柳美里の今日のできごと

福島県南相馬市小高区で、
「フルハウス」「Rain Theatre」を営む
小説家・柳美里の動揺する確信の日々

疎開12日目

2011年03月28日 13時20分53秒 | 日記
3月14日深夜に、ソウルから鎌倉に戻りました。

丸1日、福島原発事故の事態収拾の見通しと、(収拾が長引いた場合)放射性物質が11歳息子に及ぼす影響について情報を集め、どうすべきか考えました。

放射能の問題だけではなく、
鎌倉市内のスーパーで食料品を入手するのが困難……
計画停電の影響で、小町通りや若宮大路の店もほとんどシャッターを下ろしている……
という信じ難い現実に直面し……
これで、放射能汚染が水や海水や土壌にまで拡がったら……
そうなってから関東を脱出しようとしても、飛行機や新幹線はキャンセル待ち、高速道路は渋滞で動かない……
表現者としては、すぐにでも被災地に駆け付け、自分の足で歩き、自分の目で見て、自分の耳で聞いたことを書いて、世に問いたい気持ちでいっぱいでしたが、
母親としては……

わたしは、川崎在住の友人・伊藤さくらさんと電話で話し合い、大阪にあるさくらさんのご実家に「疎開」することに決めました。

しかし、レンタカーはどの営業所も予約でいっぱい……結局、岐阜のさくらさんの叔父さんが鎌倉まで迎えにきて、大阪まで送ってくださることになりました。

わたし、同居26歳男性、11歳息子、さくらさん、わたしとさくらさんの犬猫たちは、夜11時半に叔父さんのバンに乗り込み、厚木から東名に入って、西へ西へとひた走りました。

大阪の伊藤宅に到着したのは、朝9時半でした。

それから、12日……

同居男性は(←あ、珍念さん、です)伊藤家の家業の花屋で働き、朝9時に出社し深夜1時に帰宅する超ハードな日々を送っています。

わたしは、家事をしています。
食器洗い、洗濯干し、洗濯畳み、掃除、息子と動物の世話など……

ここ何年か、家事は珍念さんに任せっきりだったので、きわめて不慣れで時間がかかり、なかなか執筆時間を捻出できません。

息子と24時間べったり一緒の生活というのも、なかなか厳しいものがある。

一昨日、「疎開」後はじめてカレンダーを見ました。

原稿が大変なことになっている……

昨日から手書きで原稿を書きはじめました。

ランニングとストレッチも再開したい……

しかし、いま、やるべきことは、洗い物!
洗い物が終わったら、洗濯物干して、掃除機かけて、息子連れて買い物行って、ご飯食べさせて、洗濯物と布団を取り込んで、洗濯物畳んで……
夕方5時から原稿書けるといいな……

ふぁいとぉ~……
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