流石に菅田将暉君…例のドラマ『ミステリーというなかれ』で彼が『この現象』をサラリと言ってのけると……反響は凄まじい。
『真実は一つじゃない！人の数だけある』しかし『事実は一つだけしかない』……というセリフ……。
僕は人生の様々のシリアスな場面で……一つの事象に対して『人の数だけ正義があること』を学んだ？というより思い知った。
ま、自分の目に映り自分の脳で分析編集したものは『その人の真実・正義』となる。
しかし、その同じ一つの事象を立場、責任、状況、心理が違う人が見て感じた『真実・正義』は全く違うモノになってしまう。
あるアメリカ人女性がメンタルヘルスの為に、Instagramを止めた経緯を書いていた。
そのバーチャルな世界に映し出される『演出された情景』を観ては『自分の現実と引き比べる暮らし』は彼女を酷く疲弊させた……。
ソコに映し出される情景は凄く優秀で有能で豊かな人達の充実した暮らし振りである。
しかしソレは…『彼女の心が色を着けて受信し、そう感じている』に過ぎないのである。
投稿者の現実は『好印象を盛る為』に心は何時も急かされ余裕を失っているかも知れないし、来週のリゾート地への旅行は全くの嘘、でっち上げたものに過ぎないかも知れない……。
俗に言う『リア充』って奴。
ほんの少し冷静を用意してジックリ見ると……投稿者の見栄っ張りな心とか？品性よろしからぬ趣味とか？その人の心が描く安っぽいゴージャスの世界観なんぞが透けて見えてくる……。
『そんだけのモン』を人はどうして？自分の現実に参加させ自分と引き比べる材料にしてわざわざストーリーまで与えて『悩みのダネ』に仕立て上げるのだろう？……。
それは不安となり疑心暗鬼となってその人の心に寄生する。
ブラックホールの様に…エネルギーを尽く吸い尽くし……時には生きて行く気力まで挫く事だってある。
人……多く、弱ったり挫折しそうになると何故か？人ばかりを見る。
自分以外を見るだけ……自分で色を着けた『幻想』が増えていく。
そうやって『自家製の不安』で心はパンパンになっていく。
そういう状況になったら……先ずは『自分を避難させること』……。
そして会っても会わなくても良い人間との交流から撤退すること。
次に……自分の現実の案件だけをユックリと一つ一つ手を付ける。
現実の案件ならば『自分が手出し出来る』からである。
この行程をルーティン化すると妄想幻想には手出しが出来ないという当たり前を少しずつ自分のメンタルが理解する様になる。
そして……悪夢は遠退き『現実の事実』がその事実通りに見えてくる……。
自分で『空』のものに『色付け』して事実からかけ離れた妄想に苦しむ人間……。
何て効率の悪い時間の使い方なんだろう？
この『独り相撲』は人生の時間の何％を空費させてることだろう……？
せめて自分の妄想には負けないで生きたいよね？
負けるなら現実世界で赤の他人に負けたいと思う。
頭の中で怒りとか焦りとか不安とかが堂々巡りを始めたら……『本当にそうかい？』って呪文を唱えて上げましょう。
それは、大抵の場合自分で色を着けて描いた空想スペクタクルの超大作『色即是空物語』ですから……。
