勝手な想像のお話である
夜になっても
セミが賑やかに鳴いている
昼夜構わず鳴いているな・・と
思いながら、ふと気付く
鳴いているのは
シャアシャアと聴こえるアブラゼミばかりで
昼間は参戦するミンミンゼミや、ツクツクボウシの
鳴き声は一瞬でも混じって来ない
これはどういうわけだろう
ここから私の
勝手な想像の解釈が生まれて来るのだ
アブラゼミは他のセミに比べて
数にして圧倒的に多い
これはつまり、ライバルも多いということだ
昼間鳴いているだけでは
ライバルたちに競り勝つことは出来ないのだ
ミンミンゼミやツクツクボウシは
スマートに昼間だけ鳴いて
夜は紳士的に黙っていても
良い伴侶に巡り合うことが出来るのだが
アブラゼミは
そんな悠長なことをしていては
ほんの数日のチャンスに
伴侶に巡り会えず
あえなく寿命が尽きてしまうのだ
そんな想像をしながら
夜鳴くセミの声を聴いていると
思わず、頑張れ頑張れと
応援してしまう
彼らの努力はきっと実り
来年も圧倒的な数のアブラゼミたちが
夏という季節を君臨するに違いない