衆院選の時に必ずある「国民審査」。最高裁判所の裁判官の信任・不信任を投票するものですが、議員選には注目していても、裁判官はよくわからなかったり、関心がなかったりして、そのまま白紙(信任)で出す方も多いのではないでしょうか。それは、すごくもったいない!
記憶に新しいかと思いますが、少し前に物議を醸した判決があります。
性同一性障害の性転換手術をしていない男性の戸籍を、女性へと変更を認めないのは違憲であるというもの。
性同一性障害の方に希望の光が差した半面、恐怖を覚えた女性も少なくなかったと思います。既に戸籍を変更した方からも反対意見が出ていました。
「男性の生殖機能を持ちながら戸籍上は女性」ということが引き起こすであろう様々なことは想像に難くないですから。
不安の声に対して、ある記事で入浴施設の例をあげていました。
弁護士が、「入浴施設の場合は身体的特徴で分けることになっているので、戸籍上は女性でも体が男性ならば女湯には入れない」と回答していました。
法律上はそうかもしれません。でも現実は?
入浴施設の方が、「怪しい」と思っても確認しづらいですよね。
思い切って、性別確認できる身分証を提示してもらったとしても「女性」となっていたら、その先はどうにもできません(逆の場合もしかり)。
身体的特徴を確認するなんてことをしたら、「人権侵害だ!」ってなっちゃうでしょうし、身分証の提示を求めることも怒りをかいそうですし、もし間違いだったら?と思うと、ためらっちゃいますよね。
実際に、この判決が出てすぐに女装した男性が女湯に入って逮捕されましたが、防ぐのは困難だという例だと思います。
最高裁判所の判決が覆ることはありませんが、国民審査は「No!」と示すチャンスです。
今回の審査対象となる裁判官の資料は、新聞折り込み、各戸配布、ネット上で見ることができます。
ちなみに、信任の場合は「白紙」、不信任の場合は「×」を記入します。
その他を記入した場合は無効となります。「〇」を書いた場合も無効となりますので、お気をつけて。
肯定、否定、人によって違うのは当たり前。
ただ「国民審査」にあたり、真剣に考えてみてはどうかな、と思いまして。
これから少しずつ、トイレも着替えも入浴もみんな一緒の、性別にこだわりない時代になっていくのかなぁ・・・