105.お正月ざっ感(2)
「知的障害児者、発達障害児者 個性と可能性を伸ばす!」
造形リトミック教育研究所
私ごと。きのうは、春の訪れがひと足早い房総に出かけました。日々諸事に追われる中、一年越しの思いがようやくかないました。春の暖かな日差しの中、車窓からは電車の走行と共にどこまでも続く海と富士山を心ゆくまで楽しめます。館山では海を望むポピーの花畑でお花摘み。千倉のあたり、海から広くずうっと拡がる平地はバスの通る道をはさんで左右一面の花畑、房総ならではの風景です。
帰りは、夕日の海と富士山を眺めながら、「新宿さざなみ号」で新宿へと向かいました。「新宿」と「さざなみ」?はじめは何だかフィットしない感がありましたが、経験してみるとそれら2つが自然に結びつき、房総の漣の余韻を伴って、新宿に到着しました。
一日の短い旅行でしたが、ひとつひとつの経験や感想がやはり療育へとつながっていきます。
・今回はパンフレットにある「春の訪れ」「菜の花」「ポピー」「花摘み」「海を望む」「房総半島の最南端」・・・などの言葉に気持ちを動かされ、房総へと誘われました。
人には、気持ちを動かされる言葉があります。教室でもそれを感じます。お友達の名前や、ご家族の名前、駅の名前、電車の名前、クリスマスツリー、サンタクロース、プレゼント、おひなさま・・・季節感のある行事の言葉。そんな言葉が生徒さんの気持ちを動かし、表情や動作に表われ、時には声を立てて喜びます。
そんな言葉は、あればあるほど幸せですね。また、言葉からその時の思いや楽しみや情景、対象をイメージできる感受性はすばらしいですね。日々の生活から得られるそんな営みを、造形リトミックでの音楽や描くことを通してさらに育てていってあげられればと思います。
・電車の種類や名前に対しても、調べてその違いが分かったり、実際に乗ってみたりすると特別な思いがわきますね。「さざなみ号」は内房線で、「わかしお号」は外房線。電車が大好きな生徒さんの気持ちに、少し近づけた気がします。今度、新宿駅や教室のある津田沼駅で「さざなみ号」や「わかしお号」を見かけたら、きっとこれまでとは違う気持ちで眺めることでしょう。これまでは、通過していても目に留まらなかったのかもしれません。
・大して計画もしないでふと出かけた房総、車中でパンフレットや地図、電車の路線図を見ながら旅程を考えました。路線図の駅名を見ながらの旅行は、また楽しいものです。次の駅は?、大きい駅、小さい駅、通過する駅、初めて聞く名前の駅、後いくつで着くの?・・・。路線図どおりに、電車は進みます。ぴったり!当たり前ですが、それが何とも痛快です。生徒さん方に、お勧めです。
・今日のブログのはじめの数行は、小さな旅行記です。学校時代の作文以来、実に久しぶりに書くジャンルです。いつもお話したり書いている療育に関する文とは異なり、キーボードを打つ指が進まずに、途中またパンフレットを眺めたりと休憩しました。
人には、得て不得手があるのです。また不慣れなことは、脳が働きにくいものです。生徒さんも同じです。療育者も親御さんも、そこでどうやってお子さんを導くか、自分の苦手経験も療育に生かしたいと思います。
・さいごに、親御さんに申し上げたいと思います・・・。
どうぞ親御さんも、時にはゆっくりとご自身のためのくつろぎの時間、非日常の時間を遠慮なく、また気兼ねなくお持ちください。からだや気持ちを少しでも休めて、少しでもゆとりをもって、お子さんと生き生きとした生活を送れるといいですね。
どうやったらそんな時間が作り出せるか、このブログでも考えていきたいと思います。
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