宣伝美術家TOMのブログ [1000-B]

宣伝美術家TOMの日常・演劇・デザイン・カメラなブログ。

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2099-01-01 00:00:00 | ■宣伝美術の大事な話■
宣伝美術家TOMのブログへようこそ。

※宣伝美術とは、演劇や舞台に関するチラシ、ポスター、チケット、パンフレットなどを
デザインし製作するお仕事です。世間では映画関連のデザイナーさんも指します。

1996年、大学在学中に知人に頼まれて製作して以来大阪や奈良を中心にあくまで趣味として宣伝美術活動を続けています。
デザインに必要な素材は自分で揃える主義です。書道もののタイトル作成を始め、撮影、イラスト、工作物、製本、CG、撮影小道具、独学で調べながら自分で準備してデザインしてます。

素材撮影とあわせて本業ではないながら舞台撮影もさせていただいてます。Nikonをメインに使用、サブにFuji。過去色々(Olympus、MINOLTAなど)使ってきました。

今までの作品の紹介は
宣伝美術 - 宣伝美術家TOMの作品紹介
宣伝美術家TOM tumblrでご覧下さい。
ご連絡は
上記ページ内のメールフォームか、こちらまでどうぞ。
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直接と間接

2023-07-29 10:13:00 | ■宣伝美術の大事な話■

新型コロナが広まってから人と話す事が減り、特にお芝居の稽古にはそうそう顔を出せず、顔合わせも打ち上げも、雑談もする状況ではなかった。

シンプルに話せなかった。


先日久しぶりにお芝居の顔合わせに参加した。短時間ながら色々な方と話せて、うまく言えないけど懐かしくていいなと。


そもそも皆が作るお芝居も映像で配信できないわけではないし、僕が作るチラシだって印刷代を使って紙にしなくても今どきSNSで配ればタダですむ。

でもわざわざ人に舞台を観せ、人に紙を渡すのはなぜか。

実際じかに話してみてその違いははっきりあるけど、それがうまく説明できないのだけはわかった。

うまく説明できないけど違いがあるなら作るしかない。これだ。


そんなチラシがもうすぐチラシが完成します。綺麗に刷り上がるか。間違いないか。そもそも伝わるか?不安少しとたくさんの期待と。

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近いぞ

2022-11-05 22:02:00 | ■宣伝美術の大事な話■
演劇集団よろずやの第33回本公演「王征路」。過日に通し稽古も見学できて、本番まで1週間を切りました。
通し稽古の雰囲気も良くて、今から舞台撮影が楽しみになりました。

久々に新しく作った本チラシは、お客さんをたくさん呼べるだろうか。どんなにいい演技ができてもお客さんをたくさん呼べなくては宣伝美術として申し訳ないというもの。
何度か書いた事だけど、チラシをデザインする頃はまだ脚本も荒くしか仕上がっていないし出演者すら確定していない。関係者が初めて集まる初顔合わせの日に印刷が上がっていれば上々、なのが常。
その時点から先、デザインの取り消しは効かない。
後から稽古が進み、舞台の出来が日に日に良くなってきても、チラシは変えられない。こんな感じではなかった、とか、もっと練りたい、と思ってもどうにもできない。因果な仕事。
今回のデザインは長年やりたかった事を詰め込む方向に注力してます。チラシを取り巻くペーパースカルプチャー。作り文字のタイトル。文字が物に埋まるようなレイアウト。そしてパンフレットでも色々。
果たして本番まで、彼らの演技の熱に釣り合い続けられるのか?逸れたり物足りなくなったりしないか?
関係者でありながら一番客側の気持ちで本番を待つ。宣伝美術とはそういう人です。少なくとも僕はそうです。
いよいよ次週!
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1番ではないもの

2022-08-08 08:16:00 | ■宣伝美術の大事な話■

僕は写真もイラストも書道も自分でやる宣伝美術デザイナーですが、それらがプロレベルだとは思ってません。

デザイン以外の部分をもっとうまい人に頼んではどうか、全部1人でやる必要はないのでは、と忠言を頂いたこともあります。全くもってその通りだなあとも思うのですが。


自分がやりたいのはあくまで宣伝美術製作であって、デザインの部分。なぜそれ以外もやるのか。やりたいから、では説明になってないが、本当そのままの気持ちなのです。


作りたいものがあり、やる必要のあるなにかがあり、やった結果完成する。

作った経験がないものでも、まだ世の中になさそうなものでも、作りたいから作る。

かの「2番じゃ駄目なんですか」は僕の場合に限っては2番でも何番でもいい。1番になれなさそうだからやらないの裏返し。苦手そうでも面倒そうでも突き進むスタイル。


今それらが入稿して印刷中です。

再演舞台だった昨年の「青眉のひと」や個人製作の名刺などを除くと新作チラシデザインは3年ぶり。

なかなかヤバいデザインになりました。

デザイン以外の部分が静かにヤバい。

近いうちに掲載します。

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脇道

2021-07-28 19:12:00 | ■宣伝美術の大事な話■

最近、デザインを仕上げようと集中する時、

気が散る場面が増えた。


いくつか要因はあるけれど、昔持っていなかったスマホは確実にその分散先の1つとして、何ならかなりの部分を占めてしまっている。


デザイン経過をPDFで送れるなど便利な事もあるし連絡や調べ物も早い。


でもすぐそばに脇道がある。


宣伝美術というデザインは演劇・舞台と密に繋がっている。演劇の大きなライバルの1つも同じくスマホなのではないかな。

いつでも見られる。すぐに違うものに移れる。興味のありそうなものが自動で並ぶ。基本的にお金はかからないし、どこでも見られる。ゲーム、動画、SNSと幅も広い。


お客様が何を見るか(舞台を見るか否か)はもちろん当人の自由として、作る側も作る時間とスマホに割く時間との綱引きに負ける事が増えてしまって、よほどの情熱を焚き続けないといずれ物を作ることすら危うい日が来るかもしれない。少なくとも自分は将来が不安。


それでも作りたいからと誘惑に目もくれず製作時間を割く、物好きな性格が(製作したい人にとっては)大事な能力になるだろうな。


目が悪くなる、健康を損なう、などなど作っていけなくなる要因は事欠かないけれど、今のところはそれらもまとめてなんとかして、まだまだ作る。もう少しもう少し。

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再び彗星

2020-06-01 16:09:00 | ■宣伝美術の大事な話■
いまコロナウイルスの影響で舞台公演が軒並み自粛・延期されています。元々活動停止中だった自分はともかく、世間の宣伝美術活動もほとんどが動いていないだろうと思います。

いつか公演が再開するその日、今までと同じようにチラシを作ったとして、今までと同じく使えるものでしょうか。
当日パンフレットへの折り込みチラシはそもそも他公演がないため見込めません。
劇場にチラシやポスターを置こうにも公演のない劇場にお客様が来ることはないでしょうから、これも再開初期はあまり意味がないでしょう。
この他には郵送DM?とか、またはWEB上やSNSで告知するルートがあります。従来挟み込みに比べて決してメインではなかったこれらをどう活かすかが鍵でしょうね。

そしてもっと根本的な問題、
お客様は不要不急な理由で家から出かけたくない、狭い劇場に入りたくない、演者側も人数が集まっての稽古ができない、三密を避けて定員を削った劇場では公演がペイできない、などなど。お芝居自体が成立するのかという問題が山積。

自分が戻る頃にどうなっているだろうか、で傍観を決め込むのは簡単。知らぬを通すも簡単でしょう。
でも人ごとじゃない。どの社会活動も、仕事も趣味だって、多くがコロナ後も従来のまま続くのは難しい状況にあります。

むかし、自分が周回軌道から逸れたハレー彗星みたいだと書いたことがあります。今浮かんだのはその話。
ずっと活動休止していた自分が数年後数十年後に宣伝美術に戻る時、現役の人が気づかなかった珍妙な解決策か何かをもたらせるなら、それがもしも役に立つなら、流れから離れるのも悪くないな、などと思っています。老害と紙一重だけれども。
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捨てない

2019-05-20 11:22:26 | ■宣伝美術の大事な話■
一歩間違うと寂しい話なんですけど。
僕がいつも宣伝美術と称して作っている演劇のチラシや当日パンフレットって「普通は捨てる」ものなんです。性格にもよりますがとっておく人はほとんどいません。つまり捨てずに保管されるチラシやパンフも存在するんですけど相当少ないです。

先日僕が関わった舞台のパンフレットを、それと知らずに保管していた方とお話しする機会がありました。
「あのデザイン、TOMさんだったんですね!普段捨てるんですけどあれ気に入ったので取ってあるんです!」と聞いて、嬉しいのと一緒に「よかった」と思いました。

こんまりさんの片付けが流行りましたが捨てる捨てないの判断は「ときめくかどうか」みたいです。
いやー刺さりますね。つまるところときめかないんですよね、ほとんどのチラシパンフは。捨てるか捨てないかもそうだけど、実際に興味を持って舞台を観に行くかどうかも同義かと思います。

印刷仕立ての演劇チラシが時代遅れになってweb媒体に切り替わる日がそろそろきそうですが印刷とwebの違いは何でしょうね。順位付けは人によるでしょうけど僕の思う一番の違いは捨てるのか捨てないのかですね。印刷ならよほど気に入ったものをとっておく、それ以外は捨てる。webは流れてきて目を通したあとは、ブックマークを残す程度はあるけど保管という概念はないし捨てるという概念もない。なので印刷のものほどの重みがない(ゼロではないけど)と感じてます。この感想もいずれ時代遅れになるんでしょうかね。

僕は取っておこうと思ってもらえるものを作りたい。
となると、まだしばらくは紙媒体の宣伝美術から離れられそうにないです。
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赤ちゃんの結婚衣装を作るような

2017-07-05 12:25:38 | ■宣伝美術の大事な話■
過去にも書いた事ですが、宣伝美術は他のデザイン仕事と少し様相が違います。
基本、商品(舞台)が未完成なのです。
下手をすると台本も書けていなかったり、出演者も揃っていなかったり。
それでも仕上げなければならないのが演劇・舞台のチラシです。

それでふと赤ちゃんの結婚衣装を作っているような気持ちになりました。
目標期日は結婚よりもずっと早くに完成。
どんなに調べても本当の姿は分からない。性別がわかるぐらいが関の山。
身長も体重も変わりそう。和装洋装も果たして正解なのか。

そしてどんなにがんばっても当の結婚式の感動には絶対敵わない。
宣伝美術とは、割とこんなイメージのスタッフです。現状。

それでも僕は作りたいし、
たとえそうでもまた僕に頼んでくれるのはなぜなのか。
何をしても絶対ズレるはずのデザインにご依頼を戴けるのはなぜなのか。
不思議。不思議なスタッフだ。
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それでも気にする数字

2017-07-04 14:28:53 | ■宣伝美術の大事な話■
舞台には(およそではありますが)予想動員という数字があります。
過去同程度の公演でどのぐらいのお客様が来たという経験値とか、
出演者さんたちがコンスタントに呼んでいるお客様の合計とか、
チケット金額や立地や公演日程や題材とか、
そういった諸々を考慮して設定する数字です。
もちろんそれらは「想定」でしかないですし、往々にして上下前後します。

それは僕がチラシを作る上でとても大事にしている数字でもあります。
自分が作った紙切れはどれだけのお客様を呼べているだろうか。
他の誰が作っても変わらないのではないか。
まさか全然呼べていないのではないか。
実際はどのぐらい来てもらえたのだろうか。
もちろんお客様の数が全てではありませんが
それでも僕は必ず気にします。そんな数字です。

ところで
チラシ詐欺というワードを聞いた事がある方、
演劇関係者には割と多いのではないでしょうか。
チラシが格好良く期待して観た舞台が全く面白くなかった場合。
だいたいこんなニュアンスを指す単語です。
転じて、チラシの出来を褒めて下さる時に「あえて」チラシ詐欺と評する方もいます。
(その場合は真意は汲んでますし、もちろん嬉しいです)

僕はこの2つのズレを何とかしたいと考える宣伝美術です。

どうすれば予想より多くの方に観に来て頂けるのか。
どうすればチラシを見たお客様の想像とズレの少ない舞台体験をしてもらえるのか。
答え=〇〇
なんて単一の回答があるものではない。
お客様の数が絶対に増える魔法などないがそれでも試行錯誤し続ける。
しかし単にチラシが「カッコいい!」だけでは本編との食い違いが起こる。

分からない答えを探り、しっくりと来るものが作れた時はとても清々しい。
良い体験が出来た7月の初めでした。
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タイプライターと猿

2017-06-14 15:41:24 | ■宣伝美術の大事な話■
AI(人工知能)の進化がよく取りざたされるようになって、
今ある職業の多くがコンピュータに取って代わられるのではと聞くようになりました。
デザインも無関係ではいられない問題です。
Googleで「宣伝美術+単語」だとか既成作品なら「題名」で検索してみればそれらしい画像はすぐ出ます。
たぶんそのままチラシにする人だってたくさんいるんでしょう。これも十分AIですね。
残念な話ですが自分の身辺でも検索してそのままチラシにしたんだなというデザインをいくつか見ます。
何をしたいんだろう。いや、まあわかるにはわかるけれど、パクリに進んでは駄目だ。

前にも書いた事ですが、かなり昔、まだGoogleもほぼないような頃。
チラシに宇宙ロケットの写真が必要で、
CD素材画像集を購入して全面に使った事があります。
(つまり正しい手段で手に入れたデータです)
それを配布したところ、まさかの「同じ写真」を使ったチラシと出会ってしまったんですね。
もうね。
どう言えば良いのかわからない微妙な気持ちになりました。
たぶん、向こうのチラシを作られた方も同じ気持になったでしょう。
先に書いたように、お互い入手方法は違法じゃないんですよ。
そこじゃなかったんです。
全く同じものが出来上がって、鉢合わせて、・・・
という痛い痛い目を見ました。
これ以降、誰でも手に入る素材だけで作るのを避けるクセがつきました。
自分で描く。自分で撮る。何かの素材であってもできるだけ足したり引いたり、独自な使い方を考える。
それで似ているならそれはお互いが似ていただけ。あきらめがつきます。

キーワードから自動的にデザインを作るAIかWEBサービスは、今の技術でもまあ可能でしょう。
今はGoogle検索が限りなくそれに近い。それがどうまずいのか?
自分は「ネタかぶり」が簡単になりすぎた事だと思います。
もちろんGoogleは使いますし、フリー素材も使ってます。
でも一度手痛い目を見た僕は、適法な素材であってもかぶりやすさが気になります。
デザインは自動化できると思いますが、僕は自動化しないほうがいいんじゃない?と思う一人です。

7月で舞台の本番が2本。宣伝美術が一段落します。
次も動き始めました。
僕はひたすらタイプライターを叩く猿です。
どうやったら新しいものが生まれるかな。
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