12/25(日)、新潟市総合福祉会館で開催された「こわれ者の祭典」に、スタッフとして参加してきました。
「こわれ者の祭典」は障害や生きづらさをトークやパフォーマンスで表現していくイベントの集団。
思えば僕が「こわれ者の祭典」に出会ったのは10年前、2012年の2月で、精神障害のあった僕は障害を笑いに変えるステージにめちゃくちゃ感動しました。
それ以来、スタッフとして関わる中で色々な出会いや発見があり、それは今の自分に繋がっています。
僕が今、トークイベント「月刊おはなし図鑑」を「どんな人の生き方も肯定したい」という理念で開催しているのも、「こわれ者の祭典」に出会ったからこそ始められたことです。
「こわれ者の祭典」なくしてちひろBLUESなしと言っても過言ではないんですよ!
そんな思い入れのあるイベントなので、久し振りにまたこうして関わることができて良かったです。
僕が最後にスタッフとして参加したのは2019年の東京公演で、2020年のりゅーとぴあ公演、2021年のエンタメミックスでの公演には参加できかなかったので、本当に3年以上ぶりの「こわれ者の祭典」でした。
そして、「こわれ者の祭典」が始まった場所でもある福祉会館での開催は4年ぶりだったのではないだろうか…
20周年の記念すべき回が、また福祉会館で開催できて本当に良かった…
そんな「こわれ者の祭典」20周年は、いつもお世話になっているNAMARAの江口歩さん、松井弘恵さんの司会に、出演者は月乃光司さん、Kaccoさん、木林おずさんという第1回からのオリジナルメンバーに、長年スタッフとして関わっていたmiruさん(miruさんの話はあとであらためて書きます)。
そもそも江口さんと松井さんのラジオに月乃さんが出演したことで生まれたイベントということなので、20年目で基本に立ち返った感じがありましたね。
また、僕を含めてスタッフにも生きづらさを抱えた「こわれ者」の人達が多いんですが、本番開始前の客入れ時間に、スタッフの人達の活動を紹介してもらえたのもありがたかったです。
出演者だけではなくみんなで作っていくイベントという感じがしましたね…(なので、そろそろ本番にも呼んでください月乃さん)
江口さんが客席に「初めて来た人!」と聞いてみると、なんと半分以上が新しいお客さんではないか!
個人的に、障害を笑いに変えるパフォーマンスは、まだ障害がタブーだった時代には革新的だったものの時代の変化とともに変わっていくのではとも心配していましたが、やっぱりどんな時代にも必要とされているイベントなんだと思いました。
こうして本番が始まり、それぞれの生きづらさを語るトークをしていると、司会の江口さんが笑い出したではないか!
何かと思ったら、「こんな話に笑って悪いんだけど、またこわれ者の祭典が出来たことが嬉しくて笑っちゃったよ!」と言っていて、こうして生きづらさを笑い飛ばせるいいイベントなんだなと思いました。
そして、トークの後半ではスペシャルゲスト、ラジオパーソナリティのさとちんさんが登場!
さとちんさんは、かつて出演していたFMラジオに対して三条市議から「オカマに行政支援は不要」と言われた過去に対して、怒るわけではなく「会ってちゃんと話せば伝わるはず」と冷静に語っていました。
また、LGBTに対しても「LGBTという分類が必要なくなるくらい誰もが受け入れられる社会を」「マイノリティの自分を隠さずに全開にすることで生きやすくなった」と、ご自身の体験を交えて語っていました。
いつものハイテンショントークで盛り上げつつも、こういう深みのある話を冷静にしてくれて、本当に今までこわれ者の祭典に出なかったのが不思議なくらい最高のゲストだと思いました!
イベントの合間に、さとちんさん、そしてスタッフとして参加していたNiigata Mix SandのGUNさんと記念撮影。
お二人とも一方的に知ってはいたけれど、初めてちゃんと話せて楽しかったですし、もっと話したかったです!
GUNさんは、初スタッフとは思えないくらい中心的に動いてくれて本当に頼りになる人だったんですが、話を聞いてみると語りつくせない壮絶な過去からの回復が…
いや、マジでもっとちゃんと評価されるべき人だと思うので、是非またお話しさせてください!
後半はパフォーマンスの時間。
木林おずさんのギターと三味線の弾き語り。
Kaccoさんの朗読「Kacco流癒しのエッセイ」。
そして最後は代表である月乃光司さんの朗読でした。
月乃さんが朗読していると、途中から「オリーブの首飾り」の音楽と共に長年こわれ者の祭典のスタッフだったmiruさんが登場し、衣服を脱ぎ捨てるとそこにはマッチョな肉体美が!
なんとmiruさん、こわれ者の祭典がほとんど開催されていなかったこの3年間でボディビルを始め、マッチョに生まれ変わっていたのだ!
そして、月乃さんの朗読に合わせてボディビルを披露し、さらにギターを弾いていた木林おずさんがマラカスを振る!
miruさん自身も生きづらさを抱えていて第1回「こわれ者の祭典」を観客として見に来て、そこからスタッフとなり20年、こんな20周年を一体誰が予想しただろうか…
また、今回のこわれ者の祭典はとあるメディアの取材が入っていたのですが、月乃さんがお客さんに「とにかく拍手をして盛り上げてほしい。そうすることで、どこかに必ずいる生きづらい人に届いてほしい」と語っていて、20年経ってもどれだけ放送禁止用語や下ネタを連発しても、根底にある大切な想いはブレていないイベントなんだなと実感しました。
最後は「病気だよ!全員集合」の掛け声をmiruさんがやっていてとても盛り上がって、ポジティブな気持ちになれるイベントでした。
ちなみに、miruさんは終了後も単独インタビューを受けるほどの大人気っぷり。
せっかくなので、出番待ち中に見せてくれたmiruさんの肉体美の載せておきます。
また、今回は新潟市の色々な当事者団体や障害者やマイノリティの支援をしている団体が会場に一堂に介して紹介するコーナーも最後にあり、お客さんが色々な支援に繋がる出会いの場を作っていたのが、新しい試みとしてすごく良かったなと思いました。
ただ、僕はその後で自分のトークイベントがあったので、途中で抜けて最後までは見られなかったのですが、こうして関われて良かったです。
あらためまして、こわれ者の祭典20周年おめでとうございます!
これからもよろしくお願いします!(あと、そろそろ僕も出してください)
そして、僕は途中で新潟市総合福祉会館を抜けて、「ちひろdeアート 2022」のトークイベントに出演するためによろっtoローサまで移動…
というわけで、つづく!!