宣伝美術家TOMのブログ [1000-B]

宣伝美術家TOMの日常・演劇・デザイン・カメラなブログ。

泣く話

2016-04-08 14:56:57 | 宣伝美術
お恥ずかしい話ですが
長年宣伝美術やってきて、嬉しさがこみ上げての涙を何度か経験させてもらいました。
こればっかりは巡り合わせが全てだと思うので、長く続けてきてよかった事のひとつです。
そして先月末の演劇集団よろずや「青眉のひと」でもありがたくその経験をさせて頂きました。

舞台にとって、宣伝美術は「本当の意味での裏方」だと思ってます。
本番の舞台に姿を現さず、舞台をご覧になるお客様の眼にも耳にも映っていない。
当日お客様にお会いする事もない。
舞台を構成する人間の中でもとびきり裏側にいると思います。
つまり、自分が作ったものがどうだったのか一番リアクションを得にくい。ということです。

昔音響のスタッフさんから音についての感想が出ない公演が一番嬉しいと聞いたことがあります。
邪魔をしていない。自然に聞こえていた。それが嬉しい。
我々宣伝美術がやっている事もそれに近いかもしれません。

しかし便利な時代になったもので
最近はお客様の感じた事をアンケート以外からも掬えるようになりました。
感想をtwitterでつぶやき、劇団が集め、それらをまとめとして公開してくれるんですね。
まだ前回2011年公演の時にはこういった流れはなかったと思います。
見終わってすぐの言葉、帰宅してからの気持ち、観た人同士の会話、時間を置いての感想など。
体に力を入れる事なく素直に思った事が書かれていてとても良いですね。

アンケートとの最大の違いは
そうやってあとから振り返るときには舞台はもう終わっているので
だいたいの方は皆さんの手もとにある・・・そう、

チラシやパンフレットを見ながら語って下さってるんですよ。

皆さんのそばにあって、思い出しながら見てもらえるチラシが作れたんだな。
地味な事ですがこれがとても嬉しかったです。

舞台の主役、上村松園さんも似たような事を言ってました。
「私たちのやっていることはずっと変わらんのにな」
そして息子松篁さんが答えるんですよね。
「時代が、変わったんですよ」
進んだテクノロジーのおかげで嬉しさが訪れるなんて、素敵だなあ。

演劇集団よろずや第25回本公演「青眉のひと」東京公演のご感想まとめはこちら
大阪公演のご感想まとめはこちらからどうぞ。

そして僕も往生際が悪いので満足ができず、もっともっと「何か」を作りたい。
この舞台はそう思わせてくれる演目でもあります。
次に再演するときまでにもっと色々な物を作って、もっと進んでいたいな。

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