いち・に・山歩!

山・街・旧跡・名所歩きだけでなく、近所の散歩やサイクリング等、「お出掛け記」と管理人の「好き勝手言いたい放題記」です。

石砂山と春の女神  ~2004.4.10~

2012年05月12日 10時33分57秒 | 2006年以前散策記(野山編)

 ギフ蝶に逢いに石砂山(いしざれやま)に・・・だったかな?
道志周辺を歩いていなかったので、「この辺りを歩こう」と言う気持ちの方が強かったと思う。
時は2004年4月10日、空は快晴。

 ギフ蝶は、神奈川県ではこの山周辺でしか見られない貴重な種。
アゲハに似た模様で、何も知識が無く、興味が無いと
 「アゲハが飛んでいるな」
と言うだけで気付かないかも知れないが、写真を見比べると羽の模様も大分異なるし、何より飛び方が大きく違うとの事。
別名「春の女神」と呼ばれるその姿が見られるかどうかは、場所だけでなく気候条件や時間も重要!
さてどうなるかな?
 この日は一応「ギフ蝶の知識や模様」も頭に入れて山に向かった。

 途中蜂蜜屋さんが有ったので寄ってみた。
様々な花の蜂蜜やブルーベリーを混ぜた蜂蜜、梅の蜂蜜漬け等、種類も多いし、商売熱心。
試食もさせてくれて対応も親切。
ブルーベリー入りの物ともう1つ購入した様な記憶が。

 感じの良いお店だったのだけれど、昨年(2011)食品表示で法に触れ、摘発されたんだよね。
中国産蜂蜜を国産と表示と言う内容だったな。

 商品自体は美味しいし、対応やサービスも良いお店だっただけに残念なところ。
「100%国産ではないけれど」
と正直に話しても、お客さんへの対応の良さや商品開発力で勝負出来るお店だったと思うけれどね。
 「100%国産にしたいけれど、其れだと価格が〇〇円位上げざるを得ない」
とか、
 「中国産を混ぜているけれど、現地に行って製造方法に問題が無いかチェックしている」
とか、やりかたや説明の仕方で補う事も或る程度は出来たのではないかな?
良いお店だっただけに残念。
摘発後の現在、どうなっているかは分からない。

 登山道入口から直ぐの檜の植林帯でリス数匹に遭遇。
見易くする為に映像を加工しているのだけれど、分かるかな?
写真中央、幹にリスが居るのだけれど。
 登山道直ぐ横、数m先の木とその周辺の木々を登ったり下りたりしながらの食事中。
10分以上じっくりと観察出来たのは貴重な事。
勿論台湾リスではなくニホンリスです。
何時もチョロチョロすばしっこい動きで薮の中や木々の間を動き回っているので、なかなか体全体を近くから長々と見る事が出来ない彼等。
この時以降そう言った機会には巡り合わない。
ゆきさんと見たいものだ。

 おっ!蝶だ♪
・・・茶色の蝶・・・。
勿論ギフ蝶ではない。
蝶も種類が多くて調べても
 「此れかな?こっちの蝶かな?」
と、羽の模様や生息域等の説明文を読んで迷うのだけれど、この蝶も同じく未確認。
こう言った模様の蝶も、子供の頃は家の周りで見たなぁ。
当時は空き地の野原も多かったし、そう言った所に飛んでいたよなぁ・・・。
今の様にガーデニング何て言葉は無くて、庭を花々で彩る何て文化は無かったから、住宅地の花は少なかったから、空き地や森の中の花々の蜜を餌にし、そう言った植物の葉が幼虫の食草だったのだろうね。
 昔は糸トンボやカラスアゲハとかも家の周りでよく見られたなぁ。
糸トンボは全く見なくなった。
森は或る程度残っているけれど、其れでも昔の状況とは異なるんだね。

 此れがギフ蝶。
登山道入口手前で飛んでいる姿を見たのだけれど、明らかに飛び方が異なる。
アゲハが忙しく羽をばたつかせて飛んでいるのに対して、大きさは同じ位かやや小ぶりなのに羽ばたく回数が明らかに少ない。
クロアゲハの様に1回の羽ばたきでフワッと上昇するので、ゆっくり羽ばたいてフワッフワッと飛んでいる、舞っている感じ。

 写真は、山頂近くでスミレの蜜を吸っている姿。
成虫はスミレの蜜を吸い、幼虫はカンアオイを食べて育つのがギフ蝶の特徴。
都心は殆どがアスファルトの道で、スミレも減ったよね。
勿論其れが大きな影響なのだけれど、何より幼虫が食べるカンアオイの激減が大問題。
元々繁殖力、生息?分布範囲を広げる力が低い植物で、シーラカンスと言うと大袈裟かも知れないけれど、古代の形・姿を残している植物。
其れが他の植物との競争に弱かったり、開発等の環境の変化に弱い原因で、カンアオイの減少がギフ蝶の減少に大きな影響を与えた。

 この地区では、営利目的・個人の目的での捕獲者からギフ蝶を守り為にパトロールを行っている。
丹沢や奥高尾、他の山域でもカンアオイを見るけれど、其処彼処で見られる訳ではないし、株の数も生えている場所の数も少ない。
 スミレは我が家周辺を含め、郊外や山、森の中で多く見られるだけに、カンアオイが普通に生える環境が重要なのかな?

 適度に手入れがされている雑木林や丘陵地の維持・・・。
人が生きていく為には開発も必要だしなぁ・・・。
共存出来る開発と維持の方法。
自然界から得る物も多いし、人間にとっても重要な課題だよね。

 山の反対側に下りて来た。
ピンクの花はミツバツツジの花。
山間の集落と言う感じも小さな集落。
日曜の朝のNHKの番組に出てきそうな風景だなぁ・・・。
 学校の分校(廃校になったそうですが)が有ったり、山と共に生きていると言う感じの農家さんが建ち並んでいたりと、何だか長閑で良い雰囲気だったな。

 此れがカンアオイの葉。
アナが有るけれど、此れは痛んで穴が開いただけの様子で、幼虫は見られなかった。
アオイは徳川家の家紋である「葵(アオイ)」の事。
何種類も仲間が居るのだけれど、何れも似た様な葉をしていて、この斑な色も特徴の1つ。

 山の中ではヤブレガサとか、

 シュンランの花にも出会った。

 此れは筆竜胆(フデリンドウ)かな?
リンドウは秋だけでなく春も咲くのだけれど、春に咲くのはこう言った小さいリンドウばかり。
大人の指位の高さしかない小さな植物です。

 これは葉に包まれたヒトリシズカの花。
舞を舞う静御前になぞらえて、名が付いているのだけれど、森の中、山の中では多く見られる植物。
日本細い花が出ているフタリシズカと言う種類も有るけれど、白い花穂?が目立つヒトリシズカの方が華やかだと思う。
2人組より1人の方が目立つと言う事かな?



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