5月27日、小池百合子東京都知事の機先を制する形で、都知事選(6月20日告示、7月7日投開票)への立候補を表明した立憲民主党の蓮舫参院議員。
「自民党政治の延命に手を貸す小池都政をリセットしてほしいという国民の声ははっきりしている。その先頭に立つのが、私の使命だ」と、高らかに無所属での出馬を宣言したものの、スタートダッシュに成功したとは言いがたい状況だ。
5月30日、『めざまし8』(フジテレビ系)で、MCを務める俳優の谷原章介は、蓮舫氏についてこう言及した。
「注目は、蓮舫さんがこれからどういうふうな政策。こういう都にしたいんだというものをどう打ち出してくるのかということ」
6月2日には、『ワイドナショー』(フジテレビ系)に出演した、タレントの真鍋かをりが、小池氏と蓮舫氏の対決が注目されることについて、こう言及した。
「蓮舫さんが出てきたことによって、国政の構図がそのまま都知事選にも流れてきちゃっているような感覚になって。都民としては選挙に対してのテンションがあんまり上がらないというか。
自民党の裏金問題があって、野党が『ワ〜』って言うけど、別に文句しか言ってないみたいなのが、もうウンザリって思っているところに、都知事選でもそうなるのか、みたいな。蓮舫さんがいることによって、その構図でやらなきゃいけないのかな」
お笑いコンビ「三四郎」の小宮浩信も、真鍋の発言を受け、こう同調した。
「蓮舫さんがすごい攻撃的でシンプルに怖い。ニュースを見てても、公約みたいなのが具体的にわからない。攻撃してばっか」
同日、JR有楽町駅前で、初めて街頭演説に立った蓮舫氏は、小池氏が最近の東京の選挙で自民党候補を支援していることをあげ、こう聴衆に呼びかけた。
「どこから変わったんでしょうか。よりによって、今なぜ政治とカネに厳しい声が国民から都民から出ている政党と近づくのか。この感覚と私とは違うことは、ぜひ言わせていただきたい。これは批判ではない。ファクトじゃないですか。なにかあったら蓮舫は批判ばかりというが、そうでしょうか」
さらに蓮舫氏は「国政と都政はなかなか線引きが難しい。いちばんわかりやすい都知事の評価は、公約だ」と述べ、小池氏が2016年の最初の都知事選で訴えた「7つゼロ」(待機児童や介護離職、残業、多摩格差、満員電車、都道の電柱、ペット殺処分など)について疑問を投げかける。
「(小池氏が)ゼロと言ったから、いったいどうなったんですかと(出馬)会見で問うたら、『蓮舫は批判ばかり』と言われるのはおかしい。私は、堂々と問わせていただきたい」
《小池都知事が出馬表明してくれないと公約も政策も発表できない蓮舫じゃん 基本戦術が相手が出した事を批判するスタイルだから初手で出せない》
《蓮舫が百合子の「7つのゼロの公約はどこ行った!」って捲し立ててるけど、あんなもん2016年都知事選の話だし、2020年ではきれいさっぱりなかったことになってる。4年前も左派メディアで「大半は未達成!」って散々書かれたけどボロ勝ちしたわけだ。お前何年前の話をしとんねんと思うわな》
《蓮舫氏の東京都知事選出馬表明は東京都の事を考えてと言うよりも自民党の低落さに便乗しての追い風に乗ろうとしてるのが透けて見えるのがいやらしい》
小池氏は5月29日に出馬表明すると見られていたが、同日には、蓮舫氏の「上から目線」を感じさせる言動もあった。
「蓮舫氏は午後2時ごろ、都議会でおこなわれていた小池知事の所信表明演説が終わった直後、都庁に乗り込みました。立憲民主党や共産など6会派の控室で立候補のあいさつと支援の呼びかけをしましたが、さすがに自民党、公明党、都民ファーストの会にはあいさつをしませんでした」(政治担当記者)
蓮舫氏が共産党の控室を訪れたとき、こんな一幕があったという。
「共産党の控室では、大山とも子都議団長ら多くの関係者が出迎えました。蓮舫氏が『立候補を決めました。ぜひ一緒に、住みやすい、暮らしやすい、明るいあたたかな東京をつくらせていただきたい』とあいさつすると、大きな拍手と歓声があがりました。
大山氏から花束を贈られると驚いた表情を見せた蓮舫氏でしたが、すぐに満面の笑顔になり、『立憲の子からも、もらっていないのに』と発言したのです。
立憲民主党の都議を子ども扱いするような言葉に、党内からは『蓮舫さん、相変わらずだなあ。あれはダメだよ』の声があがりました」(同)
機先を制するはずが、厳しいスタートダッシュとなってしまった蓮舫氏。都民が納得できる公約を高らかに掲げることはできるだろうか。
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《#蓮舫パニックおじさん》――こんな造語が今、SNS上で静かに拡散されている。
東京都知事選(6月20日告示、7月7日投開票)に出馬表明した立憲民主党の蓮舫参院議員(56)に対して厳しい意見を発言、投稿している芸能人、著名人、マスコミ人らを指すらしい。
名前が挙がっているのは、元大阪府知事、元大阪市長で弁護士の橋下徹氏(54)や、元NHK政治部記者でジャーナリスト岩田明子氏(50)ら。さらに彼らの発言を引用しつつ、《国政における政争を掲げた蓮舫に巻き込まれる哀れな都民》《反自民というだけで出てきた蓮舫さん。都民には全く関係ない》……などと連日、蓮舫氏を“フルボッコ”している投稿者も「パニックおじさん」の一部とみられている。
3選出馬が見込まれる小池百合子都知事(71)についてはほとんど触れず、連日、蓮舫氏について否定、批判的かつ、事実関係もあやふやな話が次々とネット上に嬉々とした様子で広がる異様な状況。かつて「虚偽投稿」で立憲民主党などの野党批判を繰り返し、東京地裁から「投稿は会社の業務」と認定され、賠償金の支払いと投稿削除を命じられたX(旧ツイッター)の匿名アカウント「Dappi」事件を彷彿とさせるようだ。
■2016年の都知事選で小池氏は「反自民」で戦った
小池氏に対する強力なライバルの出現に驚いているのか、焦っているのかは分からないが、右往左往しているような様子は確かに「パニック状態」と指摘されてもやむを得ないだろう。
《反自民というだけで出てきた蓮舫さん。都民には全く関係ない》といった意見も多いが、小池氏が都知事選に出馬した2016年の選挙を振り返れば、この時、自民党は増田寛也元総務相(72=現・日本郵政社長)を擁立。結果的に小池氏は「反自民」となり、その後、新党「都民ファーストの会」も立ち上げている。新党発足のきっかけは、その後の衆院選で議席確保を目指すという国政を睨んだ動きだったから、都民はある意味で政争に巻き込まれた、といってもいい。
さらに小池氏も、裏金事件と決して無関係とはいえない。国会議員時代は派閥パーティーからのキックバックが行われていたとみられる自民党の清和政策研究会に所属していたからだ。
《#蓮舫パニックおじさん》は冷静になった方がいい。
【小池百合子、おちろ!】実は支持率半減!世論調査に見る、小池百合子の弱さと落選の可能性。4割の有権者が、都知事交代を望んでいる。安冨歩元東京大学教授。一月万冊
2024/6/3
自公推薦の現職破った清家氏に小池氏“急なアポ”2分面談…蓮舫氏公約作りに集中【スーパーJチャンネル】(2024年6月3日)
東京都の小池百合子知事は3日夜、都庁内で報道陣の取材に応じ、2日の港区長選で自民、公明両党が推薦した現職が敗れたことについて知事選への影響を問われ「それは皆さんが分析されるんじゃないですか。区民の皆さんが選ばれた。これ以上のことはないと思っている」と述べた。
小池氏は3日、港区長選で初当選した無所属新人で元区議の清家愛氏(49)と都庁で面会した。小池氏は「共通の友人などの関係もあり、政策的にも合う」と面会の経緯を説明した。
小池氏は20日告示、7月7日投開票の都知事選について、3選を目指して立候補するか態度を明らかにしていない。【島袋太輔】
【都知事選】小池vs蓮舫ばかりを煽るメディアに疑問。台風の目は石丸伸二氏。投票率が低い理由とは。
2024/06/03