おはようございます。ケーイー・ソリューションズ(株)の岡島芳明です。
弊社、ベテラン経営コンサルタント小野の連載「技術と経営塾」小野塾 、
「ビジネス仕分けR&D編」Web公開講座第2回を紹介します。
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こんにちは。
ケーイー・ソリューションズ(株)「技術と経営塾」塾長の小野嘉雄です。
小野塾を再開いたします。
東北関東大震災で被災された方のご冥福と、一日も早い復興をお祈りいたします。
ビジネス仕分けR&D編の「マネジメントの働き」についてお話します。
ここではマネジメントについての教科書ではなく、多くの国内、
海外企業でのR&Dの現場で遭遇した例で、今後の日本企業
が執るべきR&Dマネジメントの学ぶべき課題として紹介します。
■最初に、多くの事例の中で典型的な事例の紹介から始めます。
事例に上げたこの企業は、関西地方に多くの工場を持つハイテク産業用の
原料を開発、生産しているユニークな企業です。
そこの経営者に問いかけました。
Q:あなたの会社のビジネスプランは何年先まで立てますか?と伺いました。
A:その答えは、「わが社は、3年を超える計画は立てない」と言われました。
●その企業の研究開発の現場では、その研究開発テーマと担当する研究者は
「3年先~5年先」を考えないと競争できないと言い、研究予算を使って
いますが、そのことを経営者は見ぬ振りをしている。
●開発活動は地下活動です。
一方で、その製品事業部門の事業部長が立てる計画の中には、その売上高に
引き当てるべく分担している開発担当者も、自分の開発製品が、何時、
どの市場に売る心算なのか?判らない。
●その事業部長も、その計画に引き当てるべく予定の売り上げ製品が、
今、どこで、誰が、どんな方法で開発しているのか?
どんな問題点を抱えているのかも知らない?それも地下活動所以です。
この問題は、企業の経営組織に起因する問題で、ビジネスプランと販売計画や
開発計画が連動してない典型的な例の一つです。
この問題は特定の企業事例と聞き流す経営者が多いと考えますが皆さんの企業
では無いことでしょうか?
■この事例と関連する課題についてもう少し掘り下げてお話します。
その1.企業の組織の「機能分担やその形式的な事業部制等」の形骸化が
大きな損失を生んでいること。
伝統的な方法として定着している経営スタイルとして、営業が顧客を開拓し、
その顧客仕様で開発部門が活動する方法が多くの企業で見られる。
一方、技術革新のスピードが大きく変わり、それに伴って、開発活動がより
早く市場の要求に対応する為には、営業活動に依存する方法から独自に市場
の変化を掴み、市場の要求を掴み、対応した開発活動が求められてきた。
しかし、従来の機能別組織の最大の欠陥として、それぞれの機能部門が
自部門目的、目標の達成に終始し、
技術部門は新製品、新技術を出す事に、営業部門は独自の中期売上高を目標
にするなど。
開発部門の計画と営業部門の計画は連動せず、その結果として、
開発部門に多くのテーマが存在するが、事業部門の2~3年先の売上高計画と
その中に引き当てされる新製品とその売上高等が欠落している。
その計画の売上高目標は単に営業部門の努力目標に過ぎない。
●営業部門も市場や顧客は見るが、自社の開発部門が持つテーマが2~3年先に
新規製品として市場に参入可能か否か?
●又は、売上目標の達成のために引き当てたい新製品であるか?
相互に部門の計画について、知る努力もせず、相互に期待もしない。
●このような組織でグローバルな変化の激しい市場で競争出来るのでしょうか?
●よく見られる特徴として、技術経営者は営業が苦手?理工系と文科系等水と油の関係?
企業として、売り上げ計画や目標は、本来企業組織の共通の物である筈であるが、
その活動の場が見られない。
この例は、ビジネスプランと開発活動が連動しない機能組織の1つの欠陥例です。
この話を、皆さんの企業ではありえない、特定の企業の問題だと聞き流しますか?。
次回は、引き続きR&D編第3回を書きます。ご期待ください。
弊社、ベテラン経営コンサルタント小野の連載「技術と経営塾」小野塾 、
「ビジネス仕分けR&D編」Web公開講座第2回を紹介します。
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こんにちは。
ケーイー・ソリューションズ(株)「技術と経営塾」塾長の小野嘉雄です。
小野塾を再開いたします。
東北関東大震災で被災された方のご冥福と、一日も早い復興をお祈りいたします。
ビジネス仕分けR&D編の「マネジメントの働き」についてお話します。
ここではマネジメントについての教科書ではなく、多くの国内、
海外企業でのR&Dの現場で遭遇した例で、今後の日本企業
が執るべきR&Dマネジメントの学ぶべき課題として紹介します。
■最初に、多くの事例の中で典型的な事例の紹介から始めます。
事例に上げたこの企業は、関西地方に多くの工場を持つハイテク産業用の
原料を開発、生産しているユニークな企業です。
そこの経営者に問いかけました。
Q:あなたの会社のビジネスプランは何年先まで立てますか?と伺いました。
A:その答えは、「わが社は、3年を超える計画は立てない」と言われました。
●その企業の研究開発の現場では、その研究開発テーマと担当する研究者は
「3年先~5年先」を考えないと競争できないと言い、研究予算を使って
いますが、そのことを経営者は見ぬ振りをしている。
●開発活動は地下活動です。
一方で、その製品事業部門の事業部長が立てる計画の中には、その売上高に
引き当てるべく分担している開発担当者も、自分の開発製品が、何時、
どの市場に売る心算なのか?判らない。
●その事業部長も、その計画に引き当てるべく予定の売り上げ製品が、
今、どこで、誰が、どんな方法で開発しているのか?
どんな問題点を抱えているのかも知らない?それも地下活動所以です。
この問題は、企業の経営組織に起因する問題で、ビジネスプランと販売計画や
開発計画が連動してない典型的な例の一つです。
この問題は特定の企業事例と聞き流す経営者が多いと考えますが皆さんの企業
では無いことでしょうか?
■この事例と関連する課題についてもう少し掘り下げてお話します。
その1.企業の組織の「機能分担やその形式的な事業部制等」の形骸化が
大きな損失を生んでいること。
伝統的な方法として定着している経営スタイルとして、営業が顧客を開拓し、
その顧客仕様で開発部門が活動する方法が多くの企業で見られる。
一方、技術革新のスピードが大きく変わり、それに伴って、開発活動がより
早く市場の要求に対応する為には、営業活動に依存する方法から独自に市場
の変化を掴み、市場の要求を掴み、対応した開発活動が求められてきた。
しかし、従来の機能別組織の最大の欠陥として、それぞれの機能部門が
自部門目的、目標の達成に終始し、
技術部門は新製品、新技術を出す事に、営業部門は独自の中期売上高を目標
にするなど。
開発部門の計画と営業部門の計画は連動せず、その結果として、
開発部門に多くのテーマが存在するが、事業部門の2~3年先の売上高計画と
その中に引き当てされる新製品とその売上高等が欠落している。
その計画の売上高目標は単に営業部門の努力目標に過ぎない。
●営業部門も市場や顧客は見るが、自社の開発部門が持つテーマが2~3年先に
新規製品として市場に参入可能か否か?
●又は、売上目標の達成のために引き当てたい新製品であるか?
相互に部門の計画について、知る努力もせず、相互に期待もしない。
●このような組織でグローバルな変化の激しい市場で競争出来るのでしょうか?
●よく見られる特徴として、技術経営者は営業が苦手?理工系と文科系等水と油の関係?
企業として、売り上げ計画や目標は、本来企業組織の共通の物である筈であるが、
その活動の場が見られない。
この例は、ビジネスプランと開発活動が連動しない機能組織の1つの欠陥例です。
この話を、皆さんの企業ではありえない、特定の企業の問題だと聞き流しますか?。
次回は、引き続きR&D編第3回を書きます。ご期待ください。