.能書き
「松は千歳を契り、竹は万代を契る。
一年中葉を落とさない松は、
永遠の命を象徴しており、年神さまが降臨し宿る。
竹は半年で成長し、まっすぐにスクスク育つ様が生命力があふれていて・・・、
南天は難を転じ・・・、」
「はいはい、能書きはよくわかったけど、今年はどうする?」
「やっぱり今年も立てるか。コロナはおそがいけど、屋外だから大丈夫だら。」
ミッチャの一言で、今年も公民館に門松を立てることになった。
粛々と門松を立て、年神さまにおいでいただいて、
恐ろしいコロナから、出沢の高齢者を守ってもらおう。
.準備
門松とは言うが、竹取りが一番の大仕事だ。
あちこちの竹藪を見て回ったが、程良い竹が見当たらず、
今年は拙宅・橋詰の竹を使うことになり、24日にミッチャと伐り出した。
松・梅・南天・センリョウ・シダ・クマザサは
近くの山や畑で八平会員が適当に集めてきた。
寒村の出沢だが自然の恵みだけは豊富だ。
.門松立て
負けるな、負けるな、コロナに負けるな、
松よ、竹よ、梅よ、ナンをテンじコロナを封じ、衆生の縁を取戻し給え。
「来年は大笑いできるように、口を大きくしまい」・・
粛々と三時間、心を込めた八平会員。
甲斐あって今年も立派な門松が立った。
『門松は冥土の旅の一里塚、めでたくもありめでたくもなし』
一休禅師のこの歌が、今年は特に心に滲みる。
それにしてもコロナがこんなに長引くとは思わなかった。
来年は普通の年でありますように。
■2020-12-27;公民館;八平会一同