今回は棋力は二段から25級まで子供16名、大人8名の合計24名が参加した。
みんな問題や対局に夢中♪
へいちゃんの周りには自然と子供たちが集まります
フレンズ碁の特徴の一つは、へいちゃんこと下島陽平八段との交流に重きを置いている。そのへいちゃんが、お昼の時間の「へいちゃんコーナー」で参加者に語り始めた。
「僕は明日は大阪で対局があります。そこでみんなから布石の3手を募集しようと思います。」
「もし、面白い構想があれば、採用するかも」
「えーっ、どこに打ってもいいの?」
「もちろん。いつも同じ布石だとプロでも飽きてくるからね」
言葉は優しい。でも当然のことだが、僕らと違い、プロ棋士は大げさではなく命を削りながら眼前の対局と真剣に対峙している。決してひやかしや軽い気持ちで臨んでいるわけではなく
新しい布石を研究中のへいちゃんにとっても勉強になるかもしれないのだ^^
へいちゃんに促されながら、みんな順番に大盤の前で、自分の思いやひらめきを発表し始めた。
「どうしてそう打ちたいの?理由を言ってくれる?」
「もし、こっちに白は入ってくれば、それを攻めながら、こっちに模様が出来るでしょう?」
最近話題の「ブラックホール(風車)」も影が薄くなるような斬新な図がいくつも示される。へいちゃんも乗ってきた、本当に楽しそう。
「なるほどー じゃぁ、その布石に名前をつけてみて」
いつも以上に、会場が一体化して、(美味しい昼食を取ることを忘れるくらいに)みんな、大盤に集中している。とても温かな良い雰囲気だ。
「じゃ、次、ひかる君」 ひかるが置いたのはこの3手だ。
「名前は?」
「てん、てん、てん」 会場が笑いに包まれた。
ひかる君は、点・点・点、のつもりで言ったのじゃないかと思うが、小生は、碁ワールドの人気漫画「天棋」の天碁君を思い出していた。『天・天・天流か、なかなかいいな』
次から次と、堂々と得意げに自分の感想を言い、その自由な発想にへいちゃんだけでなく、大人も子供達も、みんな夢中に聞き入っていた。碁の無限の広がりを感じさせてくれただけでなく
思いがけず本当に楽しくも充実した時間を送れた。
へいちゃんは「明日の対局で使うかはわからないけど、ひかる君とひゅうが君のがすごく気に入りました」
理由は白がどこに打っていいかわからんからだそうです。
そして「僕はネット対局をよくしてるので、近いうちに試してみたいと思います♪」とも付け加えた。
そして、今回、彼らのモチベーションを上げるべく、もう一つの試みをした。それは、1勝すると1級、1段上がることにしたのだ。3級でスタートすると3回勝つと目標にしてた初段に今日なれる!!
それと負けても下がらないことにした。勝つたびに上がっていくのでいつも以上に彼らの表情が真剣な中にも嬉しそうだ。
「今度誰と打てばいい?」
そして詰め碁のプリントで、合格点を取ると同じく1勝とした。
「惜しい、55点」
「そしたら、もう一回挑戦できる?」
「いいよ、それじゃ、今度はこっちの問題を解いてみて」
「10段になったら、(ご褒美に」何かあげるよー」
9時過ぎからスタートして2時半頃まで、多い子は15局!!みんな良く頑張りました。
表彰式(この時間をとても大切にしている)では、初段でスタートした小2のひろあき君は「七段になった^^お兄ちゃん(小6、六段格、隣の会場で朝日名人戦に出場)より上に行った」と喜んでいる。
今回限りと納得はしているのだが、やはり嬉しいことだろう。みんな、次回の6月28日は負けたら一つ下がることで打ってみようね。
表彰の席上では、優勝者には代表して「喜びの声」を言ってもらうことにしてるのだが、今回は優秀賞の8名全員が話しをしてくれた。
「たくさん打てて、そしてたくさんの人と友達になれました。絆が深まりとても楽しかったです」と優勝したひゅうが君、大人顔負けの挨拶だった。
みんな慣れるに従い、しっかり自分の感想を言えるようになってきた。
終わりにへいちゃんから、みんなにエールが送られた。
「みんな、今度は6月の少年少女大会だね。7月には林間学校もあるし、今のままで良いから囲碁を楽しんで、たくさん友達を作ってください。僕も明日の対局は頑張ります。また会いましょう。」
記事&写真 風さん
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます