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私の交通違反歴 【連載】腹ふくるるわざ㉗

2022-04-16 05:24:16 | 【連載】腹ふくるるわざ

 

【連載】腹ふくるるわざ㉗

私の交通違反歴

桑原玉樹(まちづくり家) 

 

 

 交通違反切符。運転する人ならほとんどの人が経験したことだろう。私は37歳で運転免許を取ってから7回もある。5年に1回のペースだから多い方だ。反省しなくてはならないが、釈然としない例も多い。

1回目「駐車違反」~来客用駐車場がない団地

 団地からの引っ越しの手伝いに行ったときだった。団地内に駐車できる場所はない。団地回りの道路に駐車した。引っ越し手伝いが終わって車のところに行ったところ、駐車違反の黄色いカードが張ってあった。駐車した道路の幅員は8m。車も人も交通量は少ない。団地への訪問客はそれなりにあるだろう。
 まだ車の保有率が低い時代に計画されたとはいえ、来客用駐車スペースが全く考えられていなかったことは、この団地を建設した組織と同じ組織に身を置いた者として、どうにも歯がゆい。

▲駐車違反(船橋市習志野台)

 

2回目「速度違反」~人・車の出入りがない見通しの良い道路なのに

 東関東自動車道の脇を走る片側2車線、制限速度60キロの道路だった。写真では道路の左側は住宅地化しているが当時は一面の畑。前を走るポルシェに追随して時速80キロくらいで走っていたら、急にポルシェがスピードを落として、左車線にスーッと移動した。
「?」と思ったら、100m先でお巡りさんが誘導灯を振っていた。緩いカーブで見通しもよい道路である。交通量は少ないし、左右から人や車が出てくることはない。事故の心配はほとんどない道路だから、制限速度をせめて時速70キロに上げてもよいような道路なのに。

▲速度違反(千葉市検見川)

 

3回目「速度違反」~煽られただけなのに

 大阪と奈良を結ぶ阪奈道路。生駒山の峠から奈良市に向かう下り坂だった。追い越し車線に出たら後ろから煽ってくる車がいた。何とか早く走行車線に戻ろうと焦っていた。
 やっと隙間を見つけて車線変更すると、煽った車の後ろにいた一台がすーっと車線変更して私の車の後ろについた。すると「左のパーキングに入りなさい」とスピーカー音が聞こえてきた。停車したら、後ろの車から警察官が出てきて「お急ぎのようですね」。
 阪奈道路は今でこそ一般道路だが、もともと自動車専用道路として設計・運用された道路だ。車の出入りはなく、スピードが出せる。私は「私が煽られていたのを見ていたでしょ。煽った方を捕まえてよ」と言ったが、「ええ。でも制限速度をオーバーして先頭を走っていたでしょう?」との返事。どうにも釈然としない。

▲速度違反(阪奈道路)

 

4回目「一方通行の逆走」~1本道がいきなり一方通行になるなんて

 真鶴半島にある中川一正美術館に行った帰りだった。真鶴半島を左回りに走り始め、林の中を進んで300mほど進む。すると右側が開けて海が見えた。左側には広場があってパトカーが止まっているのも見えた。
 海の方をチラッと見てそのまま1㎞ばかり走っただろうか。バックミラーにパトカーが。そして何やらスピーカーで呼びかける。「?」と思って止まると、警察官が「この道路は一方通行。進入禁止です」だと言う。「えーっ? そんなはずないのでは?」と申し開きをするが、聞き入れられるはずもない。
 引き返してから調べてみた。出発してから最初の300mは幅員約6m。白い破線の中央帯が引かれており、間違いなく双方向に走れる道路だった。300mの所から幅員がわずかに狭まり、中央帯の道路標示はなくなっていて、その地点には「進入禁止」の道路標示と道路標識がある。ここからが一方通行なのだ。
「一歩通行になるなら、隠れていないで教えてくれればいいのに」と抗議すると
、警察官は「スピーカーで呼びかけたけど聞こえませんでしたか?」だと。釈然としない。

▲進入禁止違反(真鶴半島)

 

5回目「シートベルト違反」~肩にかけようとしていた途端

 印西郵便局の駐車場を出るところだった。一時停車して左右をキョロキョロした後に、発進しながらシートベルトをかけようとした。するとすぐ近くに潜んでいたお巡りさんと目が合った。
 近よってきたお巡りさんが「シートベルトを確実に装着してから発進してください」と原則論をのたまわう。私は「左右を確認しやすいようにサー…」と言ったが、聞き入れてもらえなかった。

▲シートベルト違反(印西郵便局)

 

6回目 またまた「速度違反」~交通安全講習会に遅刻しそうだったので

 当時私は、地元署の警察協議会なるものの会長の立場にあり、この日はこの警察署の交通課長に「交通安全講習」を依頼していた。社用があって一人で成田まで車で行き、その帰りだった。
 講習開始時間に間に合いそうになくなったので、国道464号線を急いだ。右側は掘割の北総線、左側は鉄道車庫。緩やかな曲線区間で見通しもよい。時速90キロ近く出たかなと思った途端、はるか向こうで誰かが誘導灯を振っている。「交通安全講習」には遅刻してしまった。

▲速度違反(国道464号線印西市造谷)

 

7回目「一時停止違反」~安全は確認したのに

 周囲は田んぼが拡がる田舎道だった。T字路に差し掛かった。右側は遠くからも見えているので、車が来ていないのはわかっていた。左側にはブロック塀があったが、道路との間に草地もあり、徐行していれば左側の様子はわかる。50m先に1台の車が止まっているだけだ。
 そのまま右折していったら、バックミラーにさっきの車が動き出してついてきたのが映る。覆面パトカーだった。「ちゃんと確認したんだけど」と説明するが、お巡りさんは「規則では完全に止まらないといけません」。この場所は完全に止まらなくても、十分安全は確認できる。そもそも一時停止は、停止線で止まっても見通しが悪いところが多い。雑草が茂って見通しが悪い場合もある。しかし草を切らずに切符を切ることしか考えていないのでは。うー、釈然としない。

▲一時停止違反(八千代市米本)

 

番外8「酒気帯び運転」~こうして免れた

 実はもう一度、違反切符を切られるか免許停止になりそうなことがあった。3回目の後だ。奈良と京都の境界付近にある職場で打ち上げがあって、それなりに飲んだ。
 当時、飲酒運転の取り締まりは現在ほど厳しくはなかった。奈良市内の同じ社宅に住み電車通勤していた部下を車に乗せて帰ることに。もちろん、運転は私だ。
 その途中、暗闇の中でライトが揺れているではないか。飲酒運転の取り締まりだった。警察官が言う。「息を私に吹きかけてください」。フーッと吹きかけると、警察官が「飲んでますね。どのくらい飲みました?」と尋ねるので、「乾杯のビール1杯とお猪口1杯くらい…」と相当さばを読んで答えた。
 すると警察官が「これに息を吹き込んでください」と計測器を差し出す。私は、警察官には見えないように新鮮な空気を吸っては吹き込み、吸っては吹き込みを細かく繰り返した。
 その結果、「アルコールは基準以下ですね。しかし飲んでいるなら車の運転はできませんよ」。幸い同乗していた部下は下戸だから、確かに飲んでいなかった。そこで彼に私の車を運転してもらって帰ることができたというわけ。
 皆さんにお勧めはできないが、こうするとアルコールの計測値は確かに下がるようだ。


▲酒気帯び(奈良市二名平野)

 

【桑原玉樹(くわはら たまき)さんのプロフィール】

昭和21(1946)年、熊本県生まれ。父親の転勤に伴って小学校7校、中学校3校を転々。東京大学工学部都市工学科卒業。日本住宅公団(現(独)UR都市機構)入社、都市開発やニュータウン開発に携わり、途中2年間JICA専門家としてマレーシアのクランバレー計画事務局に派遣される。関西学研都市事業本部長を最後に公団を退職後、㈱千葉ニュータウンセンターに。常務取締役・専務取締役・熱事業本部長などを歴任し、平成24(2012)年に退職。現在、印西市まちづくりファンド運営委員、社会福祉法人皐仁会評議員。


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