まれだが、本人はアメリカ生まれ。ラーズ・テイラー=タツジ・ヌートバー(Lars Taylor-Tatsuji Nootbaar)が本名で、日本名は榎田 達治(えのきだ たつじ)という。国籍は米国だ。
 WBCは、国籍がなくても、両親のどちらかが日本国籍か日本生まれなら日本チームに参加できるというから参加要件が緩い。というのも、WBCは、メジャーリーグベースボール(MLB)機構とMLB選手会により立ち上げられたイベントだ。MLB拡大と野球マーケットの拡大、それに伴う収益の拡大が狙いだからこその緩い参加要件なのだろう。
 それはともかく、そんなわけで母親が日本人のヌートバーは侍ジャパンとして出場できる。チーム内での愛称は「たっちゃん」。ミドルネーム(Tatsuji)と日本名(達治)からきている。チームでは背中に「たっちゃん」と書かれたTシャツを作り、全員が着ているらしい。彼もムードメーカーでチームに溶け込んでいるとのことだ。


▲たっちゃんTシャツ


17年前のバットボーイ

 さて、平成18(2006)年、夏の甲子園では斎藤佑樹の早稲田実業と田中将大の駒大附属苫小牧が決勝を戦った。大会後、日本の高校野球代表チームが米国に遠征した。
 なんとその際にヌートバー家はホストファミリーとして全日本メンバー2人をホームステイさせている。田中将大と斎藤佑樹も家に遊びに来たそうだ。そしてラーズ少年は遊んでもらっただけでなく、米国との親善試合ではバットボーイとしてグランドにいたという。


▲17年前、既に日本代表チームの一員だったラーズ・ヌートバー(前列で片膝をつく少年)

▲憧れの斎藤佑樹選手と記念撮影

▲17年ぶりのラーズ・ヌートバーと斎藤佑樹


僕は日本を代表してここにいます

 1年後。ラーズ少年10歳のとき、リトルリーグのオールスターチームに選ばれた。その際、一人ひとりの自己紹介ビデオを撮っている。その中でラーズ少年はこう挨拶した。
‘My name is Lars Nootbaar, No.21. And I'm a Japanese. I'm representing my country for Japan’
(僕の名前はラーズ・ヌートバー。背番号21。日本人です。僕は日本を代表してここにいます)


▲日本の高校生を真似て帽子のツバを折っている(自己紹介ビデオから)


  16年後それが現実になった!
  応援しようと思う。

 

 

【桑原玉樹(くわはら たまき)さんのプロフィール】

昭和21(1946)年、熊本県生まれ。父親の転勤に伴って小学校7校、中学校3校を転々。東京大学工学部都市工学科卒業。日本住宅公団(現(独)UR都市機構)入社、都市開発やニュータウン開発に携わり、途中2年間JICA専門家としてマレーシアのクランバレー計画事務局に派遣される。関西学研都市事業本部長を最後に公団を退職後、㈱千葉ニュータウンセンターに。常務取締役・専務取締役・熱事業本部長などを歴任し、平成24(2012)年に退職。現在、印西市まちづくりファンド運営委員、社会福祉法人皐仁会評議員。


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