スーパーに向かうバスの中で蟻をみつけた。
おそらくこの蟻は自分の生まれた巣にもどることはできないだろう。
運よくバスを降りることができたら、新しい住処で知らない蟻たちにまぎれて一緒に働くことができるだろうか。
そんなことを考えながら家に帰った。
『よしりん・ぽっくん夏祭り』を観た。
第1部は登壇者の話を聞きながら、自分の当時のことを思い出していました。
アニメの制作現場は自分も含めてほとんど左翼ばっかりですから、戦争論を読んだ時の感動を分かち合う雰囲気もなくてね。
弟に送って感想を聞こうとしたんだけど、結局は私のところに送り返してきたんじゃなかったかなあ。
孤独でしたねえ。
私はアニメオタクで、命を懸けて戦うヒーローが大好きでね。
趣味で自分でもそういう漫画や詩をかいてました。
だから大東亜戦争で日本の為に戦った人々がヒーローに重なったんですよ。
ヒーローが好きな自分の思いを肯定された。
そこが始まりでしたね。
それから30年ぐらい経ちましたが、すっかり住んでるところの景色も変わってしまいました。
今は遠く離れたアニメの制作会社と仕事をしています。
つづく