超高級化粧品の売れ行きが好調だそうです。この不況のさなかに結構なこと。
Yahoo!ニュースによれば、「化粧品は不況の影響を受けにくい」「景気低迷下でも、真に求められる価値を打ち出すことができれば、美意識の高い消費者は『美への投資』をいとわない」(資生堂社長)なのだとか。
たしかに、私が働いている海老名メディカルサポートセンター美容医療科は絶好調で、昨年のリーマンショック後の10~12月は、むしろ売上はそれ以前と比べて明らかに伸びています。(診療も明らかに忙しくなってます)
こうした情報だけ見ると、「美容に不況は関係ない」こんな言葉も真実のように響くかもしれません。実際、こうした論調の記事をネット上で散見します
でも、これって本当でしょうか?今回の不況の発信地アメリカ、美容のメッカともいえるビバリーヒルズでは、美容外科の手術件数は激減しているそうです。国内でも、同業の人たちの情報を聞く限りでは、やはり美容外科は相当に苦しい状況のようです。
美容の世界で最も高額なのは美容手術、その件数が減っているのは、まさに不況の影響でしょう。美容の世界にも不況の嵐は確かに吹き荒れています。ただ、そうしたさなかでも女性の美に対する欲求が衰えるわけではないので、その欲求の向う先が少し変わったのではないでしょうか。
化粧品なんて、いくら高級なものでも美容手術に比べれば安いものです(実際には継続して使用すれば高くつくこともありますけど)。私が働く美容医療科も、もともと手術よりは美容皮膚科がメインで、価格設定は標準的、そして総合病院がやっているという安心感があり、まさに今のような時代にぴったりなのかもしれません。
結局、衣料でユニクロが好調なのと、図式はあまり変わらないのでは?それだったら最廉価の化粧品が売れるはずと考えるかもしれませんが、やはりしっかりとした効果も求められているということ、高級化粧品の効果が認められてきた、もしくは期待されていることの表れなのだろうと思います。衣料だって、ユニクロは安いけれど、品質もしっかりしてますからね。
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