サンチョパンサの憂鬱

赤紙

赤紙……という召集令状で一家の主や手塩にかけ育てた男子を連れ去られた時代……。
家族は万歳三唱の中で嬉しそうな演技まで必要とした。

戦後、甘々で育った僕達は今……コロナ禍で政府のやり様を酷評してる。
戦前の事を考えて我慢しましょうなんて言ってるんじゃない……。

その時代、『その時代の当たり前』ってのは……後から俯瞰して見ればトンでもない理不尽と不条理で貫かれてる。

何時の世も大衆とはそういう扱われ方をするもんだ、なんてスンナリ受け入れる事は避けたい。後になっての不条理云々は何の役にも立たないから。

『今、この時に』出来うる修正を行動しなきゃ何にもならない。
『あの時代は仕方なかった』……とエクスキューズ言う位なら少しでも!……という事である。

2011年以降三年間で……宮城、岩手福島の三県だけで千人超の震災関連の自殺者を出している。
全域でその後六年間となれば相当数の人命が自ら絶たれたのである。

『その時動いた心』が時間と共に忘却へと舵を切る。それこそ最大限のエンパシーを動員すべき時なのに……僕を含めてこの国は『看過する日常』へ逃避?したのか無関心に流れた事は否めない。

大規模の高校二つに匹敵する命が9年間で一つずつひっそりと自分の意志で消えて行ったという事実……。

『仕方なかったでしょ?』とエクスキューズしたい自分と……どうしても後ろめたさが手放せない自分。
死んでいった命に仕方ないと言える筈もなく
仕方ない命なんぞ在るわけもなく。

後から言葉を尽くす前に……今この時に心を尽くす事が如何に大切か?……。
『メメントモリ……死を思え!』の覚悟を出来うる限り動員しなきゃ……何時も後の祭りで理不尽、不条理を傍観者として手付かずで過去にしてしまう人間になるのである。
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