秋の空 2017-08-30 | パレアナ日記 通勤の朝、ふと空を見上げた 晴れているのに 空と雲とが溶け合い 境目がわからなくなっている ついこの間まで 青い空と白い雲の輪郭は くっきり分かれ そのコントラストを 際立たせていた もしかしたら 季節の神様が 秋色の絵の具を使う前に 余分な絵の具を落とそうと 絵筆を空にこすりつけた 跡なのかも知れない
反対言葉 2017-08-28 | パレアナ日記 第一次反抗期に入った幼児は 盛んに反対言葉を使って 大人を困らせる 何でもかんでも 「イヤイヤ」「キライ」「バカ」 なんとも可愛いものだ でも 厄介なことに、 反抗期をとっくに抜けたいい大人も 時には反対言葉を使うのだ なぜ厄介かと言うと 大人の反対言葉は ひねりが入って複雑で 翻訳が難しいからだ 大人の反対言葉の毒気に惑わされず 目を閉じて子供のそれを聞くように じっと心の耳を澄ませば 反対言葉のからくりが解け その真意が見えて 泣けて来たりする
三日月 2017-08-26 | パレアナ日記 切った爪のような 細く細く欠けた月を見た うっかり触れたら 指が切れそうな尖った月 でも、本当は月は欠けたりしない 欠けて見えるだけで ずっと変わらぬ丸い丸い月だ 人間だって 時には尖って 人を傷付けることもあるが 本当は丸い丸い月なのだ
完全無欠 2017-08-24 | パレアナ日記 完全無欠な人間が、 実は存在しないように 100%欠点だけの人間も 決して存在しない 人間は役割を分担し合うために 群れている 群れから外れるべき人間など 一人もいない 我々は 完全無欠な群れである
玉虫 2017-08-22 | パレアナ日記 玉虫を見た えも言われぬ煌びやかな姿で 駐車場のアスファルトの上を のそのそ歩いていた 弱っているのか 何度も羽を広げて震わすが 飛び立てない 広げた羽の下の背中は 黒みがかった赤色で それがまた何とも美しかった 玉虫は何故あれほどまでに 豪華絢爛なのだろう 例えば今生での行いが悪く 来世は虫からやり直す定めだとしたら 閻魔大王様に せめて玉虫にしてもらえないかと 懇願してみようか ダメもとで..
恵みの雨 2017-08-21 | パレアナ日記 雨の日が続いて あちこちの木陰や草むらに 見慣れないキノコが生えている タマゴタケはいかにも 猛毒がありそうで 実は 旨味の強いキノコだそうだ キノコも人も、 見かけによらない
黄昏時 2017-08-19 | パレアナ日記 (あ、今だ..) 辺りがだんだん夕闇に包まれる前の ほんの数分間 現実と幻の境目がなくなる 幻想の中にすっぽり入り込んだような 不思議な感覚になる 子供の頃にタイムスリップしたような 夢の中に浸れるほんの数分間.. 黄昏時に こんな感覚を覚えるのは 私だけだろうか