江戸川教育文化センター

「教育」を中心に社会・政治・文化等の問題を研究実践するとともに、センター内外の人々と広く自由に交流するひろば

ユメハラの被害に遭っていませんか?

2024-02-15 | 随想
「⚪︎⚪︎ハラ」という表現はすっかり定着しましたが、元の使い方からかなり外れていることが多いようです。

「ハラスメント」とは、それを受ける側にとって不快なことが繰り返し行われて耐えられない状況に追い込む行為・言動のことです(念のために述べました)。
それを行なっている側は不快感を与えるつもりが無くてむしろ好意や善意からしていることが多く、単なる「嫌がらせ」とは違っています。

だからこそ、悪意にもとづかなくても、受ける側の感じ方によっては愛情表現がセクハラに、また叱咤激励がパワハラになってしまうわけです(悪意がないと嫌がらせにはなりません)。


今の日本では、かなり多くの人達が巻き込まれているハラスメントがあります。
それは「大きな夢や目標に向かって頑張る」ことが当然としてそれを強要してくる「ユメハラ」です。

これを仕掛けてくる人は、多様な生き方をすすめるふりをしていても無自覚に全てをひとつの価値観で測ろうとしていて、その人から見て小さな夢や目標しか持ってない人に「もっと大きな夢や目標を持たなきゃ(若いんだから!)」とあおってきたりします。

真面目な人は「そういう夢や目標の無い自分はダメな奴だ」とめげてしまうでしょうし、「正解」を求めたがる人は他人から見て立派な夢や目標に合わせようと四苦八苦することでしょう。

もちろん、運よく大きな夢や目標を持っている人はそれでよいのですが、少数の「成功者」を生むために他の大多数が劣等感を持ってしまうのは困りものです。

ユメハラを仕掛けてくる人からは距離をとって(ソーシャルディスタンス?)、被害に遭わないように十分気を付けてください!




<物理科講師 M.I>

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