くもり空の下で……

アルコールとギャンブル。依存症からの回復と成長を目指しながらの日々の雑感を発信。趣味の渓流釣りなども公開しています。

AA病院メッセージ①

2017-01-21 10:03:08 | 日記
先日AAの病院メッセージに行ってきました。

……AA病院メッセージとは……

普段のAAミーティングとは違って、現在 病院等の治療施設などに入院している人たちへ向けてのAAからの提案、退院後の過ごし方、などを自分の体験談をもとに伝えていく活動です。

このブログでもしつこいぐらい言っておりますが、アルコール依存症は病気です。しかもいくら一定の期間は飲んでいなかったとしても、この病気は進行性のものであり、一旦依存症になってしまったら一生依存症。決して普通に飲めるようになる日など来ることはありません。
(医学的統計も出ています。)

自力(一人)でいくら頑張っていたとしても、再発してしまう事の多い病気なのです。

私の通っているAAグループ、または日本断酒会が主になって病院、または専門の治療施設などを訪ねて今苦しんでいるアルコール依存症者に「自助グループのススメ」などを提案しています。



この日の病院メッセージは私が昨年の2月~5月までの約3ヶ月入院。現在も外来で通っている病院でのAAメッセージでした。


開始の30分前に会場に到着。
するとすでに先に来ていた仲間が準備をしていたので、挨拶を交わし入院患者さんたちが来るのを待っていました。


開始の10分前ぐらいになると
一人…………

また一人…………

とポツポツと患者さんが入ってきました。


AAの仲間が「こんばんは〜」………と患者さんに声をかけてみるものの返事はなく
「ドョ~ン」とした表情で覇気はなくうつむいたまま…………
(まぁ、仕方ないけどね。)

この日集まってくれた患者さんは年齢20代~70代、男性5名、女性2名の計7名。


「私も入院中はこんな感じに見えたんだろうなぁ………」
………とついつい自分と患者さんを重ねて見てしまう。。。



この病院にアルコール依存症で入院すると医師から断酒に向けて約3ヶ月間の断酒プログラムを組まれます。
ARP(アルコール・リカバリー・プログラム)
病院プログラムのメニューとしてこのAAメッセージも組み込まれています。

メニューを一つ一つ消化してしていくとプログラムノートに一つずつハンコを押してもらえます。(こどもの頃にあったラジオ体操みたいに)

退院させてもらうためにはそのプログラムノートのハンコがキチンと埋まらないと退院させてはもらえません。

なので仕方なく出席している患者さんも少なくはありません。(私も入院中はそうでした💧)

中には「オレは酒をやめるつもりはない!ただ今は体を壊しているだけだから退院したらまた呑むからな。プログラムなんかやらねーよ。」………などという強者もいたりしますが、そういう方には医師もプログラムなどを無理やり組むこともありません。

あくまでもこの先断酒を考えている人、やめたくてもやめられない人に対してのプログラムだからです。





…………メッセージ開始…………

この日の語り手はAAの仲間二人と私の3名。

司会進行の仲間から自分の飲酒していた頃の飲み方……
飲んでどうなったのか………
どういう気持ちだったのか………

AAに繋がってからどうなったのか…………

などの話をしていきます。


普段のミーティングで話しているときと違い、初対面の患者さんたちを目の前にしていると、だんだん緊張してきました。



「この人達…………ちゃんとオレの話なんか聞いてくれるのだろうか?」………と。



私の番が回ってきたので、『アルコール依存症のちぃ~暴です。よろしくお願いします。』

…………と挨拶すると


『ちぃ~暴?なんだそりゃ?』


………という空気が流れてきましたので、私も以前にこの病院に入院していたこと。この名前も入院中に同じ病棟だった仲間に名付けられたことなどを説明してから話を始めました。

できるだけ患者さんに伝わるように私は自身の経験を患者さん一人一人の顔をみながら話をしました。
この日話した内容は、以前にこのブログに書いた私自身の体験談⤵
依存症という病 - くもり空の下で……





真剣に話に耳を傾けてくれた人…………


眠そうな顔をしてうつむいてる人…………


スマホをいじりながら聞いているのかいないのかよく分からない人…………




…………メッセージ終了…………





終了後、この日私は仲間に送ってきてもらったので、帰りもアパートまで彼の車で送ってもらいました。

「今日の患者さんたちは結構ヘビー級でしたねー、ちぃ~暴さん。」

…………などと仲間と楽しく会話しながら帰宅しました。いつもながら私はそんな仲間に支えてもらっています。


今日のようなメッセージをしても、それをきっかけにAA、または断酒会に繋がってくれる人は残念ながらほとんどいないのが現状です。。。
何回も入院を繰り返していながらも「退院したら今度こそは失敗しないぞ!うまくやってやる!」………などと依存症体質の人は思いがちで、いつまで経っても自分の意思(自分のやり方)を押し通そうとして…また失敗。。。
私も含めて自我が大きい人達が多いのです。



ここからはAAグループとしてではなく、あくまでも私個人の意見ですが……
今日のメッセージで患者さんが私の話を聞いてくれても、聞いてくれていなくても、またはどう感じとってもらっても構いません。そんなことはどうでもいいのです。
その人の自由ですから。

もっと言うならば、私は今日会った患者さん達のこれからの人生にも興味はありません。




あくまでも本日はわたし自身の回復を続けていく為に、会場へ出向き話をさせていただいたからです。

一言で言ってしまえば『自己満足』です。
誰かのために……と言えばかっこいいとは思いますが、その「誰かのため」に結果としてなってもらえたなら、それはそれで私の自己満足へと繋がっていきます。

今後も自分自身の回復を続けてゆくためにも、こういった普及活動にはできるだけ参加していきたいと思っております。

なぜなら………私も今日出会った患者さんたちと同じ、アルコール依存症者だからです。






















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