くもり空の下で……

アルコールとギャンブル。依存症からの回復と成長を目指しながらの日々の雑感を発信。趣味の渓流釣りなども公開しています。

スリップ⑥ (最優先すべき事)

2020-07-04 15:19:39 | 日記
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2019年、12月中旬の出来事。













10月、私としては初めてのスリップ。

あれから………2ヶ月ほど経った。




この時、私は、ほぼ奇跡的に断酒を継続していた。
………と言っても、まだ私のソブラエティ(断酒期間)は、まだここへきて2ヶ月足らず。





週に1度行われているホームミーティング。
そのミーティングに出席しつつ、"今日1日だけ飲まない生活"をなんとか模索していた。








趣味である"渓流釣り"は禁漁。
全国、ほぼ全ての河川で禁漁となっている時期でもあったので、私は海への釣行を思い立った。







自分自身が危険な状態になることも覚悟の上で、私は再び海へと向かった……………








ある友人:
「○○!
貴方はもう海へ行かない方がいいと私は思う!
厳しいことを言うけれど、
○○、貴方は考えが甘い。

自分に甘いと思う。」








10月にスリップした時、私はある友人に電話した。
その友人は、私がアルコール依存症となり入院した四年前、彼女が暮らしていた自宅から私が入院していた病院までは片道150キロ以上あるにも関わらず、彼女は真っ先に駆けつけてきてくれた。
これは、その彼女が私に言った言葉である。





車を走らせながら、そんな彼女が言った言葉が私の脳裏をよぎった。






だが、




私は、
釣りをやめるわけにはいかない、できない。










ゆか……
すまん。。。










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12月中旬。




再び海辺での車中泊。
今回も、前回と同じコンビニでビールを3缶買い込んだ。





10月にスリップした時とは違い、自分自身への後悔、罪悪感などはさほど感じてはいなかった。
もちろん、これまでAAミーティングに通い、"断酒の誓い"のようなものは行ってきたけれど、やはり私が今立っている場所は、「泥を塗って固めただけの舟の上」

所詮、私の断酒に対する意志は、そんなもの………
いつの間にか、私の意志は、吹けば飛んでしまうほどの塵のようなものとなっていた。





「オレはいつでもやめようと思えば酒をやめることができる。
そうさ、
この2ヶ月間だって、自分の力でやめてきたじゃないか。」




そう思いながら、再び私はビールを2本飲み干した。










………翌朝………







体に気だるさは残っていた。
しかし、前回ほどの気持ち悪さは無かった。
ビールは3本買い込んでいたけれど、昨夜は2本まででやめておいた。
それが良かったのかもしれない。





この日の釣果は太刀魚とキジハタ。




釣ったのはいいけれど、自分で調理するのが面倒だったので、以前勤めていた会社の同僚、釣り好きな元同僚に電話をした。




私:
「キジハタと太刀魚釣れたけど、いる?」





この日の釣果は元同僚へのお土産となった。







キジハタと太刀魚、
そして、
昨夜1本飲み残してしまったビールを彼に手渡した。






元同僚の彼:
「なに、これ?
ビールまで貰っちゃっていいの?」





私:
「それ、
持って家に帰っちゃうと、オレまた呑んじゃうからさ、
あげるよ。」






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今回の釣行。


私は、
釣りに行きたかったのか?

それとも、
ビールが飲みたかったのか?



どっち?







「オレは飲むことをセーブできる。
やめようと思えば、いつでもやめられる。」






この時、
そう思っている自分の姿がそこにはあった。











果してこの先、
私は、このまま飲酒をセーブし続ける事ができるのだろうか。






「飲酒をセーブする?」






何か……
優先すべきことが違ってきているような気がする。