毎朝の散歩にも、ある程度の制限がある。
時間という縛りがあり、それによって行動範囲が決まってくる。
行動範囲の中で、いかにして何通りもの道を見つけるか。
または道のないところに、自分だけの通りを作ってしまうか。
しかし、その場合も好みがありますから、だいたいは同じ好きな道を通ることになる。
好みとしては、人があまり通らないところ。
人がほとんど通らないから、道に苔が生えている。
手入れもされていない草むら。
雑木林。
考えてみれば、子供の頃の遊び場でした。
他人の家の庭に入ったら通報されて捕まってしまうし、広い通りは隠れる場所がない。
雑木林も誰かの持ち物かもしれないけれど、立ち入り禁止の看板もない。
そこで何が起きようが、自分の責任だ。
まあ、そんなことも考えてはいないけれど、好きというのそういうことだろう。
仕事もそうだ。
自分で選んだ仕事で死ねたら本望だ。
他人の世界を覗いて羨ましくなったり、もっと他の道を歩いて見たいとは思うけれど。
好きな道があるのはいい。
毒へびに噛まれて死んでも、それはそれでいいんじゃないかと思う。