羽生二冠、永世七冠に挑戦

　第３０期竜王戦挑戦者決定三番勝負の第３局で、羽生善治二冠が松尾歩み８段を破り、２勝１敗で挑戦権を獲得した。
　叡王戦がタイトル戦に昇格したが、歴史のあるのは七冠。羽生は名人、王位、王座、棋王、王将、棋聖の永世称号を獲得しているが、ただ一つ竜王だけは渡辺竜王に数年前に挑戦して失敗。今期、竜王を奪取すれば永世称号規定のある七冠全てを手にすることができる。

　渡辺明竜王に阻止されてきたこの称号、羽生贔屓の私としては今度こそ快挙を成し遂げてほしいと願っている。

　それにしても、昨日の早朝から深夜まで繰り広げられた対局。松尾歩８段にもチャンスの多かった勝負で素晴らしい内容の将棋だったと思う。同時に将棋の怖さを感じさせる終盤の展開、松尾８段も初タイトル挑戦が掛かっていただけに、惜しまれる一局だったと思う。

　渡辺竜王との七番勝負は、１０月２０日に開幕する。このところちょっぴり切れの悪い将棋が見られた羽生二冠だが、この勝負だけは是非勝ってほしい。羽生贔屓の年寄りの願いである。
　できたら、近場で行われる対局場の大盤解説に出掛けたいと思っている。